気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

幼女戦記7

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「奇跡と魔法を体感した思いはどうだ?」

「呪いの間違いでは?」

「福音と呼びたまえ」

 

ルールさえ守っていればレールの上に乗っていられる。

それを自らの軸としている相手が、神にあったところで早々信仰の心は芽生えないよなぁ。

流血は成熟の通過儀礼とか言ってますし。まぁ、彼女をキーとして世界が大きく変革しようとしてるのは確かですが。別の手段を講じるってのが、おっかない。

というか存在X、割と気軽にターニャに接触してきてて笑う。

 

無理筋の冬期攻勢。

それを止めようとルーデルドルフ少将の下に直訴しに行って。

そこで参謀本部の方針を打ち明けられる。

語りながら、自分の知識と合わせ答えを導き出す。

ここで有用性を発揮してしまうから前線から離れられないんだよなぁ。

 

徹底的に保身に走ろうとする態度が、他からは責任を抱え込むように見える見せ方は流石というか。

「白銀」という看板に周囲の目がくらんで誤魔化されてるんですよねぇ。

自分が吹き込んだ案によって危地へ送られるターニャに合掌。

まー本当に災難なのは、彼女の率いる大隊に蹂躙されたオースフィヨルドの人員でしょうが。


ウィッチクラフト・アカデミア ティノと箒と魔女たちの学院

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「ウィッチクラフトって……もっと自由でいいんじゃないですか」

 

逢空万太先生の作品は初ですねー。

読みやすい筆致だったので、他の作品も気になるところですが……刊行点数が多い作家さんでもあるので、手を出すにしてもちょっとペースはゆっくりになるかと

 

で、今作の話に入りますが。

ウィッチクラフト。箒で空を飛ぶ魔女たちの競技。

「箒で空を飛ぶ魔法使い」。王道ですけど、ラノベでは余り見ないような。……いや、最近だと『七つの魔剣が支配する』であったか。

 

この作品の主人公、ティノ・アレッタは男子ながら、魔女養成学院に進学。

かつてみたレースで魅了されて、自分も飛びたいと思った。

しかし、ブルームを使った飛翔術は、不便な点も多くて。おまけに男子の適性は基本的に皆無。幸運にもティノはブルームを飛ばせるものの、成果を上げられずにいて。

 

早々に退学の危機が訪れる事に。

学院側が特例で2か月遅れの入学を許可はしたが、冷遇も優遇もしないという判断で、容赦なくていっそ笑った。いや、才能がない生徒の道が狭まらないように、早い段階で宣告するという優しさでもあるんですけどね。

空を飛びたいという、純粋な願いを持った少年が、現実を突き付けられて、それでも飛び続ける道を選ぶ話。

迷いながらも進み始めるまでの序章って感じなので、これから盛り上げていってほしい所です。ルームメイトのウルスラ周りとか、掘り下げられるネタはまだまだありそうですし。


幼女戦記6

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「全くだ 唯一言える事は」
「味方であってよかったということだろう」


ターニャは部下をウォーモンガー認識してるけど、部下を始めに彼女こそウォーモンガーと思われてることには気付いてないんだろうなぁ。

「自分以外は」と頭についてるもんな……

 

北方戦線へ転属となった203大隊。

デコイを駆使し、遠距離攻撃を行い、敵を蹴散らす悪魔の大隊。

訓練された軍人が思い出しパニックを起こす惨状を作り上げた。

味方としてはありがたい増援ですが、他国は帝国への恐怖をさらに募らせる結果になっただろうなぁ。

 

そしていつものすれ違いを発揮。

地頭は悪くないだろうに、変に地球の常識に引っ張られてる部分あるというか。

言葉は通じるのに会話が成立していない。

暗黙の了解とか、ダメだよ通じてないよ……と外野から見てると思いますが。まぁ、噛み合わなくてもそれを打ち消す実績残してるからなぁ。



へヴィ―オブジェクト 七〇%の支配者

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「うるせえな!! 今さら何だってんだ!? こんなクソむかうつく結末の先に、まだ何かやろうとしてやがんのかよクウェンサー!!」

「だからそんな終わらせ方はさせないって言っているんだ!!」

  

積読。五年ものですってよ。

ナンバリングがないから、追いかけ直す時は買い間違えに気をつけないとなぁ……

 

さておき。

今回は、へヴィ―オブジェクト発祥の地らしい極東へ。

『資本企業』の一角『島国』と表現されていますけどね。

何やら内輪もめをしているから、不利な方に味方して敵の戦力を長期的に削ごうという鬼のような作戦。

いやまぁ、敵対国相手の工作としては理に適ってますけどね。

 

例によって学生のはずのクウェンサーが死地にばっかり送られてて、乾いた笑いが出ます。

良く生き残っているな、ホント。なんで敵地侵入とか、潜水活動とか、ロウゴクは言ったりしてるんだ。学生とは。

敵の拠点に忍び込んで行動するときの指揮権。階級順が機能しそうになく、実績順を採用したらヘイヴィアとクウェンサーに注目が集まる、と。

功罪あって低空飛行ですが、個人でオブジェクト壊してるってヤバい戦果ですよね、うん。

 

今回は一機の強力なオブジェクトを、いかにして攻略するか。

かなりギミックが複雑で、バカ二人もかなり手間取っていましたが、最終的に戦果出すあたり、前線に出しとくと光るジョーカーですよねぇ。

ヘヴィーオブジェクト 七〇%の支配者 (電撃文庫)
鎌池 和馬
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2014-03-08

幼女戦記5

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「連中に経験という教師が如何に高い授業料か」

「身をもって実感させてやる所存ですが」

 

レルゲンを筆頭に帝国軍人は、ダキアの動員した人数に気を取られていましたが。

地球の歴史を、戦争の経過をしるターニャからすればただの的でしかなく。

「どこまで進んでよろしいのでしょうか」という時の顔。

ダキアを脅威認識している時に、あの顔であんな台詞を言われたら、そりゃ固まるよ。

 

戦列を組んで進んでくる歩兵。

それを相手取る、制空権をとった魔導大隊。

結果の見えていた戦いではありますが、凄まじいな……

対空陣営が形になっていた国家相手の教訓を、対空対策が出来ていない状況で適用するなど情報共有が上手くいってない感じ。

 

というかテストでは満点取れるけど、実技は苦手系の問題だから、実戦をつむのが最短ではありますか。

まぁ、未だ「大戦」が無い世界では常識に縛られるのは仕方がないことでしょう。

それ故にターニャがもたらす知識が、各戦線を揺るがす事態になったりするんですが、彼女、その爆弾を意図せずあちこちにまいてるからな……

間近で振り回されている感じのあるレルゲン中佐は、胃に穴が開かないようになさってください。


ソードアート・オンライン15 アリシゼーション・インベーディング

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「心……魂だけが、唯一確かに存在するものです。そして魂の有り様を決めるのは、自分自身なのです」

 

アドミニストレータの撃破に成功したキリト。

しかし、友であったユージオが死に、さらに現実世界でも騒動が起きた事が重なり心神喪失状態に。

帯で隠れる部分に剣を置いてるのがニクい演出ですねー。

 

アリスは彼を連れて、生まれ故郷のルーリッドの村に身を寄せて。

整合騎士の身分を隠しているため、罪人と思われているアリスは歓迎されてませんでしたが。それでも、彼女は日常を大切に生きていた。

 

けれど、最終負荷実験という最大の試練が迫り。

現実側でラースを襲ったメンバーが、アリスを目標としてダークテリトリー側に介入。

ラース襲撃さえなければ色々と丸く収まっただろうに、どんどん状況を厄介にしてくれるなぁ。


わたしの知らない、先輩の100コのこと1

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「――よろしくお願いしますね、せんぱい!」

 

あっはっは。楽しかった。

こういうのでいいんだよ、こういうので。

タイトル・あらすじから想像していた「青春ラブコメ」を十分堪能させてくれました。
イラスト担当のふーみさんのTwitterで拝見して購入したんですが、満足。

 

先輩男子と後輩女子の交流の話。

通学の経路としては、別の路線の方が主流で、もう一つの路線を使っている人はほとんどいない。

だから、同じ学校の生徒というだけで、印象には残っていた。

とはいえ、最寄駅が同じなだけ。毎朝同じ時間の電車に乗っているのは知っていたが、とくに話をすることもなかった。これまでは。

 

落とし物をした先輩、井口慶太。

それを拾い、「お話がしたいんですよ」と近づいて来た後輩女子、米山真春。

名前も知らなかったので「後輩ちゃん」と「せんぱい」って呼ぶ所からスタート。

そして「11問だけ、どんな質問でも正直に答える」というルールを設けて、少しずつ少しずつ相手の事を知っていく。


先輩視点と後輩視点とで描写が切り替わって、それぞれの心中が描写されるので、わかりやすくていいですねー。 
後輩ちゃんがかなりグイグイ来るのが楽しい。

最初こそ先輩の方も、電車の時間をずらしたりしようとしてましたけど。

後半は、かなり彼女の影響を受けているというか。彼女を受け入れ始めてて、もう早く付き合ってしまえばいいのに、って感じでした。

メロンブックスで買ったのでブックカバーもゲット。裏面のSSが良かった。店員さん、あなたとは仲良くできそうだ……。



ヨルシカ「エルマ」を聴いて

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「君の人生になりたい僕の、人生を書きたい」

 

「エルマ」。

「だから僕は音楽を辞めた」と対になるコンセプトアルバム。

前作の初回盤は、音楽を辞めるまでが描かれた青年エイミーが綴った手紙が付き。

今作の初回盤では、手紙を受け取った少女エルマの日記がついています。


楽曲それ自体も魅力的ですが、創作に打ち込んだ二人の軌跡が分かる初回盤も素敵。

こういう作り込まれた世界の背景が分かると、なんかワクワクしますよね。

収録されてる曲、どれも好きですが、テンポとかは「雨とカプチーノ」、「雨晴るる」が好き。

好きなフレーズが多いのは「心に穴が空いた」ですねー。


エルマにとって神様に近かったエイミー。

音楽を、詩歌を、伝えあった師匠と弟子みたいなもの。

……決して、それだけではないんですけどね。

芸術に真摯であった二人の関係を、こんな陳腐な台詞で纏めたくはない。

とは言えど、悲しいかな、語彙力の問題で上手い言葉が出てこない。

 

姿を消したエイミー。

彼の手紙を受け取ったエルマは、同じ旅路を辿る。

「一年だ。この一年が僕の一生だ」と綴った、彼の人生を。

インタビューでも手紙でも、オスカー・ワイルドの「人生は芸術を模倣する」と言う言葉が引用されてますが。

「模倣される側」と「模倣する側」の話でもあるとか。

 

彼がいなくなり、どうしようもなく記憶はこぼれ落ちていく。

薄れていくそれらを逃すことができなかった。だから「日記を付けなければいけな」かった。

強迫観念に突き動かされていた。

足跡をたどり、日記をつけ、詩を記す。

青年の影を追う旅の終盤、日記が日付と一言二言だけになってきた辺り、このまま彼女も擦り切れてしまうのだろうか、と不安を覚えた。

「音楽を辞めた」青年と、そこまで同じ道を進むのだろうか、と。

 

どんな面白い作品にも終わりはあって、どう終わらせるのかは作者次第ですが。

旅路の果て、彼女は日記を書くことを辞めますが、その決断が何ゆえかは、各々で見守って欲しい。

強いて言うならば、「8/27」に記された所からの展開が、パズルのピースがぴたりとはまるような感じがして楽しかったという事くらいですかね。

 

エイミーは「藍二乗」で「君だけが僕の音楽なんだ」とうたった。

そのフレーズをエルマは「心に穴が空いた」で「今ならわかるよ」と言った。

花緑青、神様、夜紛い……聞き覚えのある単語が盛り込まれた詩が、繋がれた歌が、面白くない筈がない。

負け犬の詩とか、なんか気になるフレーズもあったので、他のアルバムも聴き直そう。

エルマ(初回限定盤)
ヨルシカ
Universal Music =music=
2019-08-28

幼女戦記4

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「なあ諸君 仲間はずれはよくない」

「砲兵隊とも仲良く遊ぼうではないか」

 

大隊編成の任務を任されたターニャ。

最前線にたち、撤退は最後という地獄のツアーへようこそ! と上にいい顔をしつつ現場の人間を振るい落とそうとしたが失敗。

「これに勝る募集広告はない!」というターニャとレルゲンのすれ違いっぷりに笑う。

 

副官に少尉になったヴィーシャが据えられて、かなり気を遣われた人事。

募集が大量に来たせいで追い込まれて、一次試験はともかく、それ以降はかなり過酷な試練を課してましたけどね。悪鬼か鬼神の類しか残れないだろうが、とか考えてましたけど、思いつくあたりアナタも相当なのでは……

 

それで生き残って大隊を編成できてしまったのが、幸運だったのか不運だったのかは、わかりませんがね……

精鋭に鍛え上げられた結果として、前線送りが確定ですし。いやまぁ、元々そういう構想の大隊ですが。

新たにダキアが侵攻してきたという情報まで入って、綱渡りの上でなりたってたんだな帝国という感じ。


マッド・バレット・アンダーグラウンドⅡ

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「シエナ、もう諦めなよ。こいつはこういう奴なんだ。私よりよっぽどイカレてる」

 

主に警察から依頼を受けていた野良の銀使いだったラルフとリザ。

しかし、1巻の騒動で縁が出来た上にシエナを人質に取られた状態のため、フィルミナード・ファミリーにこき使われる事に。

リザは現状に思う部分もあるようで、イライラしたりもしてますが……

 

他の銀使いの能力とかを見るに、二人の能力ってそこまでぶっ飛んでもないんだなぁ、とつくづく思いますね。

今回の敵、復讐者ウェイドの能力とか、汎用性高い上に強力でしたし。

「吹けば飛ぶような存在」とかあるキャラクターには言われてましたしね……

 

迷いもあったためか、ラルフ達今回わりと良い所なしというか。

銀使いや、組織のトップの思惑で良いように動かされてしまってた感じ。

とはいえ今回の騒動で覚悟を決めて、得た情報を元に交渉し、より深みへ足を踏み入れていくようですし……しぶとく生き抜いて、希望を掴み取ってほしいものです。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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