「だったらそれは枷ではない 進むためのものだ」
「前を見ろタリガどの 二人何かを変えたいのなら」
「望みは守り抜け 何がなんでもな」
木々の縁談相手候補が次々と襲われて、ベルガットからの話まであって。
ヒサメが、木々に求婚するというのが、その状況を変える札になっているのがいいですねぇ。
「足を掛けたくない踏み台というのもあるんですよ」というヒサメが結構好きです。
まぁ、そのあと「婿になるのもいい とは まぁ 本気で思っていますけどね」という辺り食えませんが。
木々に縁談という形で手を出して来たと思ったら……
それを画策したのがミツヒデだ、という情報を流れるようにしてる辺り周到ですね。
身内に手を出されたゼンが久しぶりに本気で怒ってました。
「よくもそこに手を出したものだ」というゼンの顔が怖い。
ミツヒデが疑いを晴らすという名目で、剣を取り上げられて軟禁状態になったところで、双子が動き。
ゼンと木々が探っているところにオビが合流するんだからもう……やっぱりゼンたち好きだなぁ。こういう阿吽の呼吸というか、フォローが行き届く、解りあってる辺りとか。
そしてベルガット家の事情が描かれたり、当主のトウカが現れたりしましたが……
結構珍しいほどの悪役というか、行き着くところまで行ってる感じはありますね。
かつての権威を取り戻すために、という妄執だろうか。それでここまで動けるって言うのは凄いと思いますが。
双子がウィラント城であった式典でイザナ達王家に光を見たように、別の方向に進めなかったものなのだろうか。
「その終焉を超えてこそ英勇なんだろうが……!」
神聖都市の入り口に辿り着いたレンたち。
最も、そこでトラブルがあって、別の場所へ飛ばされてしまったわけですが。
その飛ばされた先が、天使や悪魔を捕えた監獄で。まだ見つかっていないフィアがここにいるのではないか、と探索しています。
転移した先で、シオンの仲間であるガブリエと合流し、エルメキア・ダスクの連中と一戦交えた末に、ついにフィアと合流。
そして、その足で今度こそ神聖都市に足を踏み入れることとなったわけですが……
神聖都市には未だに、三起源が救っていて。エリエスやシオン、そのパーティーやレンと三大姫など、強力なメンバーがそろっていますが、容易く撃退できる手合いでもなく。
分断されたり、それ以外の勢力……沈黙機関やエルメキア・ダスクも入り込んで、かなり混沌とした状況になっております。
その中で、レンたちはまだ生きていた施設から、世界録が作られた目的などの情報を得たりもしています。
『黄金の夜明け』の面々も、この神聖都市に入り込んでいて、戦力的には場違いな彼らですが……沈黙機関のミスティと培った絆は本物で。
オマケに、悪魔まで引き込んでいる辺り、団長の勧誘能力凄いな……
5月発売予定の10巻で完結の想定だそうで、盛り上がってきてますね。
一人で大陸放浪しているゼルブライトも都市に到着してるようですし、それぞれの決着がどんな形になるのか今から楽しみなんですが……これ本当に後1冊でまとまるのだろうか……
「両方食べたかったから 倍プッシュ」「はい罰金」
「あのさぁ……やめない? この特殊ルール 罰金制でヲタク発言禁止デートなんて聞いたことないよ」
「だって成海ふざけるでしょ 今みたいに」
成海と宏嵩のデートが描かれています。
冒頭からカラーでヒロインの顔芸披露とかありますけどね。
ヲタク同士だけど、今回はいつもよりちょっと緊張してほしい、と宏嵩が踏み込んでいってますが。
彼は彼で交友範囲が狭いから、どうにも距離を測りかねてる感じはありますねぇ。
小柳・樺倉カップルと遭遇したりして、いい影響を受けてるようですけど。
「マイペース同士くっついたって足並みそろうわけないじゃない」「ゆっくりでいいのよ それがあなたたちの速度なら」。
と、助言をくれる小柳マジ良い人。……まぁ彼氏相手に「ガッチリ目をつぶって怯える無様な姿がみたかった」と苦手なホラー系に連行してる辺り、容赦ない部分もありますが。
しかしせっかくの長編エピソードなんだからぶつ切りにせず、一気に見せてくれた方が個人的には嬉しかったかなぁ。
合間合間のエピソードも嫌いではないんですが。
限定版の発売日だから飲み会の前に本屋によったら、つい盛り上がって本を買いすぎたり、早く読みたい欲を刺激されて、飲み会が流れた辺りとかは笑いました。
「こなせなかったら退学とか言うんでしょ どーせ」
「まさかぁ」
「その場合皆さんの師匠を解雇します 皆さんのせいで大切な師匠が路頭に迷います」
「なおえぐい」
アニメ絶賛放送中のシリーズ。
相変わらずワイワイ楽しそうな日々を過ごしてますねぇ。
巻頭がカラーだったんですが、そこでやるのが「千矢の前髪が伸びすぎているから、寝ている間にこっそり切る」ために行動する4人の話ですからね。
臣も参加している辺りノリいいな、彼女。そして千矢、起きたら短くなっていた前髪への感想が「生え変わったのかな」ってこの野性児め……
4人組と臣は九番占の寮で五人部屋を割り振られて。
そこで臣の過去とかも語られてますが……好きな言葉が富と名声と権力。
最高難度の夢占を修めているのは「寝ながら占えるなんて一石二鳥」というもので。
自由だな……
そして、この間の試験がチーム戦のはずなのに一人で合格していたのは……
「じゃあチーム作ってー」という流れにうまく乗れず、一人で参加する羽目になったとか。
それで合格できてしまうあたり、実力は確かなんでしょうが。
千矢たちという友人が出来たし、これから存分に仲良くしてくれるといいですね。
事務員の先生がかなりえぐかったり、佐久隊長の意外な過去が明らかになったり。
椿先生の友人だったようですが、かなり気心の知れた仲のようで。
「ちゃんと授業やってるのか?」「本当か? 正直に吐け 嘘ついたら逮捕するぞ」とか言い出す辺りは笑ってしまいました。
最後、臣の夢さぐりの術で、千矢の夢に入り込んで「くろう」について調べようとか色々してますが……まだ、真実は見えず。
千矢の母親の事とか、明らかになるのはいつですかねぇ。
「約束したんだよ……二度と、この手を放さないし――」
「……後悔して、死ぬのも……もう……いや、って……」
神霊種との双六ゲーム、決着。
最後の難関は、かの大戦を再現したジブリールの提示するゲームで。
早々にゲーム盤から脱落したプラムが全盛期の吸血種として、いの、クラミ―、フィールを圧倒していますが……
十の盟約の制限が無い世界で戦争して、よくもまぁ、この世界原型保っていたもんだな、と改めて思いました。えぇ。
さて、ジブリールがなぜこんなゲームを始めたのか、という理由も描かれてましたが。
サイコロを使用すると、質量存在時間を失う。
他の面々は、肉体年齢が減少する形で表れていましたが……ジブリールは、魔法生命であるが故事情が異なって。
想像を絶する恐怖を体験する羽目になり……それ故に、空と白に挑む決心をしたようですが。
テトの降臨という強制終了イベントがない大戦を、制限時間の関係で恐ろしい速度で進んでいく戦略ゲームを乗り切り、時間終了までしのぎ切ってしまうんだから流石空白というか。
今回のゲームは壮大だった割に得たモノは多くない……というか、次回以降に向けたネタを仕込んだ感じでしょうか。
神霊種のゲームを無事にクリアし、神霊種の少女を連れ出して仲間にして。
おまけとばかりに、今回の出来事をきっかけにクラミ―とフィールを戻れなくして、無理やり陣営に巻き込んでいく辺り、空も白も容赦ないな……
これをゲーム開始前に予測して、事前に準備してきたって言うんだから化け物かよ……
さて、このゲームの決着を観測した他種族がまた動きそうですが。どう接触してくるのやら。
〝皆が俺を信じるとでも?“――と、自身の不信を根拠に。
裏切りあわないなぞそもそも不可能、と断じられたステフは天を仰いで零した。
「どうすればいいんですのコレ……説得力しかないですわ……」
積読消化―。
序列第一位、神霊種とのゲームに挑む空たち。
ゲームは、巨大な双六。ただし、サイコロは自分たちの命で、増減によって年齢が変動したりするし……全てを失った場合は、当然ゲーム続行不可能の為リタイア。
オマケに、ゲーム開始直前の記憶は徴収されてプレイヤー達のルール設定時の記憶がなく。
更には、記憶を失っていない裏切り者まで紛れ込んでいる。
双六に参加しているのは、いの、いづな、プラム、空、白、ジブリール、ステフ。
巫女さんは、ゲーム開始時に命を徴収されたため、開始時には不在。
けれど……裏切り者がいる? そんなの、この面子でゲームしたら、皆裏切るだろ? という空の断言を否定できないのが辛い……仲いいのやら悪いのやら。
腹の探り合い大好きだな、このクソゲーマーども(褒めてる)。
それにしても、また色々ネタを仕込んだ壮大なゲームだなぁ、という感じですが。どんどんルールも複雑化していくので、今後の展開が大変なんじゃとか思ったり。
……双六盤が物理的に巨大すぎて、空たちはかなり移動に苦労してましたがね。
いのと同じ勘違いをしていたので、後半のあの場面では笑うと同時にそういうカラクリか、と驚きました。
……その後、怒涛の裏切りコンボが入るので、いのの胃が少し心配ですが……まぁ、あの爺さんなら胃に穴あいても何とかなりますよね!
まぁ、空白もジブリールからの無茶ぶり喰らってるので、それぞれ頑張ってくださいとしか。
ちゃか
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