気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

聖女先生の魔法は進んでる! 1 落ちこぼれの教室

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「おう、自覚しておけ。そして、忘れるな。人は生きてこそ成し遂げられるんだ。それが誰かに認められるようなものでなくても、お前の足跡はこの世界に残される。消えることなんかないんだ。お前を覚えている者がいる限り、お前がいなくなったという傷は癒えることはない。忘却だけが死の傷跡をなくす手段なのに、人は何故、死者を完全に忘れないと思う?」

 

ティア・パーソン。

聖女として優れた資質を持ちながらも、同時に異端として辺境に排斥された人物。

周囲から異端と言われようと、彼女には揺るがぬ信念と目標があるために、雑音に囚われるようなことはなかった。

……目標に向かって全速前進というほど前のめりになっているわけでもなく、少しずつできる事を増やしていってる着実さはあるんですが。

 

ティアの素のスペックが高いのは間違いなくて、目標に向かう仮定で常識を破壊しまくったりしていくので、教え子からツッコミが止まらないのも無理はない。

本来は戦闘能力がないはずの「聖女の魔法」。それぞれの分野を磨きまくって、戦闘でも活用できるようにまで高めたりしてるし。

実力ある冒険者が複数で挑むモンスターとされる亜竜を単独で倒し、従えてその背中に乗って王都まで乗りつけるみたいな突飛な行動取ったりしますし。

 

辺境に向かう道中で弟子に迎えた少女のトルテ。

王都に居る腐れ縁の知人から紹介された、聖女候補生の問題児2人として名が挙がったアンジェリーナとエミーリエも迎え入れて、ティアは3人を鍛える中で彼女達と向き合って、自分の目標についても打ち明けていくことになるわけですが。

ティアが今のような状況になったのは、全て4年前に起きた事件が原因で。そのことで、王国全体の方針も転換されてしまって、あちこちに歪みが生じつつあるようですが。

 

そもそもその事件の裏側で暗躍していた何者かがいそうな雰囲気です。ティアは彼女なりのやり方で、かつての後悔に向き合おうとしていますが、ティア以外にもあの事件に違和感を持って調査を進めている人々が居そうなのも、王国捨てたもんじゃないな、という希望があって良かった。頑張ってもらいたいものですねぇ。

転生王女と天才令嬢の魔法革命8

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「私がユフィに選ばせちゃったんだね」

「えぇ、貴方が選ばせてくれたんです」

「……呪いみたいだ」

「私には祝福でしたよ」

 

魔学都市アニスフィアの建築は順調で……だからこそ、そろそろ王族であるアニスの格に相応しい建物を建築しようか、という話が出てくる程度には余裕が出てきた。

そんな中、今回トラブルが起きたのは王都……ユフィリア側の方で。

王都のある中央とアルガルドの送られた東方地域の関係は、ひとまず落ち着いている。ということで、独自の連帯感でまとまっていてなかなか手を出せずにいた西部の問題に触れることになったのですが。

 

パレッティア王国が抱えている問題として、貴族と平民の間に溝が生じていること。精霊信仰が過ぎた上、一部では腐敗もしている、と。

ユフィとアニスは改革を進めていますが、片や精霊契約者、片やドラゴンの力を宿した少女、ということで永い時を生きることが約束されている存在なんですよね。だからこそ、ある程度のタイミングで身を引くことを検討していた。

それを踏まえた上で、ある程度ユフィもアニスも譲歩してきたというか……我慢をしてきたわけですが。

 

アニスやユフィの周囲に居る人々が、アニスが鬱憤を貯め込みまくっていることや、それを我慢してくれているのは彼女の温情だと理解しているのはせめてもの救いか。ティルティなんかはもっと直接的に「まだアニスがこの国を見限ってないのが凄い」とか言ってましたしね……。それは正直そう思う部分はある。

腐敗の極みみたいな西部の貴族は、ユフィと対面した時にアニスの事を侮るような事を言って。そのことでユフィは怒りに揺れた。普段は食事や睡眠をとって人間らしい生活を装っていたけれど、それすらできなくなる程度には人から離れてしまった。

そんなユフィを見てしまったことで、アニスもキレて西部を更地にしそうな勢いがつきかけたりもしましたが。踏みとどまって、理想の為に切り替えられたのは良かったか。

舐めた西部の貴族に相応の対応もできましたし。アニスもユフィも人を超越した故の危うさもありますが、互いに互いを思い合っているからバランス取れてるのが良いですねぇ。

魔女推理 きっといつか、恋のように思い出す

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(……でも)

確かに、救われたのだ。

 

先月引退した陸上部の先輩・七尾から相談を持ち掛けられた拓海。

付き合いが悪いくのりが周囲とぶつかった時にフォローしてくれたりしていた、良い先輩のようです。

七尾からの相談は、幼馴染であった稲荷集という人物が死亡し……近ごろ、その幽霊の目撃情報が出始めている、というものだった。

事後現場でのいつものやりとりをした際、陸上に打ち込んでいた人物にしては違和感のある言葉をくのりが口にして。

 

謎の多い状況ではあるけれど、くのりはあくまで死を食べるだけであり探偵ではない、と言ってそこまで積極的に調査しようとはせず。

それでもまぁ、独自の視点から回答に辿り着いているのは流石ですよねぇ。興味はないけれど、拓海の声が聞けるから、と状況説明を楽しんでいるのは2人の独特の距離感があって味わい深い。

 

調査するために被害者の家を直接訪ねることになって、隠された真相を暴くことになっていましたが。陸上に打ち込んだ学生たちの証明方法、というか。走って事情を打ち明けるかどうか決める勝負してるの良かったな。

 

第二話のエピソードは、学園という閉ざされた場所で死んだ、天才と噂されていた少女の死の真相について。

地元の名士である檻杖の家の人なら、ということで介入が認められてくのりと拓海が入り込むことになって。

死の真相、なんともまぁ……って感じの事件ではありましたが。想定外の爆弾も出てきたのにはビビった。なんだあの黒幕、というか。露見して逃走したならそのまま立ち去ってくれたまえよ。

拓海とは違う選択をしようとしているあの人物は今後も縁が出来そうですが……厄介なことにしかならなそうなんだよなぁ。2人の関係に独特の味わい感じてて好きなので、あまり引っ掻き回してほしくはないのですが、さてどうなるやら。



ゲーム世界転生<ダン活>~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を<はじめから>プレイする~8

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「〈エデン〉はいずれSランクになるギルドだ。やる気があって実力もアル。そんな人しか受け入れられないぞ?」

 

順調にダン活ライフを堪能しているゼフィルス。

彼の率いるギルド〈エデン〉のメンバーも、時に暴走するゼフィルスに負けずと突っ走ってる状況ではありますが。

近く、中級中位のダンジョンに挑むにあたって、カルアの装備が乏しいと話題になって。すわ爆速進行の弊害かと思ったら、カルア、自分の報酬の多くを食費に注ぎ込んでいたと聞いて笑っちゃった。もうちょっと貯蓄しようや……。

 

初めてオークションに参加して装備を新調したり、ラナの好物のジュースをセレスタンから謎の資金援助を受けて落札したり。

他愛無いはずの事でもワイワイ楽しそうにしてるの、良いですよねぇ。新装備のカルアの挿絵があったのは良かった。可愛い。

レア度高いけどエデンでは使わないアイテムを納品して、ぬいぐるみという報酬をゲットして、ほとんどのメンバーが感動してたのも微笑ましかったというか。

仲も良いし、可愛いキャラたちが可愛いもの愛でてるシーンも多くて、なんか見ててホッとする。

 

新たに加わったメンバーであるミサト。彼女はこの作品で定期的に登場する掲示板の住人と交流があるキャラだったわけですが。

そこの伝手も駆使して、エデンの新規メンバーを募集する大面接会を開催することになって。注目度が高いこともあってゼフィルスが頭を抱えることになってましたが。

条件ややこしいの多いのに、ゼフィルスが干渉することなく「歌姫」についている子が居たりして、エデンメンバーが飛びぬけているのを置いても、優秀な人員が多いですよね子の世代。

毎度爆弾を投下するゼフィスルの育成論講義の影響も結構ありそうではありますが。

 

上に向かって止まらずに突き進んでいるのが〈エデン〉である一方、激変の時代において落ち目に入ってしまうギルドというのも出てきて。

メルトの所属していたギルドなんかも転職に飛びついて戦力減したことでメルトに見限られてましたしねぇ。Aランクギルドのテンプルセイバーは、エデンによって注目を集めた「馬車」のレシピを求めて上位ギルドに挑んだ結果、自分たちの作戦の核を成すアイテムを失ってしまって。

 

そのことで下位ギルドのギルマスが、ギルドの枠からあぶれるメンバーを早い段階で逃がすなんて事態も起きていたわけですが。

そのおかげで、ゼフィルスが「竜が居ない」とされている作中世界で御伽噺にしか見られない「竜騎姫」になりたい、という育て甲斐のある人と出会えたわけですから、何が影響するかわからないものですなぁ。

ゲーム知識を持っているゼフィルスにかかれば、その夢は叶うの確定してるんだよなぁ。良かったね、と早めの拍手を送っておくことにしましょう。

 

電子版特典SSが「ハンナのノエルさん、ラクリッテさん、アイギスさん案内回!」。ハンナも順調にエデンに染まってしまってまぁ……というのが分かる回でしたね! スラリポにハマりすぎたのもありますが……。溢れるほどの魔石とは……。

ウィザーズ・ブレイン アンコール

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『――そうして世界は今日も続いてく。

(中略)

私達は、今日も元気に、がんばってる。

だからね、フィアちゃん。

世界はきっと、大丈夫だよ』

 

電撃の公式海賊本などに掲載され、文庫未収録だった『ハッピー・バレンタイン』、『正しい猫の飼い方』、『最終回狂騒曲』を収録のほか、書き下ろしエピソード『湯宴の誓い』、『旅路の果て ~Journey home~』、『そして物語は続く ~Cooking for you~』を収録した短編集。

 

書き下ろし『湯縁の誓い』は、戦争終結から一年ほどが経過した後のエピソード。世界再生機構の街は多くの人や建物が増えて、変化し続ける日々だったとか。

新しい施設を作ろう、という議題が出た中でファンメイが「温泉がいいと思う」とか言い始めて。シティ生活に切り替わってからも長く……改めていろんな知識が断絶してるなぁ、と感じる部分もありましたが。

かこーんって音だって主張した後「それ、鹿威し。温泉とは関係ないと思う」ってツッコミ入ってるの、地味にツボだった。

そしてタイミングよく地下の調査を行うことになって……予期せぬものを発見して。危うい時もありましたけど、最終的には丸く収まって良かった。

 

情報の断絶が活きてるエピソードでいえば『ハッピー・バレンタイン』もそうか。なんで月夜頭がいいのに時々あんな暴走するんでしょうね……。

『正しい猫の飼い方』はエドやファンメイが、猫の幽霊を見ることになる話。情報制御理論が通るこの世界だと、普通にありうるのか。作中でも出てましたが、人形遣いとかまさしく「ゴーストハック」使いますしね。

最も自然発生的なものは粗が多く、魔法士が使うものは洗練されている、など色々違う部分もあるようですが。毒になりうると知っていても、会いに来た幽霊の猫が、とてもいとおしい。

 

『旅路の果て』は歩み続ける錬とフィアが遭遇した、やり残し……というか。

彼の行動の結果、巡り合うことになった2人と言葉を交わすことになる話。いやまぁ、うん。錬の旅は、これからもこういうことの繰り返しなんだろうなぁ、と思いますが。フィアが隣にいてくれることは本当に救いだな、とも思いました。

最後に収録されているのが『そして物語は続く』。セラがとある目的からクレアの好物を探ろうとする話。身近にいるディーに話を聞いたりもしてましたが、彼もセラに会うまでは立ち位置が定まらずにいたわけで。他数名にも話を聞いてましたが、コレというものは見つからず。

でも、不意に「なぜそもそも食べ物なんだ」という疑問を投げてくれた人がいて。それでセラが見つけた答えが素敵で、本編後にこの話を読めて良かったなぁと思いました。

賢者の弟子を名乗る賢者 THE COMIC3

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「そのままストックしておけばいずれ起きる戦争できっと役に立つには違いないじゃろう……が」

「必要ない 潰してしまえ」

「そんなものなくても軍勢には軍勢の戦い方がある」

 

死者と対話できる鏡への案内、という依頼は無事に達成。

そして九賢者ソウルハウルの手がかりを求めて、最深部に踏み込んだ帰り道。

なぜかそこそこ高位の悪魔が現れて。エカルラートカリヨンのメンバーも振るえるレベルの相手を軽くあしらったのはお見事でした。

仙術のリハビリをしつつ、トドメは自分の得意とする召喚術で刺したのもこだわりの戦いぶりでしたね……。それだけ余裕があったというコトでしょう。

 

そうやって帰還したら、街でゾンビが暴れる騒ぎが起きていて。

ヴァルキリーシスターズを召喚して対処することに。対処できる数を増やせますし。不在の間に世間的な地位が下がった召喚術を広めようと、アピールがくどくなりがちですが、まぁ実際使いこなせれば強いですからね。

 

元凶の魔力のサンプルを採取しつつも、不穏すぎる魔力は必要ないと破壊するのも自分の力への自信を感じて良い。

事件前後の縁を通じて、エカルラートカリヨンの団長セロとの縁も出来て。プレイヤーである彼とメタ的な部分も踏まえて情報交換できる機会が得られたのはありがたかったですねぇ。



賢者の弟子を名乗る賢者 THE COMIC2

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「わしが守ればいいだけの話じゃろう」

 

ソロモンの依頼を果たすために移動中、ガレットが運転中の馬車が何かを轢いて……。

ミラはついにやったか、と教習所通いをもっと強く推すべきだったと後悔してましたが。

実際には轢いたのはゾンビで、犠牲者が増えたわけではないのはよかった。

しかし、人を襲わず襲われても無抵抗。陽の届かないダンジョン以外では夜にしか動き回らないハズが、日中でも事故が起きるなど、不審なところが多い出来事ではありましたが。

 

ソロモンからの招待状を携え、Cランク冒険者にジャンプアップしたミラ。

街中で出会った少年の頼みを聞いて、難所のダンジョンへと挑む事を決意していましたが。

そのことを聞いた良心的な冒険者ギルド・エカルラートカリヨンのメンバーがフォローに同行してくれることになって。

まぁミラの戦力的には不要な心配でしたが、善意からの申し出であったし、傍から見ても少年少女に見える2人での行動には制限がかかる可能性もあったから、助けられた部分もあるか。

 

ゲーム時代には嗅覚の再現が無かったから、と油断してゾンビとかが登場するダンジョンに突撃して異臭に悩まされる場面とかもありましたし。

まだまだミラには今の常識が足りてない部分もありましたしね。……まぁ、対策足りてないなら召喚術で頼れる相手を呼び出して蹴散らしてもらうっていう手段が使えるからこそ、ではありますが。

召喚術のトップではあれど、仙術も収めていて自分も動けるタイプなのが強すぎるんだよな……。

賢者の弟子を名乗る賢者 THE COMIC1

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「ん……プレイヤーが死んだという話はまだ聞いたことはない」

「でも僕個人の見解では多分 死は死だと思う」

 

マイナーなオンラインゲームだったハズの「アーク・アースオンライン」。

多くのゲーマーを虜にして、プレイヤー達は自分の国を作ったり満喫していたようですけれど……。

ある日突然プレイヤー達は使っていたプレイヤーキャラクターの姿で、そのゲーム世界に引き込まれることとなった。

 

魔法王国アルカイトで、九賢者と呼ばれる一人の「軍勢のダンブルフ」もその一人であったが……。

彼は理想の「お爺ちゃんキャラ」を作ってプレイしていたが、その巻き込まれる日の直前に、課金アイテムの化粧箱で「理想の少女キャラ」を作って遊んでいたところで寝落ち。

そこで転移現象に巻き込まれたため、彼は九賢者の実力を持つ謎の少女という立ち位置になってしまった。

 

ダンブルフ以前にも多くのプレイヤーがこの世界にやってきていて、色々と体制が整っていたこともあって、彼は割とすんなり馴染むことができていました。

AIではなくリアルに思考するようになったNPCへの対応は、自分なりにやっていましたが。ゲーム時代とは違うフレンドリストの見方とか、助けられる情報は多かった

……それはまぁ「ゲームが現実になった世界」への適応であって、「予期せず女性になってしまった」ことへの適応ではありませんでしたが……。

 

賢者ダンブルフの弟子ミラという名を名乗り、アルカイト王国の王である友人ソロモンからの依頼を受けて、同僚である九賢者を探すために旅をすることが決まって。

その過程で、不審な動きをしてる魔物の討伐とか、賢者が居ないことで停滞していた技術方面の教授とか色々やってるので、スペック高いんですよねぇ。

うっかり美少女になって落ち込んでる面白お爺ちゃんRPキャラなのに……。

俺の死亡フラグが留まるところを知らない1

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「彼らを助ける方法があるとでも?」

「ある とは言い切れないな だが試すだけの価値はあるぞ」

 

世界の破滅を目論む陰謀を主人公が止めるために戦う王道RPG『ブレイブハート』。

その世界の悪役ハロルド・ストークスに転生してしまったのが、この物語の主人公です。

彼は前世の記憶があるため、日本人的な倫理観とか優しさを持っているわけですが……世界の修正力とでもいうべきか、彼の口から出てくる言葉はハロルドRPとして出力されることになって。

 

最初からして、悪徳貴族ストークス家の領主……ハロルドの父母が使用人を殺そうとしている鬱イベントの始まりで。

口が悪い彼ではありますがそれをなんとか回避しようと動くことになって。

使用人の中から、ハロルドという縛りがある主人公がそれでも誰かを救おうとしているのを察して協力してくれる人が現れてきたのは良かったですね。

 

原作知識を用いて積極的に悲劇を回避させようとするハロルドではありますが。

彼の態度や元々の評判、年齢的にまだ子供であり両親の管理下にあることなどもあって、ハロルドの手が届く範囲には限りがあるんですよねぇ。

とはいえ、本来死ぬ運命にあったヒロインの母を救ったりしてるので、成果もあげているんですが……。世界の修正力というものがあるのなら、悪役である自分の死も避けられないのではないか、という悩みが付いて回る事にもなるんですよね。

イベントシーンとか、勝手に言葉が口を突いて出るみたいですし。彼の与えた影響がどこまでいくのかが楽しみではあります。……WEB、不定期に更新はされているんですが不定期なので……。


転生王女と天才令嬢の魔法革命3

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「貴族でも躊躇うだろうドラゴンに義務でもなく使命でもないのに! 貴女はなぜ――」

「それが私の願いで “私が思う魔法使い”だから」

「あれは人の笑顔を奪う 放っておいてはいけないものだよ」

 

魔石などを材料にした薬を服用し、リミッターを解除した状態になったアニス。

ユフィはドラゴンと対峙した瞬間から「逃げろ」という声が沸きあがるような状況だったみたいですが。アニスは笑みすら浮かべていて。

そんな彼女に、魔女箒を届けてくれた冒険者が「蛮勇よりも御命をお大事に」と言って礼をするシーン、良いですよね。

 

初手マナブレイドで切れなかった時、「自信作なんですけどォ!?」の台詞のしてでデフォルメされたアニスが「きぃーーッ!!」ってなってる場所が割と好き。

リミッター解除状態でも、暴走しているわけじゃなくて不審な手ごたえをヒントに分析しようとしてるの、彼女のクレバーさが見えて良いですよね。

まぁ至近距離でバトってる彼女より、遠めに見ているユフィの方がより分かりやすかったみたいですけども。

 

アニスはキテレツ王女なんて言われる通り、常識外れの人間ではありますが。

スペックは間違いなく高いんですよね。そんな彼女をして、ドラゴンの相手は簡単にはいかず死に駆ける場面も。

アニスを救助して、叱咤して、協力してくれるユフィがついてきてくれていたのは救いでした。

ドラゴンを見て逃げろと本能を刺激されていたユフィが、アニスに手を差し伸べられてともに挑む時には震えてないのも良い感じ。

 

止まらない行動力の賜物で、危うい場面もありつつも見事に目的を達成したのはお見事でした。

……目先の素材のために暴走した結果、アルガルドとの確執がより深まる結果になったりと、なかなか何事も上手くいかない状況ではありましたが。

被害を抑えるという点においては成果を上げた、と認めつつ父も素直に誉められないのは悩ましいところ。マゼンタ公爵が貸し一つで助けてくれたのはありがたい。

その後の祝勝会で、アニスとユフィがそれぞれの事情でバルコニーへ避難してきて、女2人でダンスしてるシーンは華やかで良し。

 


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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