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「私は貴方が嫌いです。最初から独りで立っていたから。縋ったときに拒まないから。拒まなかったのに受け入れなかったから。独りで汚れて、独りで格好をつけて、独りで罪を背負うから」


現代異能ファンタジー、完結。
・・・帯に書いてあったので異能ファンタジーと呼称しますが、二巻では異能バトルと書いてなかったか。
異能を売りにしたいのはわかるけれど、決してバトルはしてないと思うがなー。せめて煽りの文句は統一したほうがよかったんじゃないだろうか。

閑話休題。
隔月刊行のあおりを受けたのか知りませんが、挿絵がありませんでしたね。
2巻読んだときはさっぱり気づいてなかったですけど、2巻にもなかったか。
まぁ絵師さん調子悪いのか知りませんがなんか、微妙なテイストになっている感じもあるので、ない方がよかったのかなぁ。物足りないですけど。

今回の事件は「目撃者がいない刺殺事件」。
「上」の方から派遣されてきたなんか偉そうなよそ者の指示に従ってあちこち調査に回ったりしています。
七枷市における異能者の数と、東京における異能者の比率。
異能を研究する研究者。
新しい情報をいくつも出しながらもしっかりと話が進んでいて、あっさりと事件が解決していっているのはいつもの感じですねー。

1巻、2巻にあった伏線というか物語ならそんなこともあるのか程度の認識だった「偶然」。
それが誰かの行動の結果導かれていたものだとは。
異能者の呼び方としてアウター、外側の者ってつけた人は偉大だと思います。
なるほど、容赦ないというか、ためらいがないっていうんだろうな。

真冬が理不尽を許せないように。所長が異能者を嫌うように。
異能があることも影響はしているでしょうが……「許せないと思ったものを許さない。その道を選んでしまったから」。真冬の行動を見ながら一野が思っていたことですが。
行動の分岐なんてない。既に選択はなされているから。だから、彼らは揺るがない。
そういう意味では、早坂刑事も安定していたよなぁ……すげーわあのシスコン。
王道に話を展開しようっていうんだったら、真冬とか早坂刑事をメインに据えたほうがよっぽど安定しただろうに。

ま、この話の主人公は宮村一野なわけですけど。
花梨とのやりとりとか結構好きだったので、完結してしまうのは残念ですねー。
伏線をちゃんと回収したのは評価できますが、ちょっと駆け足だった感じは否めないといいますか。他のシリーズみたいに四巻構成じゃダメだったのだろうか。そこは少し残念です。
まー、なんだかんだで楽しんで読みましたけどね。
次回作は内容未定ながら刊行予定はあるようでそれ楽しみに待ちます。