気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

ダブルクロス・リプレイ・ジパング1戦国ラグナロク

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一同:(一斉に)LOVE、それはWAR!?(爆笑)

才蔵:お前は何を言っているんでござるか!

 

再読ついでに記事作成。

旧版……2nd時代のリプレイですね。

普段友人と3rdをプレイしているので、ルールが違うなぁと言うのがプレイ風景から見えてこれはこれで楽しい。

そもそも、ダブルクロスの基本は現代ステージで異能バトルする感じなんですが。

 

このリプレイPC1の女子高生が、戦国時代にタイムスリップした上に、西洋の神々にかぶれた敵が出て来たりツッコミどころしかないんですが。

田中天GMのリプレイは、こういうぶっ飛び具合が笑えて好きです。

「肉体を再構成する」というエフェクトの解釈によって、突然ローマ風の容貌に変わった上に《ワーディング》の無力化で、間違ったローマ風退廃に溺れるNPCが登場したり!

戦国時代の日本に砂漠が出現し、ピラミッド建築が始まって居たり。

もうめちゃくちゃ。全方位に謝って(もっとやって)という感じの作品です。

 

ヴィーナスと一体化した1話のボスも、2話のボスの予想外の姿も笑る良作。

いや、正直浮かぶまでは予想出来たけど、それ以上の仕込みがあるとはとてもとても。

随所に笑いが仕込まれていますけど、それだけじゃなくてRPも巧みでいいですよね。2話で敵と通じようとしたイクフサと、浄ノ進が情報共有するためのシーンを作ったのか参考になります。

 

ダブルクロス・リプレイ・ジパング(1) 戦国ラグナロク (富士見ドラゴン・ブック)
F.E.A.R.
富士見書房
2008-12-20

竜は神代の導標となるか

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「もう少しだけ我慢して、これから始まる戦いを見ていてくれ。みんなが頑張ってくれた成果を俺たちが示す。エレナを浚いにきた反乱軍を叩き潰してな!」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

地方群主の子息であるカイは、武芸こそ駄目なものの口は達者で。

祖父と一緒に研究に打ち込んだり、幼馴染の婚約者・エレナと良好な関係を築いたり。

穏やかな時間を過ごしていた二人は、何事もなければそのまま平凡で幸せな人生を送るはずだった。

 

けれど、王都において参謀ウェインによるクーデターが発生。

王位継承者の多くが殺され……エレナもまた、継承権を持つために標的とされた。

この世界には鉄騎竜と呼ばれる巨大兵器が存在するが、カイ達のような地方群主にいきわたるほどではなく。

「鉄騎竜」の所持を厳しく制限する事で、上位層への特権化したり、戦力の集中と言う意味でも間違ってはないと思いますが。

 

そうやって造り上げた安寧を嫌って、反乱する輩まで出てくると話は別と言うか。

王位継承者を皆殺しにするという苛烈さ。その手口を好まない人は居るでしょうが、圧倒的な力の前では無力で。

エレナの命も危うかったですが。カイが祖父と培ってきた研究成果、「騎士竜」の力によって敵の尖兵を撃退。

 

長く厳しい戦いの始まり。

カイの父親たちが、流れされるままに戦うのではなく。

標的であるエレナを引き渡したところで未来はないと理解して、彼らなりの野心を抱えた上で戦う覚悟を決める描写を入れてくれたのは良かったですね。

騎士竜と鉄騎竜のバトルで、カイの見せ場を作りつつ。戦争では、それ以外の見通しとか根回しも必要だという視点があって作品世界が広がった感じがする。結構楽しかった。


シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス2

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「「負けイベント」でもねぇのに諦める?」

「未攻略のゲームで手を抜くなんて」

「ナンセンスだろ!!」

 

週刊連載だとコミックペースが早いな……あっという間に発売となった2巻。

しかしイラストが付くと、「鳥面半裸マーキングと首輪付き~喋る兎を添えて~」は反則的な画だな……インパクトしかない。

喋る兎が可愛いからって話しかけた初心者二人は、素直に凄い。

 

まぁゲームだから、変わった装備の人もいるだろうと割り切れる部分ではあるか。その後、盗撮してアップしてしまったのはいただけませんけど。

ただ、掲示板回の演出は上手くて、流れるように多くのプレイヤーが連れてるのが面白かった。

「喋る兎」を連れた、リュカオーンの呪い持ち。そりゃ、未だ一人も最強種を倒せてない状況だったら注目されるよなぁ、という感じ。

 

エムルと言う強力なサポーターを得て、フィールドボスを超えて次の街へ。

そこでPKを含む上位プレイヤーに追いつかれて戦闘に。ペンシルゴンがとても楽しそうで何よりですね……。

鉛筆王朝とか、見ている分には楽しそうだけど巻き込まれたくはない。

最大火力が連れて「会いに来て良かった」してる場面、本当に生き生きとしてましたしね……。

その前の、「全然見つからないですぅ」してるヒロインちゃんも可愛かったです。コミカライズして良かったぁ。

ヴォ―パルコロッセオの「パラサイトテンタクル」の初出時のコマがコミカルで笑えて好き。楽しいコマが多いので永遠に語れそうですね……。

 

巻末には描き下ろしの「敗北者は明日を恐れない」。

原作でも登場している、VRアイドル笹原エイトがリアルで知人と飲み会をする愚痴イベント。まぁ、実利あるゲームイベントと被ったのはしゃーない。

飲み会回楽しかったので、たまに出て欲しいな。

 

エキスパンションパス付属小説の方は、「巨人殺しの第一筆」。

ルビはビギニング・ペンシルということで、そのままアーサー・ペンシルゴンのシャンフロデビューと、PKスタートした下りの話ですね。

PKクラン「阿修羅会」を結成する流れと、それに敵対するプレイヤーも盛り込まれていて満足度の高い短編でした。

BabelⅢ 鳥籠より出ずる妖姫

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「そうなんですけど。でも逃げても取り返しがつかない、失くしてしまって、きっと一生それを後悔するだろうって……そういう時があるんです」

(略)

だから退かない。

 

かつて文庫版が出ていた時、2巻で終わってしまったため描かれることが無かったキスク王女オルティア。麗しいわぁ……。

満を持しての登場に、目頭が熱くなりました。苦節4年? 5年? まぁそれくらい。
思い入れの大きさを加味して星5です。いやまぁ、普通に好きなエピソードではあるんですが。

 

でも、3巻サブタイトルが妖姫だったり、これまでの旅の中で悪い噂を聞いていた通り。

オルティアは、かなり気ままで理不尽な王族で。

ラルスも雫を初手で殺しにかかって来たり、その後も疑い続けたりしていましたけど。

それは、ファルサスに伝わる口伝を知るが故の態度だったわけで。……いやまぁ、性格がぶっ飛んでるのも否定しませんけど。

オルティアの抱えている闇は、ラルスの敵意が剣だとしたら毒のような感じで、じわじわと彼女自身をも蝕んでいた。

 

遊興を欲する彼女の前に立った雫は、エリクとの会話で気づいた「言語障害」に対策が打てる人員として自分をアピール。

1人の少女と一緒に生活しつつ、教育をしていくことに。異世界の知識を基にした教育を与えても良いものか、と迷いながらも出来る事をやり続けた彼女の戦いに敬意を。

 

結果を出したことで姫に気に入られて、側近のような扱いを受ける事になって。

オルティアの過ぎた行いに対して、雫が意見具申をガンガンしていくので、保護者の居ない状況で無理しないで……と凄いハラハラします。

ファルサスで塔から飛び降りた時もそうですけれど、「これ以上は退けない」というラインの見極めがシビアに過ぎるというか。

「退けない」ってことは「退かない」ってことだと、激痛に見舞われながらも意地を通す彼女の強さが光るエピソードでもありました。

 

正直に言うと、初見時のオルティアの印象は割と良くないんですよね。

横暴な王族って感じのものをお出しされるので。けれど、雫が立ち向かったからと言うのを加味しても、言葉を聞き入れる度量はあって。

彼女がそんな性格になった、過去の事件の事なんかも踏まえると、どんどん好きになっていく。雫が、彼女の背を押したくなるのも分かるなぁ。

 

新文芸は文庫2冊分の分量! と古宮先生がよくおっしゃってますが。

実際、ボリュームが凄いんですよね。雫とリオの試験対策に始まり、キスク内部の描写と十二家審議までやるので。

469Pの雫とオルティアのイラストが、偶然から始まった二人の培った、確かな絆を感じさせてとても尊くて好き。

白聖女と黒牧師7

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「ローレンからしかもらえないものをもらっていると」

「何時だって私は安心するんです」

 

相変わらず聖女様とローレンが可愛くていいですねぇ。

いつまでも変わらなそうにも見えて、ヘーゼリッタが心配をしたくなる気持ちも良くわかる。

それでもまぁ、色々とイベントを重ねていって、お互いに意識する機会が増えてきているのが分かるので見ていて楽しい。

7巻かけて二歩くらいしか進んでない疑惑もありますが、既にゴール目前に居る感じもしますし、多少足踏みしても問題ないと思います。

 

無事に課題を達成し、ローレンたちの住む街に戻ってきたヘーゼリッタ。

こんかいは教会に暮らすのではなく、街に部屋を借りたとかで引越しの準備をしたり。

彼女達の部屋に遊びに行ったりとかもしていましたが。

聖女様が一人で街に出た結果として、なぜかウェイトレスとしてお手伝いをすることになってたのには少し笑った。

 

でも、衣装チェンジして働いてる彼女は新鮮だったので正直グッジョブ。

ローレンが居ないと、スイッチ切り替わって完璧聖女になりますが、彼の視線を意識する途端ポンコツになってしまうギャップも含めて可愛くて良い。

巻末のおまけでローレンのウェイター姿も披露されてましたし。お互い新鮮さを感じてたのは微笑ましいというかなんというか。

 

住んでる人が居ない筈なのに、音がするという物件。

そこを調査しに言った時、元々体調不良だったのも相まって聖女様が寝込んでましたが。

その後、ローレンとの接触が増えたので、体調崩した組には申し訳ないけど美味しいイベントだったな……。

 

あと占い師さん、意外と重要人物だった……? レストラン回での口の軽さとか合わせて、結構愉快なキャラで好きなんですが。

今回も助けてくれましたし、まぁ、悪い人ではないと思いますが、立ち位置が読めないのは怖いなぁ。

〆切前には百合が捗る

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「ここに来れてよかったです。ほんとうに」

 

田舎の学生だった、白川愛結は自分が女性を愛する女性であることの自認を得ていた。

しかし、それによって友人や家族との関係にひびが入ってしまい……東京で仕事をしている親戚を頼り、家出。

従姉妹の白川京の紹介で、サボり癖のある女性作家・ヒカリの監視役兼お世話係を務めるバイトを始めて。

 

色々とコンプレックスがあるというか、世界が狭かったのと性格もあって、ヒカリにからかわれまくってる愛結が可愛かったです。

その子純粋なんだから加減してあげて、先生……。

白川京ってキャラは平坂先生の完結したシリーズ『妹さえいればいい。』にも登場していたキャラだそうで。そっちは実のところ読めてないんですよねぇ。気にはなっていたんですが、いつの間にか終わっていた……。

こういう、知ってる人は更に楽しめる作品ごとの繋がりとかあると楽しいので、妹さえ~の方もいつか読みたい。

 

愛結は自分の恋愛感情上に、距離を取ろうと思うコトがあって。

一方のヒカリはヒカリで、生活はダメダメだし〆切前には逃避するし。ダメ人間としての顔が強いですけど、その裏には、自分を認められずにいる不器用さを感じました。

自分の作ったものを「そんなもの」と言って。読んだらすぐに忘れる量産品でありたいと評して。

つまるところ、最初の一文。「これは、独りだった人間が独りではなくなるという、ただそれだけのありふれたラブストーリーだ」という表現が、全てな作品。

愛結とヒカリが、ふたりになる良い百合でした。あらすじに引かれたなら読んで損はない感じかと。

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青春ブタ野郎はナイチンゲールの夢を見ない

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「そんなことのために、僕は麻衣さんと付き合ってるんじゃない」

「じゃあ、何のために付き合ってるの?」

「ふたりで幸せになるため」

 

霧島透子と名乗った、咲太にしか見えない未ニスカサンタの女性。

彼女はサンタとしてプレゼント――「思春期症候群」を配り歩いた、と告げて。

大学内にも該当者は多く、その中には中学時代の知り合い、赤城郁実も含まれていた。

プレゼントを贈ったのは嘘か真か、1000万人。

さすがにそれら全員を救うなんて真似ができるはずもなく。……けれど、かつての縁もあって赤城のことだけは気になっていた。

 

まぁ、赤城のことばかり考えていられるわけでも無く。

バイトで教え子と交流したり、道が分かれた高校時代の友人たちと遊んだり。

麻衣さんの許可が得られてしまったために、合コンの穴埋めに行く羽目になったりと。

咲太が、わりと普通の大学生やっているのは感慨深くありますねぇ。

……否応なく思春期症候群と言う厄ネタが付きまとうので、普通とは少しずれてますが。それでも、青春を満喫しているのが伝わって来て楽しいんですよね。

 

美東が毎度会話あったり、上里も同じ大学に進学していたりと、意外な縁がつながり続けてるなーと言うか。

その内どっちかが思春期症候群に巻き込まれたりするんだろうか、と思えて気が気じゃないな。特に、一線を引いてる美東は気になる。

 

赤城が気になり、彼女と交流する中で思春期症候群が発現しているのが確定。

そして彼女から「勝負をしないか」と持ち掛けられて……受けるのが咲太なんだよなぁ。

中学時代に起きた出来事は、どうしようもなく影を落としていて、あちこちに影響を与えているのが改めて示されるエピソードでもありました。

しかし、赤城の思春期症候群からすると、「#夢見る」って「あるから使った」だけな感じがするというか、これまだ根深く残り続けそうな気配がする。

最後、意味深な警告が飛んできていましたし、続きが楽しみです。

トランスヒューマンガンマ線バースト童話集

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「俺は取返しのつかないことをした。捨ててはいけないものを捨ててしまったんだ。もう一度手に入れようなんて、虫の良い話だった。そのあげくがこれだ」

 

6回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。

タイトルに童話とある通り、SFと童話を混ぜ合わせた作品が6つほど収録されています。

SFは余り読まないジャンルなんですが、知人から借りたので読了。

普段読んでないのもあって、新鮮で、笑えたのは良かった。闇鍋感ある。

 

精神をアップロードして、肉体から解放された人々が暮らす世界。

必要があればボディをレンタルして、そこに自分の意識をインストールする。

そんな世界で、電子化をしていなかった少女が継母や義姉にいじめられる「地球灰かぶり姫」。

分け合って隠れ住む竹取の翁が、半端ながら知性を得た竹と日々戦いながら、ある日出会った不思議な少女を育てていく「竹取戦記」。

NPCに囲まれた世界でただ一人の女王様として君臨していた少女の末路を描く、「スノーホワイト/ホワイトアウト」。

 

宇宙に進出し、しかし人類が去った後に残された知性もつエビやカニなどの要素を持つ機械たちが、人類の残した遺跡を探索する「〈サルベージャ〉VS甲殻機動隊」。

宇宙の果てに進出した、特殊な集団の残した遺物を回収して回っていたおじいさんとおばあさんが見つけた成果を描く「モンティ・ホールころりん」。

電子化に適応したアリと、それを選ばなかったキリギリスの交流と結末が記される「アリとキリギリス」。

と言った6つのエピソードが収録されています。

 

幸せな結末に辿り着いた、「地球灰かぶり姫」が一番好きかなぁ。初手な分読みやすかったですし。

「竹取戦記」で、求婚者モチーフの5人が、与えられた先進技術を解析しようとして失敗しまくる場面はユーモラスで笑えましたが。

モンティ・ホール問題に対して「最適を知っていて、選ばない」選択をしたおばあさんも結構好き。

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部 女神の化身Ⅳ

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「ローゼマイン様がどのような選択をするのか、ライゼガングが待ち構えています」

 

表紙が領主一族だけど、視線がバラバラ。

さらには鎖でがんじがらめと、この巻の状況を良く表しているイラストで素敵ですよね。

協力しあって取り組んでいく今までのエーレンフェストの雰囲気が好きだっただけに、団結できない状況になってしまっているのは悲しくもありますが。

 

プロローグがランプレヒト視点。

前倒しになった粛清と、人手が減った中での冬の主討伐で、騎士は中々休暇も取れない程大変だったとか。

そんな中、ローゼマインを呼び戻さないために駆り出される事となった、コルネリウス達は訓練免除を休暇と誤解されて、面倒なことになっているそうで。

 

意識の刷新が出来ていない貴族が多いというか、騎士だからと言う事を抜きにしても、情報収集の精度が甘い。

その後のエルヴィーラとの対話でも明らかでしたけど、ヴィルフリートの側近たちが情報収集の手を抜いているのも示されてましたし。

ここで会話したことで、ランプレヒトの意識は多少変わったようですけれど……

 

エピローグが、同じくヴィルフリートの護衛騎士である、アレクシス視点で。

そっちで明かされた、彼らの主の視野狭窄っぷりは目に余る。ギーベ・キルンベルガの指摘がいちいちごもっともで、ずっと頷いていた。

「よく見ろ、主の行動を。よく聞け、周囲の声を」。側近としての心構えを説かれた、アレクシスも奮起してくれたようですけど。

……オズヴァルドのやっていた事に、ヴィルフリートが無自覚だって言うのが、痛いんだよなぁ。

 

先行きが不安になる中でも、ローゼマインは側近たちと協力したり、メルヒオールを次期神殿長にするための準備をしたり、と彼女なりに出来る事をしていましたが。

ヴィルフリートの方は、ちょっと期待が出来ない。

「メルヒオールと神殿準備」で、姉弟が側近を交えてわいわいやってる場面とかは好きなので、こういうシーン増えて欲しいと願うばかりですが……

WEB読んでると、まだまだこれからが大変だ、というところなんですよね。フェルディナンド様、カムバーック。無理だけど。

その色の帽子を取れ—Hackers’ Ulster Cycle-

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「あなたのほうが苦しい思いをしているわ」

「俺は失敗したことの後始末をやろうとしただけだ。それももう終わりだ」

 

同レーベルで書かれてる、古宮九時先生が個人的にプレゼントキャンペーンをやっており、頂きました。

……訳が分からないと思いますが、私も良くわかっていません。ともあれ、頂いた以上は早めに読まないとなぁと手を出して、少し時間がかかりましたが読了。

こんな機会でもないと読まないかもしれないジャンルでしたが、かなり面白かったです。

 

学生時代に出会った友人、サクと一緒にIT分野を学んでいったショウ。

サクが天才的な技能で作り上げたツールを、ショウが営業していくというスタイルで、二人は、順調に成長していたはずだった。

しかしある日サクは失踪し、シュウは失意の中で怠惰な生活を送ることに。

 

定職には付かずサクを探し続ける日々。

そんな中で、以前の職場にいた友人から仕事を割り振られて。

そこから、大規模なサイバー事件に巻き込まれていくことになるものの……追求していくと、その裏側にはサクの影があって。

 

実際に起きたIT事件や、現行技術の話が盛り込まれた、サイバー犯罪の話。IT分野の知識が多いとより楽しめたのかもしれませんが、詳しくなくても十分満喫できます。

技術の発展という輝きが大きいほど、影が大きくなる、とでも言いましょうか。

誰かが悪意を持ってツールを扱った時に与える影響も、甚大なものになるのだ、という混乱模様を突き付けられると少し思う所がありますね……。

そこそこ前に、Twitterが落ちた時とかも「Twitter落ちた? って呟くTwitterが欲しい」とか言ってましたし。不便さを感じる事があっても、一度掴み取った利便性を捨てるのって、中々できませんよねぇ。

 

シュウの葛藤っぷりは中々のモノで、うじうじしてるな……とは最初ちょっと思いましたけど。

それだけサク相手に真摯だったからこその最後なんですよね。読み返すと印象変わりそう。

ネームドのキャラは誰も個性立ってて好きですが、それだけに命を落とした人もいるのが辛い。

あ、ホテルのモブ君も結構愉快で気に入ってます。「有酸素運動に最適なジムを完備しております」じゃないよ! 

プロフィール

ちゃか

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