気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

昔勇者で今は骨4 わたしからあなたへ

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「それでも、何かあるさ。後の奴らに渡せるものは。心でも、なんでも。……まあ俺、心臓も無いけど。なんかあるよ、なんか」

 

修行を要するハルベル達をエルフの国に置いて、ふらっと船上の人となったアルとイザナ。

いやぁ、コレはひどい。

修行を終えた彼女たちが「さーちあんどですとろい!」と骨を追いかけることになったのも無理はない。

 

愛船、ソカリスヘヌ号の修理の為に帝国を訪れて。

そこでもまた面倒事の対処を依頼されて、サクッと解決。

と思いきや、次の厄介事に繋がっている辺りは流石アル。

封印された「神の骨」とか言う、危険なニオイのするものを探しに行って……

 

フブル経由でダイスも似たような事態に遭遇していて、全員が丁寧にフラグ建てていくから、コレは「起きる」なと思ってました。えぇ。

あらすじでアルが取り込まれるとは書かれていましたが、思った以上の大物だったと言いますか。

『神の残滓』案件、怖いわぁ。王家はまだ安泰ですけど他のどれでも碌な事にならないって保証がされてるのが怖い。いつの日かアル他の案件にも絡んでくるでしょ絶対……




夏へのトンネルさよならの出口

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「だったらさ、川崎も自分のルールを作ってみたらいいんだよ。別になんでもいいから。自分で決めたことを、最後まで貫く。そうすれば、最初は生きづらさを感じるかもしれないけど、理想の自分に近づけるんじゃないかな」

 

相変わらずガガガは尖ったもの出してきますね。

一級品の青春小説で面白いんですけど、ラノベらしからぬ雰囲気もある。

これが選考に出て来てW受賞するあたり面白いレーベルですねー。

出版業界厳しいですけど、続く限りは方針貫いていってほしいところです。

 

ウラシマトンネル。

そこに入ると欲しいものがなんでも手に入るが、その代わりに年を取ってしまうという歳伝説。

噂でしかありえないようなソレを、高校生の塔野カオルは見つけてしまった。

 

このトンネルを使えば、五年前に死んだ妹を取り戻せるかも。

その思いが沸き上がってきたら、止まることは出来なかった。

検証作業中に転校生の花城あんずに見つかり、2人でトンネルを使おうと色々と調べていって。

何かを得る為に何を犠牲に出来るか。取捨選択する話というと身も蓋もないですけど。

過去に縛られていた彼らは、何らの形で「禊ぎ」が必要だったんでしょう。

前に進むために、踏み出すまでの決断が、丁寧に描かれた良作。



失恋文庫 書き下ろし失恋小説アンソロジー

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サークル「ビッグ・ラグーン」よりC96で頒布された『失恋文庫』。

好評につき完売したため、重版&電子化が予定されているそうです。

会場で無事購入し、読了したんですが……タイトルに在る通り「失恋」がテーマのアンソロジーなんですよ。

(19/9/19追記)bookwalkerにて電子版配信が始まったようです。コチラ

で、ラノベ作家としてお名前を聞いたことのある方々が、本気で「失恋」を書いているわけで。ゴリゴリとメンタルが削られていきます。

全編、それぞれに面白いです。良質なアンソロジーで、テーマに誠実なのは間違いないです。ですが読んでいる最中「誰がここまでやれと言った」みたいな気持ちも沸きましたし、リアルに胃が痛かった。濃度が濃い。用法用量を守ってお読みください。

読むだけでここまで体力使う作品も中々ない。編集の御二方は本当にお疲れ様でした。

 

一番好きなのは子子子子子子子先生の『シラノが想いを告げる時』、次点でしめさば先生の『独り占め。』。失恋パワーがあったのは北山結莉先生の『ずっと一緒な君と僕』と涼暮皐先生の『虚無・A』ですかね……

以下、作品ごとの感想を書きます。ネタバレあるのでご注意を。タイトルは掲載順・敬称略です。


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未完結ラブコメと運命的な運命論

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「運命は……変えられる……」

『んにゃ。わたしは、そう思います』

「そっか……」

 

色々調べて服装、言動に気を付けて恋人との楽しい時間を過ごしていた凍弥。

けれど、「なんか違う」。「もっと運命的な恋がしたい」と振られてしまって。

失意の彼の前に喋るプリンが登場。いや、マジなんですって。暑さで幻覚見てるわけじゃないです。

 

ラブコメの主人公として凍弥を選抜。

「異なる世界線の未完結ラブコメのヒロインを救え」という何とも厄介なネタで。

問答無用で選んで置いて、失敗したら死ぬぜ! は難易度高すぎませんかね……

秘密をもった美少女転校生が来て。プリンから課題を出されて。

 

なんとか乗り越えたと思ったら「ラブコメといったら複数ヒロインだよね!」と新しい出会いを演出して来る未完結処理班、あまりにも人の心が無い。

そもそも選抜基準も「恋に悩みながらプリンを開封した少年」ですからね。

凍弥がラブコメ展開に振り回されながらも、彼なりに悩み、答えを出したのが良かったですねぇ。お見事。


女が苦手なヤンキーと少女の話1

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わが生涯に一片の悔いなし

「おい 俺置いて勝手に死ぬな」

 

Twitterで見ていたので、書籍化記念に購入。

強面で怖がられる熊田優。女の子が苦手で、緊張して言葉遣いが荒くなったりするのが誤解されてるだけで、言うほどヤンキーじゃないですよね。

苦手な勉強の対策として図書館に勉強しに来るくらい真面目ですし。

 

そんな彼と背が小さい同級生の女の子、卯月さやかとの交流の話。

背丈で最初に「子ども」認定したせいか、さやか相手には「女が苦手」な面を発揮せず普通に触れたりしてます。

さやかの方は逆に彼が好きなので、意識しまくってて、「ジャンル:幼児」分類に打ちのめされてますけど。頑張れ……

 

まぁ、どんどん熊田もさやかの事意識するようになってきますけどね。

「普通に話せなくなりそうで嫌なんだ」と言う想いから、一歩踏み込めばいいのに。

もどかしいし、甘いし、癒されますねー。かわいい。



あの日、神様に願ったことはⅡ girls in the gold light

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「お前に知って欲しかったからだよ。俺も、お前の友達も。お前はもう一人じゃないって。出会ったから。触れ合ったから。知ったから。知りたいと願ったから。その瞬間、俺たちはもう他人じゃないんだ」

 

2巻で取り上げられるヒロイン誰かなぁ、と思ってたらまさかの新キャラで意表を突かれました。

黄金井月泪。同じ高校に通う、後輩の少女。碧と瑠璃とはクラスメイトのようですが、交流はなかった。

けれど、唐突にお金を出して友達になって、みたいな奇行をして注目を集めたりしたようです。

 

そんな彼女が叶羽の前にもやってきて。

「神様から試練を与えられた」という話や、彼女の過去の事なんかを聞くことに。

碧から誘われ、叶羽や燈華たちが写真部に所属する事になったりとどんどん変化していって、青春だなぁという感じ。

両手に花状態で昼食を取っていたり注目されてる場面もありましたしねー。

 

月泪が、少しずつ交流して仲良くなっていく場面は和みました。臆病な猫みたいだな、彼女。

そうして積み上げて来た時間を、台無しにしてくれる出来事が起こったのは悲しかった。ただまぁ、叶羽を天狗くんと呼ぶのと同じで、出る杭を打つような残酷さも人は持ち合わせてるんですよね。

でも良い出会いがあったから。マイナスな面に負けず、進み出してくれたことに安堵しました。

 



疑似ハーレム2

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「だって~~先輩とデートしたかったんだよぉ…!」

 

あーもう可愛いなぁ。

なんでこの二人付き合ってないんだろう。

34話の髪型で「えらいぞ~」とか気軽に頭撫でてるし。目白黒させて赤面した後顔を隠す凛ちゃんが可愛い。

 

凛の妹、綾香ちゃんもかわいい。ぐうたらお姉ちゃんの話しちゃうところとか。

求められてぐうたら実演するあたりも律儀。先輩、最後動けなくなってるの演技に全力なんじゃなくて、アナタがとどめ刺してるんですよ。

そのあとの41話の課外授業が、凛が友人に「先輩がいない~」と嘆く場面で、もう本当、早く付き合えばいいのに……好き。



Unnamed Memory 魔女の遺骸

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「私は産まないから! 呪い解いたんだからさっさと適当に結婚しなさい!」

「お前じゃないなら誰だって同じだ」

 

夏コミの新刊! 今回はこれと失恋文庫を第一目標に3日目一般参加したんですが。

地獄の東駐車場待機列に放り込まれて、死ぬかと思いましたね……

日陰がないからひたすら暑いし。水と塩分は持ってきてましたが、恐ろしい勢いで減っていったし(それくらい汗かいてた)。よく倒れなかったな、って感じです。

 

その後、なんとか会場入りして、真っ先に向かいました。

無事に古宮先生にご挨拶も出来たし、差し入れもお渡しできました。他のサークル回った後に出直して『Unnamed MemoryⅡ』にサインもいただけたので、大満足。

 

今回の書籍は半分が短編『魔女の遺骸』、もう半分が年表、キャラ設定などの設定が掲載されています。

『魔女の遺骸』は書籍2巻後のエピソード。ファルサスでも僻地にある場所から、城へ陳情が届いて。

おまけにそこは『魔女』がでる、みたいな魔女絡みの噂がある場所で。ティナーシャが「そういう容姿の魔女はいない」という前の「はずれー」が可愛くて好き。

 

王故にこういう問題の報告が上がってくるのは確かでしょうが、オスカーのフットワークが軽すぎて驚く。ティナーシャも、この時点だとわりと押し切られるしな……

ティナーシャが無意識の親愛を示すようになってたり、ファルサスの臣下たちから、結婚してあげて下さいとか言われるようになってて、もうニヤニヤしてしまう。

特典ペーパーの「晴れの日の予定」もティナーシャが可愛くて、控えめに言って最高でした。

 

設定集は「年表Ver.1」、「世界観Tips(位階・人間)」、「キャラクターデータVer.1」が掲載。書籍化範囲に合わせて、情報を調整されてます。え、これ中々大変だったのでは……

異能の項で逸脱者って単語だけでて、誰か明示されなかったり。ヴァルトの知識の謎を伏せていたり。ありがたいんですけど、これ本当に頒布価格500円で良かったんですか……

オスカーの項目「名実ともに大陸最強剣士になってしまった」ってところとか、「呼ばれぬ魔女」の由来とかに笑わせてもらいました。

好感度が見えるようになったんだが、ヒロインがカンストしている件2

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「選ぶとか選ばれるじゃないよ。ずっと桐崎くんだけをみているから」

 

コミカライズが決定したそうで、なかなか好調なんですかね。

ひょんなことから好感度が見えるようになったしまった主人公が、ついに恋人関係になって。

まだまだぎこちない部分もありますが、概ね糖度高めの進行で満足。

遠坂あさぎ先生のイラストが美麗で、癒されますねー。

 

好感度が見えるままで、さらにテンションのバロメーターまで見えるようになって。

見えないものが見えるせいで、それに振り回されているような感じでもありましたが。

九条さんの方の矢印が桐崎しか向いてないから、まぁ、お幸せにと言うか。

友人たちとの交流があったり、他の恋の話が間に入ったりと、1巻の時はちょっと他のキャラ多いかなー、と思ってたんですが。

こうやってイベントをこなしてる様子を見ると、上手いこと配置されてたんだなーとちょっと関心。
順調に恋人らしくなってて、いいぞもっとやれみたいな感じでした。



昔勇者で今は骨3 勇者と聖邪

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「それでも、信じるんだよ――キュリアン。死霊の俺達に出来るのは、本来そんなことなんだ」

 

海を渡りエルフの国を訪れたアル達。

そこでアルの当初の目的、かつて旅した仲間イザナと再会。

彼女が何を思って、この国へ来たのか。何を為そうとしているのか。

それを知ってアル達一行は悩みを得ることに。

 

アル本人は割とあっさりしてましたが、ミクトラとハルベルがちょっと揺れてたかなぁ。

彼の答えを聴いてほっとした事。それをひどいと思える心。ハルベル、本当いい子ですね。

そんな子を引き連れて、仮とはいえ主人として来訪したアルはいろんな意味で凄い。

いやまぁ、状況を察した上でイザナ本人にハッキリ告げられるデケニーが最強と言う説も。よくあんな爆弾放り込めるな……そりゃマジギレするって。

 

エルフの国と隣り合うオークの国。

文化的に発展してる面もあれど、問題がないわけでも無くて。

国境では戦争なんかも継続中ですし。……実態はどうあれ。

個人戦力としてはずば抜けてる勇者が、国家間の問題をどうするかと思いきや、割とパワープレイというか。「久しぶりに城落としてくる」っておいおいおい。

ミクトラ、思わず魔軍に同情してたじゃないか……実際ひどい。

しかしまぁ、アルのメンタルの強さもはっきり描かれて。「人の狂信者」と言わしめた、あの信頼が、彼の軸になってるんだろうなぁ。



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