気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

グリモアレファレンス 図書委員は書庫迷宮に挑む

 ico_grade6_4

「面白いコト、見せてくれるのよね?」

(略)

「もちろん。期待していい」

 

国内有数の蔵書数を誇る宇伊豆学園の図書館。

開架書庫が地上4階、地下2階の規模を誇り、限定的に学外へ開放もされており、研究者なども利用するほど。

しかし、それはあくまで表の顔。

 

より深い場所ある「閉架書庫」は、奇書・稀覯本が収められていて、図書委員の中でも一部の人員は、その閉架書庫の探索も兼任していた。

広大なだけならまだしも、障害となる魔獣まで闊歩していて。迷宮と呼ばれていた。

探索チームも魔書というアイテムで、バフをかけたり魔法じみた力を発揮したりしてますが、時には犠牲者も出るとか。

 

……最も、迷宮内で負った損害は、外に出ると治るという不可思議な環境で、頭部さえ確保できていれば死者も蘇るほど。

故に、探索チームも危険と隣り合わせながら、報酬ももらえるということでバイト気分で臨む人も多いそうで。

いやぁ、いいなぁ。正直楽しそうだなぁって思いました。学校生活の中で、リアルにファンタジー体験出来て報酬ももらえるとか羨ましい。

 

主人公の守砂は、序盤はそのことを知らない一般生徒でしたが。

手違いから迷宮に迷い込んでしまい、魔書に適合した為探索チームに勧誘されて。

いくつかの条件を付けた上で、守砂も了承し。チームを結成して探索していくわけです。

素人ゆえに、最初は失敗をしたりしていましたけど。

目標は明確なうえに、守砂が適合した魔書の能力がオートマッピングや敵探知。さらには、未踏地では周囲の能力が強化されるバフ能力まであって。
ゲーム的だけど、他の魔書の能力が身体能力強化とか攻撃・防御手段が多そうなのに、探知・支援型の能力はかなり反則的なのでは……。

 

報酬を求めて競い合う環境であるため、助け合いの精神が薄い探索委員。

迷宮の特性もあって、取り残された班員に救助を出せない事も多いとかで。

「じゃあ、僕の隊がやります」と。報酬よりも、探検に主体を置いているから、なんて利己的な判断もありましたけど。

 

魔本の能力的にも適役ですよね……。地図を作って情報共有したりもして、その結果ちょっとした騒動が起きたりもしてましたけど。

相手に利益を与えつつ、自分の目的も果たしていたのでお見事。裏でこそこそするんじゃなく、自分も命かけていたので、不快でもなかったですし、むしろ痛快だった。

勇骨を読んでいたので、期待してましたが楽しい新作でした。続いてくれるとうれしいなぁ。

あと、挿絵も好みの雰囲気で良かったですねー。
別チームの人だけど思兼先輩が特に好き。表紙のエスキュナーちゃんも中々。
歳上幼馴染な天寺先輩は……守砂関連だと箍外れちゃうとこ含めて面白い人だと思いました。
守砂、本命は早めに決めた方がいいぞ……。天寺先輩以外を選んだ場合が怖そうだけど。

ダーウィンズゲーム22

ico_grade6_3h

「決めたの 私は何が何でも私達の家に帰る」

 

カナメVSオボロ。

異能を使いこなしている二人の戦いは中々見ごたえありました。

ハンティングクエストで顔を合わせてこそ居たものの、違う場所で戦っていたオボロの異能をカナメは知らず。

戦いの中で条件を探り、見抜いた上で相手を誘導しているのはお見事。

しかしまぁ、カナメの異能も手数って意味では本当反則的ですよねぇ……。

 

カナメが勝利したものの、オボロは逃走しようとして。

そこに成長したスイが駆けつけて、異能で確保。彼女も戦闘力上がっていて、それだけ大変だったんだな……と言うのが察せられる。

 

その後、GMからの伝言を聞いて最終ゲームにサンセットレーベンズが招待されたり、オボロが加入したりとしてましたが。

随分と世界がボロボロになってしまったんですよね。スイの「今更Dゲームが終わっても 元の暮らしが戻ってくるわけじゃないんですよね」というつぶやきが切ない。

 

一方で、異なる世界に残されたシュカも、しばらくふさぎ込んでいたようですが。

彼女は彼女で折れたままでいる子ではなく。どうにか帰還の術を探そうと調べたり、有効そうな方法を試そうとしたりしていますが。

別の世界線に入り込んでしまった感がある終わりですが。この状況からどう話が展開されていくのやら。

シュカが辿り着いた世界が、グリード関係の場所でヒントを得た彼女が帰って来て力になる、とかだととても熱いと思いますが、さて。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~3

 ico_grade6_3

「やあ、ジミコ。時の彼方まで会いに来たよ」

「思い出したの?」

「忘れるわけないじゃん」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

ラスボスと思われたウルマティアを相手取り、命を賭けて戦い、燃え尽きたラストワン。

しかし、彼女はリグリの手引きによって再び生還し……地球を滅ぼしたという少女、遠野朝日に出会う。

そこでラストワンは、この歪な世界に隠されていた事情を聞いて。

方針を転換して、神々と再度対峙したり譲歩交換を始めたりしていくわけですが。

 

独自要素のSF設定が、面白いとは思うんですが。

デスゲーム風だけど大規模イベントを「文化祭」と称して乗り切る、とか。ゲーム廃人たちの狂気的なノリの方が好きだったなぁ。

でも、彼女を2週目に引き込んだ謎の存在の事とか、神々の設定の事とか、そういう部分をしっかり詰めて描写してくれたのは信頼できる感じで良かった。

 

この世界の神々と情報交換して、カームコールとウルマティアの間でラグナロク開始したのには笑いましたが。

事情を知らないプレイヤー達が、余波で巻き起こる災害に対処しまくっててんやわんやしてる図は、一端を見ただけでも楽しかったし。

……対応に追われる面々は、そりゃ大変だったことでしょうけど。

思わせぶりな言動をしていた相手の秘密を解き明かしに行ったり(ゲーマーらしくバトルが発生)、黒幕を叩きのめしにパワープレイを実行する羽目になったり、彼女達らしい最終巻だったのではないでしょうか。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~2

ico_grade6_3h

「勝ち得たものは素材じゃない。なんで気づかなかったんだろうね。永遠は、ずっとそこにあったんだ」

「寝て。お願い。休んで。生きて」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

最前線級のモンスターが、冒険者たちの拠点に襲いかかる大規模イベント。

1回目も善戦はしたものの、ボスを撃退することができず。守護神が力を振るうことで辛くも生き延び……けれど、それによって神様の力で維持されていた、守護結界などが消失。

デスゲームの過酷さが増していく結末になってしまったようです。

 

ラストワンは今度こそ、悲劇を回避するべく情報を出していって。彼女の働きは本当に、多くの人を救っている事でしょう。

ほとんどの人が、何が起きているか分かっていない状況で、即座に救援を出す体制を作れたのは、ラストワンの言葉を信じて動いてくれる人が居たからですし。

その後も、モンスターの襲撃に備えて職連を筆頭にプレイヤーが奮闘していて楽しかったです。

 

「文化祭」と称して、職連内部で対策のための「部活動」を結成して。

各々が欲望に忠実に楽しそうに準備している様子や、実際のイベントで生き生きと成果を発揮している場面は、中々に笑えました。

採集委員会として活動しまくっていたラストワンが、永遠になろうとしたり一時的狂気発症してたりもしましたが。

発想がぶっ飛んだレールガンとか、火力を積みまくったせいで、斉射1回で半壊する船とか、他の部活も相当でしたよね???

 

とは言え、この「文化祭」ではしゃぎすぎて。これまでの行いも重なって、ラストワンの抱えている事情について、主要なメンバーに明かされることに。

その結果として、攻略組が悩みを得てペースダウンするとかの事態が引き起こされたり。

生き急ぐ彼女を心配する余り、監視が厳しくなったりとするわけですが。

 

その程度で止まるんだったらラストワンなんて名乗ってない、という彼女の決意というか。

狂気の深さを見誤っていたかなぁという終盤の展開には驚きました。

後書きによれば、衝撃的だった三災編が書籍版の書き下ろしで、これ以降の展開はWEBから違ってくるそうで。時間見つけてWEB版と比較してみたいなぁ(なお積読の山が控えている模様)。

もし、恋が見えたなら1

ico_grade6_3h

そっか 友達が欲しいのは

さびしいからだ

 

略称「もし恋」。

みかみてれん先生原作で描かれる、「恋が見える」女の子の話です。

恋をしていると、その人から相手に向けて矢印が見えるのですが、それが作中ではピンク色で表現されてます。

電子版で購入したのですが、単行本の方でも同様の処理がされているんじゃなかったかな。校正大変そう……ってちょっと思ってしまった。

 

自分の矢印は見えず、見えている事で得したことは無い。

誰かの好きな人の話をしてしまったり。矢印だけで判断したら失敗したり。

変わったものが見えてしまう為、それに振り回されてしまっているのが伝わってくる。

恋愛絡みのトラウマを積み重ねた結果として、環境を変えるべく、全寮制の女子高へと進学した鳴。

 

誰も知らない場所に来たつもりだったが、かつての友人・白雪紗世に出会ってしまい。

さらに紗世からは鳴に向けて、矢印が向いていた。

おまけに、周囲が女子だけなら、恋愛トラブルも減るのでは……と思ったようですが、意外と女子→女子の矢印が多く。

どうあっても逃れられないんだな……と言う状況で。初対面の筈のクラスメイト、深津りんなからも鳴への矢印が向いていて。

 

おまけにその3人が寮では同室だっていうんだから、もう……。

鳴のメンタル的には大変そうですが、シチュエーションとしてはとても美味しいと思います。みていて楽しい。

片方だけ2段ベッドで3人部屋なんですねー。両方2段ベッドだったら転校生が来て三つ巴とかになってそれはそれで楽しかったと思いますが。

 

超低血圧で起きたり起きなかったりな鳴、よく寮生活が許されたな……。

「よくあるんだよね 朝死んでること」じゃないよ……。

紗世と同室だっていうのはその辺りの配慮もあったんだろうか。

小学校が同じ、だけじゃそこまでは分からないか。

 

ワイワイと交流しつつ、恋愛感情によってすれ違ったり、仲直りして。1巻時点では、他の恋人関係とかも明示されませんし、説明回かなー。

アイドルとのツーショット(しかも投稿では「恩人」と呼ばれてる)があったり、生徒会長に興味を持たれていたり、とこれから面白くなりそうなネタは巻かれているので続きに期待。

巻末の紗世編/りんな編に分けて、寮初日と寮での暮らし4コマが乗っていたのも楽しくて良かったですね。朝の準備時間で幸福感じてる紗世が可愛くて好きです。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~1

ico_grade6_3h

「精神論なんて安物だ。そんな安物すら変えないなら、本物は一生手が届かない」

(略)

「何者か歯問題じゃない。大切なのはどうありたいかだよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEBは未読。

なんか文体が合ったのか、妙に楽しく読めました。一部スラングというか、分からない表現も混じってましたけど。

擦られ続けている「14へ行け」とかは分かったけど、「おま着」は調べないと分からなかったしな……。他にも見落としてるネタは多そう。

で、ネタをかなり盛り込んでるから、その辺り苦手な人も出そうではある。

私は先述の通り、結構楽しんだというか。ゲラゲラ笑ってましたが。変なゲームの話聞くの楽しー。

 

ログアウトができず、デスゲームと化したVRMMOMyrla」。

主人公は、その最前線で戦う攻略組に属する女性だったものの……ボスに敗れて死亡。

しかし、諦めずに足掻き続けた彼女の強い思いに引かれた、何者かが力を貸してくれて。

記憶を持ったまま、リリース初日からやり直せる事となった。

 

今度は犠牲を減らすために、出来る事を全てやろうと決意した少女の奮闘記です。

1周目においては攻略組と生産組の協力体制が整わず、敗退に繋がったという苦い記憶から2周目では、自分が生産組を加速させてくことを決意したようですが。

この「Myrla」、ログアウト・復活不可のデスゲームをする割に詰めが甘いというか。

リリース直後のゲームなんてまぁ、バグの温床だというのは分かりますけど。テストプレイしろ、と思わずプレイヤーが零すくらいには抜け道があったりする模様。

 

懇切丁寧に、閉じ込めた目的やクリア条件を教えてくれる黒幕も現れず。大規模イベントが発生しようとプレイヤーに周知するための通知も行われない。

バグがあちこちに眠っていることもあって、手を尽くしてデスゲームなんて状況を作り出している割に、黒幕の至らなさが見えるというか。

何がしたいのかさっぱりわからないんですよね。全員殺したいなら、早々に街にボスラッシュでもしかければいいだろうにそれもしないし。

明確な目的がないから、ライトプレイヤーがかなり増えているように思います。

まぁ、デスゲームでわざわざ最前線にへばりついてる攻略組は攻略組で、色々と削ぎ落してる感が強いですが。

 

ネームを敗残兵……ラストワンに変更し、生産者として生きる事を決めた少女。

前線組にも伝わってきていた仕様の穴をついて、廃材を釣って釣り技能をカンストさせるし、農場を買ったかと思えば魔界を誕生させるし。

一歩も街から出ない状態で、どんどん新情報をばら撒いて、状況を加速させていってるのは中々愉快でしたねー。

 

条件が整ったからと言って前線に踏み込んで、高価なアイテム発掘してるのには若干引きましたが。道中で6回死にかけておいて「このゲームまじ楽しい」じゃないんだよ。

元攻略組としての狂気が全然抜けてないじゃん。そりゃ、邪神なんて仇名つける奴も出てくるよ。

あまりに色々とやりすぎて、ボス戦攻略にまで駆り出されてたり、アイテムとPS駆使してかなり活躍してるのは正直笑った。何しているんだこの生産職(偽)……。

鬼滅の刃23

ico_grade6_4

「帰ろう ね」

「家に帰ろう」

 

珠世さんの、倒すために自分が強くなるのではなく、相手を弱くすれば良い。

この台詞から最終巻始まるのが、中々新鮮ではありますね。

生きる為に手段を選ばない相手を殺すため、手段を選ばない。そこまでやって、なお生き延びている無惨の生き汚さを想えば、大正解何だよなぁ。

 

無惨が柱達の抵抗を、赫刀を使っても効くはずがないとか言ってますが、縁壱とかいう後世にまで残る傷を与えた怪物を基準にすると、それはそうとしか言えないのが凄い。

追い込まれて、神経を狂わす衝撃波を発していましたが……初手からその血鬼術使ってれば、逃げおおせたんじゃないかなぁとか思うなどした。

まだ切ってない手札もあったでしょうけど、温存したまま死ぬ辺りがあまりにも無惨様クオリティ。

 

血鬼術なら、日輪刀が効くんじゃないかと自分に刺す炭治郎もさすがの根性と言うか。

誰も彼もがこの最終決戦で、出来る事をして足掻き続けていたのが、流星のように煌めいていた。

善逸が足を負傷しながらも奮闘したり、声かけを続けていたりと、臆病の虫がどこかにいったかのような活躍をしていて格好良かった。戦闘後は泣きごと言ってましたが。

彼らしくていいんじゃないですかねぇ。

善逸に限らず、誰もかれもが、自分らしさを貫いた結末だったのではないでしょうか。

……それが、鬼殺隊隊士としての「らしさ」であったとしても。

 

岩柱、蛇柱・恋柱の結末、風柱たちの治療風景など。

事後処理に入るんだな、というしんみりした空気をぶち壊してくるんだから、無惨様の置き土産が凶悪。

足掻き続けて、なんとか少しでも良い結末に辿り着けてほっとしてます。

最後の柱合会議で、義勇さんがちゃんと水柱っぽくなってて、言葉を尽くせているのがこれまでの騒動を思うと、成長感じられて良い。

 

そして最終回。本誌で読んでいましたが、なんか補足が多いというか、加筆により更に魅力を増しるように思えました。

あとがきがきとして、袖に書かれていたメッセージも尊い。

「何百年も前の出来事も、その時は今でした」から始まるメッセージに、元気を貰えました。素敵な最終巻だったと思います。

プロペラオペラ

ico_grade6_3h

「うむ、そうだ、おれの行くべき道がみつかった。礼を言うぞカイル、お前のおかげだ」

 

このラノ2021、新作ランキング7位(総合11位)に入った作品ですね。

久しぶりの犬村先生の作品で、「飛空士」シリーズと同様の空を舞台とした話で、もうそれだけで古のラノベ読みは喜ぶやつですよね……。

戦闘機モノではなく、「浮遊石」という構造物によって飛翔する、航空艦隊モノですが。

地球に似ているけれど、セラス粒子層が上空を覆って居たり、メイン2人には特殊な異能が宿っていたり少しずつ差異がある世界が舞台。

 

傍系の日之雄王族であった黒之宮家は、しかし謀反を企てたとして地位をはく奪された。

国許には安らぎが無い、と自由を謳うガメリア合衆国へと父子は逃れ……

未来において、日之雄とガメリアの間では戦争が開幕する運びになった時、異国に逃れたハズの少年は、日之雄軍人として戦場に立っていた。

そのシチュエーションだけでも中々美味しいんですけど、そこに至る経緯がまたいいんですよね。

 

黒之宮家が没落したのは、幼少期のクロトが父母に言われるまま、正統の姫であるイザヤに求婚し、常日頃の発言から反意ありと判断されたからですが。

異国の地にあって、日之雄人としての想いを強くしたり、そこで見た怪物の存在から彼女を守りたいと思ったり。一度落ちてから再起する、主人公として王道の展開を歩んでいる気がする。

異能が「隔絶した知能」って言う、直接敵を排除するようなものでなく、使い方を工夫して武器にしてるって言うのも好き。

 

一方のイザヤも、守られるだけの姫ではなく、自国の不利を知りながらも神輿として戦場に贈られた子で。その事情を知りながらも、誇りを持って立っている姿は美しいと思う。

後半明かされた、彼女の内面についても良かったですし、幸せになってほしいなぁ、と素直に思いますが。

 

国力の差は如何ともしがたいんですよね。敵はレーダーを開発して、的確に狙ってくるのに、日之雄側は下から上がってきた見解を「ありえない」と握りつぶして大損害を受けたわけですし。

敵を過小評価し、かつての戦果を妄信し、愚かさを発揮してたのもいただけない。それで上層部のほとんどが脱落して、イザヤ達が昇進したのは皮肉ではありますが。

クロトの意見具申を聞ける懐のひろい人なども一緒に堕ちてて、資源不足に加えて人材も欠けていくとなると、勝ち目が見えなくてハラハラする。

その上、ガメリア側の怪物はまだ裏から手出ししているだけで、打って出る準備をしているところとなれば、先行き不安になりますが。

絶望的な状況で逆転を果たした今回のように、希望を見つけてくれることを願いたい。

異世界薬局

ico_grade6_2h

「そうです。昨日は効いて、今日も効き、それでも明日は分からないのが病気であり、薬というものです」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEBは未読。                        

現代地球において、薬学の研究をしていた准教授・薬谷完治。彼は、病没した妹のような人を増やさない為、より良く効く薬の開発に身命を賭して挑んでいた。

……その理念は尊いとしても、自分を放り投げるほど業務をつめこんで、最後に死んでるんじゃ、絵に描いた餅というか。

もっと自分を顧みないといけなかったんだろうな、という印象は受けます。

 

そして、死んだはずの彼は、気が付いたら異世界に転生していて。

薬師の家に生まれた少年、ファルマ。

雷に打たれ意識不明の重体になった彼が目覚めた時、意識は完治のものに塗り替わっていた。

 

中世ヨーロッパ風、間違った知識が広まり、神術という魔法のような力が存在する世界。

知識チート系でもあるし、転生時に変調をきたして、神術の方でもハイスペックになってる(なりすぎてる)ので、能力チート系でもあります。

 

ファルマ少年の記憶や知識はなく、戻る方法もわからない。「この世界に馴染めるよう切り替えよう」と決意していましたが。

治療法が見つかっていない為、患者を見殺しにする決定を下した先達を前に、その辺りの自重を結構放り出してる感はあります。

元より、薬学の発展で多くを救いたいと理想を抱いていたからこそ、見捨てられなかったんでしょうけど。

 

薬神が宿ったと見做されて、父親が支援してくれるようになったのは、いい塩梅だと思います。

一人で出来る事限られてますしねー。前世、それで死んでるので、頼れる部分は頼っていくといいと思います。

薬師としての仕事に主体を置きすぎてて、影が消えてることとか神術の効果がおかしい問題が先送りになってる感じがするのは、ちょっとモヤモヤしましたが。

1巻で全部解説しようとしても、一つ一つが薄味になってしまうから難しいか。終わり方的に、次の巻では触れてくれそうですが、さて、どうなるやら。


公女殿下の家庭教師3 魔法革命で迷える聖女を導きます

ico_grade6_2h

「同時に――良い選択だったのかどうかも、分かりません」

 

今回のヒロインはティナのお姉さんのステラ。

父に反発し家を飛び出して、生徒会長を務めるまでになったものの……彼女は迷いの中にあった。

アレンの指導の元、極致魔法を使いこなすようになり、自己を確立し、主張するようになった妹に対して隔意を抱いた、というか。

ステラが自分に自信が持てずに、足踏みしていた感じなんですよね。

 

でも、公爵家の一員である以上、背負うものはあってその重さに潰れそうになってしまった、と。

それを助けるのがアレンだって言うんだから、相変わらず手広いというか。ここまで来ると、手が早いと言った方がいいのでは……?

弱ってる所につけこむのとか、常套手段ですよね! という冗談はさておき。

 

彼の指導によって、ステラが成長できたのは良かったです。

とはいえ、アレンが2つの公爵家に与えてる影響が大きく、優秀過ぎて怖い。

なんか新しい極致魔法作ったとか言ってるし。そうポンポン作れるものじゃない筈では……?

学院生時代には、オルグレン公爵家庶子の後輩との接点まであったようですし。ギルが女子だったらヒロイン戦争が更に危ない事になっていた……。

オルグレン家も一枚岩ではなく、次なる波乱の元になりそうな気配はしますけど。まぁ、アレンが居ればどうにかするんだろうなぁ感。

プロフィール

ちゃか

 新刊・既刊問わず、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。コメント歓迎。ただし、悪質と判断したものは削除する場合があります。当サイトはリンクフリーです。ご連絡等はコメントかメッセージよりお願いします。

メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ