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「俺の命がかかってるんだから、お前、少しは自分を大切にした戦い方をしろよ、って」

濡れれば濡れるほど強くなる。濡れ透けアクション、らしいですよ?
まぁ、この一文で想像できるであろうお話から、ほとんどずれずに進行していきます。
安定していますね。

水の性質を変化させる怪物ヴォジャノーイ。
それと戦う、濡れるほど強くなる装束『クローネ』を纏い戦う「ウンディーネの戦士」たる少女たち。
そして少女たちと妙な縁から出会う少年のお話。

ヴォジャノーイが変質させた水は「忌水」となり、溺れやすくなったり、車を引き寄せたりと、危険度が増す。
少女たちは、それを避けるために戦っている。
単純な異能モノとか、非日常の世界を描くのかと思ったら、うん、平行世界が出てくるとは思わなかった。
ヴォジャノーイによって、改変され切ってしまった、ほとんど水没した世界。
そして、その終わりかけの世界に生きるウンディーネの少女は罪滅ぼしと称し、ヴォジャノーイとの戦いをサポートしている。

悪くはないんだけど、展開が冗長というか、会話が微妙。
泳げることが当然で、泳げないことを悪いことのように会話が進んでいくのがなぁ。
妹が海で行方不明になった、っていうトラウマ物の経験を持っている奴が泳げないのはそんなに悪い事なの?
そりゃ、泳げたら、なんかの際に役立つかもしれないけど、泳げない人間なんてそれなりに居ると思うんだけどなぁ。
「ダサい奴」ってレッテル張られた中学時代の話とか、ミトと夜波の会話とか、主人公が泳げないことを気にしすぎていたりとか、どうにもその辺が個人的には気に食わない。

要素としては嫌いじゃないんですけど、料理のされ方が好みではなかった。
他のシリーズはそれなりに読めてるんですがね。たまにはこういうこともありますか。
 
鮎原夜波はよく濡れる (電撃文庫)
水瀬葉月
アスキー・メディアワークス
2013-09-10