気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に適当に読んだ本の感想などを上げていってます。 ラノベ中心になる予定ですが、コミックとかWEB小説とかTRPGのサプリメントとか、とりあえず自分が読んだものの感想を端から書き連ねていく感じですかね。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

電撃4コマ Vol.185 (家族ゲーム感想)

ico_grade6_3
雑誌本体は流し読みー。
興味あるのはテイルズの新作、TOZことテイルズ・オブ・ゼスティリアの情報。
テイルズシリーズは結構好きで、ちまちまとやっています。
つまみ食いのようになっているんで、やっていないのも案外あるんですけどね。

あとは、閃の軌跡の続編の情報が少し。
バラバラになった影響もあって、服装にも変化があるようで。
これで続編つまらなかったら許さない終わり方してましたけどね、前回。

目的はタイトル通り、『電撃4コマ』の方ですね。
ゲーム雑誌、『電撃PlayStation』の付録の感想。
ほぼ毎回ついているんですが、目的は家族ゲームのみなので、それの感想をば。
続きを読むからどうぞ。

なんかAmazonさんで雑誌版の書影が出なかったのはなぜだろう。
まぁ、気にせず投稿。雑誌本体はVol.557です。


続きを読む

春期限定いちごタルト事件 前/後

ico_grade6_3h
「ねえ小鳩くん 小市民にとって一番大切なものってなんだと思う?」
「現状に満足すること」

ある事情から、お互いを利用し、小市民への道を目指す2人の物語。
米澤穂信さんの書いた「小市民シリーズ」のコミカライズ。
健吾が高校生に見えないほど老け込んでるのが微妙に引っかかるんですが、まぁ、それなりのコミカライズではあったかと。
前・後の2巻で完結。

前編には、入学と鞄盗難事件、高尚な画、健吾のココアの3エピソード。
後編には、二人の休日、中間テスト、そして狼の復讐の3エピソード。
原作はそもそも日常の謎をテーマにしたライトなミステリ。
小鳩が探偵役という事になるんですが、過去の事情から智慧働きを辞めようとしているので、謎が分かっても、すぐに行動を起こさない。
そういうキャラクター設定だという事ですけど、これは結構うまくはまってるんじゃないかなーと思います。
割と、小市民ぶる二人が気に入っているんですよね。

2人のやりとりがそれぞれいい感じに書かれていたと思いますけどね。
前編の、次巻予告「小市民は 甘くない」のイラストが、小佐内さんの雰囲気が出ていて、なかなか良かった。

思わず智慧働きをしてしまう、狐の小鳩。
復讐を行う時にこそ輝く、狼の小佐内。
それぞれが本性を隠し、互いを利用し、小市民足らんとする行動を見ていると少し笑える。
小市民足らんとした時点で、小市民ではないんじゃないかなぁ、とか横から見ていると思いますが。
そして、横から見ていると、互恵関係にある二人は本当に付き合っているようです。
お互い利用し合って、それを枷としてくれれば、周囲に被害が出ないんじゃないかなぁ、とか思ったり。

原作を読み返したくなりますねー。
 






 

さよならフォークロア

ico_grade6_2h
「不惑は唱えられなかった 不純を感じていた」


とある女子校。
そこには、かつて女生徒2人が心中したという事件が起きており、それが月曜日だったことから、月曜日にはお互い触らない。
その女性と2人は、恋人同士だったという事で、月曜日に触れると彼女たちに引かれ、命を落とす、とそういった噂が蔓延している。
もし触ってしまった場合は「不惑を誓う」 おまじないを唱える。

そんな学校に入ってきた純鳥は、学校を出ていきたいがために、 ルームメイトで先輩の高瀬に「恋人のフリ」をしてくれと頼む。
フリだったはずなのに、心は揺れ動き、距離は近づいていく。
・・・大枠ではわかりやすいんですけど、ちょっと展開早かったかなぁ、というか。

過去の事件なんて、調べればわかりそうなものなのに、誰も調べて否定することをしなかったのかなぁ、みたいな。
そういう学校の怪談じみた存在を、面白がって、誰も明らかにしなかったという説もありなんだろうか。
そして、その過去の因縁についてもう少し触れられていたら、面白みもましたんじゃないかなぁ、とか。
そういったあれこれを考えながら読んでました。

巻末には、「博士の子猫と雨の朝」が収録。
書きおろしってわけじゃなく百合姫掲載作品ですけど。
短い割には笑えたかなぁ。「ご近所さんにロボだと思われてました」とか。
笑ったといえば、あとは後書きか。表紙イラストの「背景をとりあえず黒にして送ったら採用されてたじろいだ」とか。
本編は・・・嫌いじゃないんですけど、笑えるとかそういったものではなかったかなぁ、というそんな感じなので。

楽園コミックスの「ディアティア」で知って絵が好きなので購入したんですが。
相変わらず、絵は好みだったので、他の作品も買い揃えようかと思っています。


UQ HOLDER! Vol.1

ico_grade6_2h
「明日死ぬ と思って生きろ!!」
「永遠に生きる と思って学べ!!」


「ネギま!」が凄い終わり方をした、赤松健さんの新作。
アレはもうちょっと語られるネタとかいろいろあっただろうに。
もどかしい終わり方をしたよなぁ、と思っております。

さて、そんな「ネギま!」の未来だろう時代が舞台です。
主人公の近衛刀太は、ネギの孫。
その養い親にして師匠は、まんまエヴァンジェリン。
神鳴流の剣士が出てきたり、と共通する要素は多いです。

軌道エレベーターが創られている時点で、「ネギま!」以降の世界だとは思うんですが・・・
魔法を使える高額なアプリが創られていて、エヴァの使う魔法が「古の魔法」みたいになっていたり。
荒廃した世界観になっているというか、しょっぱなからいろいろ伏線を引かれている感じというか。
エヴァが、昔と違って、年齢詐称役を常時使って別人のようなナリをしているのはどうしたのか、とか。
そもそも、エヴァと同類になったネギが死んだのはどういうことなのか、とか。
前作で解決されなかった問題とかも、同じ世界観であるからにはいくらか触れてほしいところ。

情報が小出しにされているんで、結局、あれからどうなったのかとかがよく判らないですし。
主人公の近衛刀太の近衛性。木乃香の末なのか、どうなのか。
あとは、九郎丸か。「斬魔剣 弐の太刀」って、「ネギま!」の世界では奥義みたいなもんだったと思うんですけど。刹那は少なくとも、家での格みたいなもので、覚えていないとか言っていたような気もしますし。
それが使えるっていうのに、あの扱いなのはどういうことなんだろう。
魔法アプリの存在と言い、「ネギま!」の時代と実力についての価値観とかいろいろ変わっているんだろうか。

タイトルの「UQ HOLDER!」。表紙もよく見ると悠久とデザインが入っていますが。
どうやら、不死がテーマの一つにあるようで。
これからどうなっていくことやら。

とりあえずもうちょっと買って様子を見るつもりですが・・・
個人的には、前作を知っていなかったら、ここで切っていたかなぁっていうレベルなので、これからもうちょっと魅せてほしいところですねー。

 

神曲奏界ポリフォニカRPGリプレイ2 貴方と繋がるハーモニー

ico_grade6_3
「その先へ繋げなければな。その人の先に行かねば、先祖に申し訳が立たぬ」。

ティアンが結構いいキャラしてるよなぁ、という感じで。なかなかいいお話だったと思いますよ。ティアンとレイファスの関係、楽士と精霊の関係っていうのは、神曲奏界ポリフォニカの世界では、避けて通れない話題ですし。

プレイヤーは敬称略で、神曲奏界ポリフォニカ・シリーズの生みの親である榊一郎。
レンタルマギカなどの作者、三田誠。
F.E.A.Rの社長で多くのリプレイの著者でもある、鈴吹太郎。
ダブルクロスのデザインなどを行ている矢野俊策。
そして、イラストレーター兼漫画家の合鴨ひろゆき。

心優しい熊の精霊、サムライ神曲楽士、オウムの精霊、仮面で素顔を隠す対人恐怖症お嬢様、そして攻撃力特化の恐ろしい精霊。
まぁ、TRPGのPCなんてそんなもんですが、見事に個性的なキャラクターだよなぁ、という感じで。

第3話、波乱のジャムセッションでは、ライバルが登場。
まぁ、王道ですよね。家の因縁で絡んでくる相手と、決着がついた後に、仲良くなったりとか。神曲楽士の事務所の優劣を決めるのに、料理対決ってのはどういう事なのか、と思いますが。ま、アレはアレでお約束か。

第4話、悪意のインプロヴィゼーション。
精霊との付き合い方についての、悪意ある面を押し出してきた、シナリオ。
ティアンがいろいろと悩んでいる中で、レイファスが結構天然に追い込んでいくのが、えげつない。それでも、最後は二人で、納得のいく結末を導き出すんだから、見事というか、さすがというか。

神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ2 貴方と繋がるハーモニー (GA文庫)
加納 正顕/F.E.A.R.
ソフトバンククリエイティブ
2009-05-15

ログ・ホライズン7 供贄の黄金 ドラマCD付き特装版

ico_grade6_5
ウィリアムに譲れない願いがあるように、誰にだってそれはあるのだろう。
シロエにだってそれはある。でなければ、シロエは今だってギルド未所属のままであるはずだ。
そしてデミクァスにさえ、それはあるのだ。


6巻の裏側で、シロエが一体何をしていたのか、というお話。
シロエはある目的のためにお金を必要としていて、金策に走る。
その結果として、大規模戦闘へと挑戦することになって。

直継が突っ込んでいましたけど、シロエはどれだけ自分に制限を課せばいいんでしょうかね。
かなりのドMというか。本人は楽をしたいって言っていますけど、手抜きで楽をするっていうのが許せない性分なんでしょうね。

大規模戦闘に協力してくれることになったのは、かつて円卓会議設立の際に、そのくらいを蹴った、シルバーソードのウィリアム。
アキバで気まずい思いしてるんじゃないかなぁ、と思ったら、彼らススキノに拠点を移してたんですね。
円卓会議代表にシロエが選出したぐらい、実績のある戦闘系ギルドが来たことによって、ススキノには治安が生まれたようで。
治安を生むための円卓会議を蹴り、行き着いた先で、治安を生んでいるっていうのは中々の皮肉と言いますか。

シロエとススキノが組み合わされば、避けて通れないのが・・・えーっとデミグラスさんでしたっけ?
P107の挿絵のシロエの目が、すごいどうでもよさようで。
のちのちデミクァス自身が 「面倒臭いな」としか感情の色を浮かべなかったと思っているんですが、それがまさしく、という感じの表情で、絵師さんグッジョブ。

新キャラのてとらも結構いい性格していますよね。
直継との軽快なやりとりも結構楽しかったです。ギルドというか、住処というか、まぁ、それに関する話をしていたあたりは結構気に入っています。
あとは、ウィリアムの叫びを聞いた後に、「勝たせてあげたい」というあたりとか。
単なる新キャラってだけじゃなくて、最後に衝撃的な事実をいくつかぶつけてきて、今後の展開に絡んでくるのかなーみたいな感じが。
気に入ったので、これから活躍していってほしいですねー。

「(略)どんなにアホに見えたって、偽物じみた金ピカだって、俺が、俺たちが、それはすごいって思ったらそれはすごいんだよ。それが選ぶってことじゃねーか。俺は選んでここにいるんだ!」 

大規模戦闘の中で、ウィリアムが叫んだこの言葉。
もっと長くて、もっとみっともない部分があって、だけど、心に届く熱を持った言葉なんですよね。
ウィリアム自身は自分をダメなギルマスだと思ってるようですけど、あの言葉に共感して、それで動かせるっていうのは、十分な資質だと思いますけどね。 

さて、次回は記録の地平線の新人組+セララの新人組のお話になるようで。
しかも、西に向かうとか。この世界で西って言ったら、真っ先にミナミが出てくるんですけど、どうなるんですかね。
今回は巻頭でミナミの状況も結構描写されていましたし、アキバの面々の誰かがそろそろいくことになるのかなーとか、ミナミが盛大に仕掛けてくるのかなーとか思っていたんですが。
どうなりますかねー。

どうなるかといえば、クラスティさんが、なんか異変に巻き込まれてどこぞに行ってしまったんですが、あれどうなるんですか、マジで。
クラスティさんいないと、結構大変でしょう。
そもそもDDDという一番大きな戦闘系ギルドのリーダーで、円卓会議の代表でも会って、現在はゴブリン討伐遠征に参加している。
レイネシア姫との関係もシロエの策では、クラスティがとりなして関係を維持するってものがあったのに、どうするんでしょうかね。
まぁ、レイネシア姫は6巻で「水楓の乙女」たちという友だちができたので、クラスティさんが必ずしもフォローしなくてはいけない、ってわけではなくなってきているわけなんですが。
今後の展開がますます気になる感じですね。
今から楽しみです。

限定版のドラマCDは、まぁ、それなり。
記録の地平線のメンバーが家探しする話と、クラスティとアイザックの話です。
題名からして丸わかりですけどね。
家探しの方のカラシンさんが出てきたあたりが一番面白かったかもしれない。
新しい発見をした場面ですけど。
・・・カラシンさん、新技術発見に浮かれて、意識飛ばしていたせいで、記録の地平線のリフォーム海洋機構に持っていかれたんだろうか、と思うと・・・

 

ログ・ホライズン6 夜明けの迷い子

ico_grade6_5
もっと儚くて、ささやかで、大事なものがアカツキを守っている。

新章開幕。
前回、自分の中に甘えが芽生えていたことに気が付き自信を失うアカツキの話。

アキバの街で起きた、発生するはずのないPK事件。
衛兵によって阻止されるはずのその行動が実行できたのはなぜなのか。
折しも、3・4巻で起きた『ゴブリン王の帰還』を完全に片づける為に、多くの冒険者がアキバを離れている最中だった。
円卓会議代表のクラスティもその遠征に参加していて、他の代表も何人か参加しているために、アキバに残っている円卓会議所属のギルドの負担が増している状態での事件。
冒険者は死んでも復活できる。そのこともあって、ある種のオカルトとして殺人事件は広まっていく。
ただ、放っておいていい理由にはなりえないわけで、行動を起こすところもある。
身内に手を出されたから、と西風の旅団のソウジロウも動く。
今回で大分印象変わりましたね。

「さて。ボクも先輩の後輩にくらい、少しは贈り物をしないと」


口伝周りのそれぞれの価値観だったり会話が、いい味だしてると思う。

そうした事件が起きている中で、アカツキは、自信のないままふらふらと、シロエに言われたから、とレイネシアのところに通っている。
クラスティが居ないこともあってか、彼女の周りには冒険者の女性陣が訪れお茶会をすることが増えていた。
迷いながらも通い続けて、そこで結んだ縁と絆が、彼女たちの力となる。

「ままなりません――」
「もう少し、どうにかなりませんか?……サービスしてくれませんか? 手加減――してくれませんかね」


嘆きを聞いたアカツキが行動し、ソウジロウに学び、そして、あの白い浜での静かな邂逅。
そこから、友達になっていく過程といいますか、自信を取り戻し、そしてその先へと進んでいく状況が綺麗なんですよね。

記録の地平線のメンバーが交流していくのが好きなので、その点では若干物足りない。
ただまぁ、アカツキの悩みとそれが解決に至るまでの流れっていうのは、良いものでしたね。
7巻で語られる裏側のお話も楽しみです。
個人的に一番気に入っているのは後半の戦闘の中でも特に、P290からの武器のエピソードですかね。

PK事件だけではなく、世界そのものに、新たな変化が生じているようで。
それが今後どう影響してくるのか、楽しみですね。

ログ・ホライズン6 夜明けの迷い子
橙乃 ままれ
エンターブレイン
2013-03-30

ログ・ホライズン5 アキバの街の日曜日

ico_grade6_4
「シロエくんはね。――“なんでもあり”の方が生きるタイプだろうね」
「彼は策士なんかじゃないと思うよ。なりふり構わず、手段を選ばず、一切の見返りを求めず、目的以外気にかけない。そういう状況では無類の強さを発揮する。あれは妖刀のたぐいだ」

五十鈴とルンデルハウスを仲間に加えた『記録の地平線』。
4人で始まったギルドだったのに、今ではその倍、8人も在籍している。
まぁ、一ギルドに焦点を当てれば小さな変化ですけれど。
大災害以降、そうして変化が出る程度には、時間が経過していて、その上帰還方法については未だ見当もつかないとなれば、この世界で生きていく覚悟を決めないといけないわけです。

そして人間が生きていくには、娯楽が欠かせない。
というわけで、ある程度状況が落ち着いてきたことから企画された、「天秤祭」。
アキバの冒険者たちが、この世界で初めて行う、プレイヤー主導のお祭り。
まさしく、日曜日、つまりは祝日といった様相です。

祭りともなれば、あちこちで恋の話題が咲くようで。
シロエの周りも華やかですし、マリエールの方にも春が来そうな雰囲気。
今回は、ミノリとアカツキのそれぞれの悩みが描かれていて、なかなか良かったと思います。
救出された恩と、そこから積み重ねてきたものを眩しく感じ、追いかけ続けているミノリ。
これで中学生っていうんだから、末恐ろしいもので。
一方でアカツキは、その身長によるコンプレックスがあって、それに縛られない関係を欲していた。
だからこそ、いざ得られたらその安寧に甘えてしまった、と最後には衝撃を受けるわけなんですが。
別に、安らぎを得ることが悪い事だとは思いませんけどねぇ。

ただ、祭りを行っているだけではなくて。
アキバとは別の形で落ち着きを見せたミナミの街からの攻撃を受ける、天秤祭。
シロエがそれに気が付いて、打った手っていうのがまたすごいといいますか。
なんですか、西風の旅団って、実は結構恐ろしいところですか。
目には優しいけど、近づいたら怪我じゃすまないような臭いを感じたんですが。

一番最後、シロエの元を訪れた、西の総領、濡羽。
彼女の言葉は、シロエをかなり困惑させ、悩ませましたが、一つだけ選択を間違えた。
大災害の直後だったら、シロエは濡羽に連れられて行ったかもしれない。
けど、彼は、覚悟を決めていたから。そこだけ読み違えてしまったのかと。
読んでいた時に、あのイラストには結構こっちの背筋にも来るものがありましたけど。
気合入れてますね。
さて、シロエと濡羽はなにやら、既刊の方法についての、なにがしかの意見というか考えを持っているようですけど。
それが明かされるときはいつになる事やら。
まぁ、気長に待ちます。

ログ・ホライズン5 アキバの街の日曜日
橙乃ままれ
エンターブレイン
2011-11-30
 

ログ・ホライズン4 ゲームの終わり 下

ico_grade6_5

「そんなに悲観することはありませんよ。死ななければよいんですから。そうすれば、記憶の剥落は起こらない。それに……」

(略)

――それに、もしそこに意義が見いだせないのならば、死よりも生の方が恐ろしいのは、どちらの世界でも一緒ではありませんか?

 

冒険者たちが忘れていた、定期クエスト「ゴブリン王の帰還」。

王の戴冠により勢力を拡大したゴブリン達は、その勢いのまま軍を動かす。

その脅威は、チョウシの街の新人プレイヤーにも、自由都市同盟イースタルの領主たちにも等しい衝撃を与える。

 

助けないですます理由ならたくさんあるのだ。

助ける理由がない。

しかし、助けたい気持ちは、ある。

 

と本文中に書かれていましたが。

新人プレイヤーたちが、冒険者として自由であるために。自分が自分であるために下した決断は結構尊いものだと思いますよ。

ゲームの世界だから、と割り切ることだってできたかもしれないのに。

そうやって楽な道に逃げなかったことは、素直に称賛されるべきでしょう。

そしていざ行動するとなったら、登場人物たちの頼りになること。

ミノリやトウヤ達新人プレイヤーも、この合宿で得たものを活かして行動してく。

そして引率だった直継やにゃん太も、ベテランプレイヤーとして、その経験に恥じない活躍をしているわけで。

 

新人たちが戦っている一方で、領主会議の方においても動きがあって。

対応の難しい問題にぶつかり、会議が硬直状態に陥った時のレイネシアの行動がまた素晴らしい。

大変だとわかっていて、怠けの虫をなんとか取っ払って、無力である自覚を持ちながら、それでも行動を起こしたことはすごい。

大地人が単なるNPCではないと、本当に実感できたのはこのあたりかもしれません。

 

円卓会議が布告したクエスト。

それを引き出したのが、ぐうたら姫であるというのは、中々面白シチュエーションですよね。

戦闘が多くて見どころも多かったですけど、今回はやっぱり最後のシロエの下した行動が見事だったかと。

ミノリの信頼に、余すところなく答えたその結果は、何か新しい火種を起こすのかもしれませんけれど。それでも、良い決着だったんじゃないかと思うわけで。

 

(ミノリが頼るのなら、助けなくてはならない)

それは意思ではなく、もはや前提だ。

 

そういう思考をできること、そして結果を導き出せること。シロエっていうのは本当に「腹ぐろ眼鏡」なんて二つ名が可愛く思えるような恐ろしさを持っているように思いますけど。それでも、格好いいんですよね。

やっぱ、この作品は好きです。

 

ログ・ホライズン4 ゲームの終わり(下)
橙乃ままれ
エンターブレイン
2011-09-30


ログ・ホライズン3 ゲームの終わり 上

ico_grade6_4

「最近、耐久度が高くて使い減りのしない防御用の盾を手に入れたんです。敵と自分の間に挟み込むのにコツはいりますが、無理なく誘いを断れますから大丈夫でしょう」

 

新人プレイヤーの強化訓練…という名目を打ち出してまでバカンスを楽しもうとするマリエールさんが好きです。

今回は新人たちの物語を進行しつつ、シロエは別の場所での戦いに挑みます。

とはいっても、その戦いは武器を手にするわけではなく、政治的・精神的な戦いの舞台なわけですけど。

 

自由都市同盟イースタル。大地人たちの結成している同盟。

それに「円卓会議」を取り込もうと、招待状が送られてきたわけで。

クラスティが行っていましたが、この段階にあって、アキバの街が割れていたら、どんな切り崩しを受けたかわからないわけで。

そういう意味で、2巻でシロエが行動を起こした意味というものはあるでしょう。

 

円卓会議代表となった戦闘系ギルドのクラスティ、その兼ね合いから選ばれた生産系ギルドのミチタカとともに、使節に選ばれたシロエ。

円卓会議結成の立役者なんだからもっと働けって思惑もあるようで。

しかしその思惑が別方向に発展していくとはだれも予想できていなかったでしょうね。

賢者の訪問とそれによってもたらされたシロエの気付き。それが成果を発揮するのは少し先の話になりますが。

そのヒントを得て、実行できてしまうっていうあたり、恐ろしい智謀というか。

 

一方で、新人プレイヤー合宿の一環としてダンジョンに挑むトウヤとミノリ。

新人の視点から戦闘を語ることによって、連携の難しさとか特技の特徴とかを説明していくのは分かりやすくていいですね。

一度に全部説明しようとすると、情報過多でわけがわかなくなるんで。小出しにしていくべきですが、結構情報の出し方が上手いんじゃないかと思っております。

P137のイラストとか、何回も失敗して撤退しているあたりとかもいい感じですね。失敗を重ねているからこそ、最後の成功が光って見えるんじゃないかと。
 

あとは、今回の見どころは、ぐうたら姫ことレイネシア姫の登場でしょう。

ぐうたらなのに結構キャラクターとしては魅力的なんですよね。クラスティとのやりとりが面白いからこそでしょうけど。
最初読んだときには、大地人のユニークキャラとして出てきたのかと思いましたけど。
まさかあぁいう行動に出ようとは。 

 

会議と、新人合宿と、2つの場所で進行していく物語。

しかし、タイトルにあるように今回は上巻なわけで、最後にはちょっとした事件が発生します。

ちょうどアニメも3巻のエピソードに入ってきたので、これからが楽しみですねー。

 

ログ・ホライズン3 ゲームの終わり(上)
橙乃 ままれ
エンターブレイン
2011-08-31


livedoor プロフィール
アーカイブ
カテゴリー
最新コメント
記事検索