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「ねえ、村長。覚悟って……いったい何なのでしょうね」
(略)
「覚悟、か……。そうじゃの、その一点において何ものにも揺るがされない、鋼の意志。決意を揺るがせない為の、最も堅牢な牙城。それが、覚悟というものでしょうな」


小説家になろうの書籍化作品。
なろうからは、展開とかあちこち変わっているようです。
後書きによれば、作者様の意向を編集者が汲んでくれた形のようですけど。

かなり作りこまれた戦略ゲーム『魔剣戦記』。
家族の影響もあり、幹部自衛官を目指して勉強していた少年は、そのゲームにはまっていた。
「魔剣」というチートアイテムが登場する中で作りこまれた世界、バランスなどがいい感じだったから。
そして彼は、クリアに近づいていたある時、ゲームの世界へと転移してしまう。

ゲームにおいては、最高難易度に設定されていた国。
更には、転移した時代はゲームの年代よりも数年前で。
異界で彼は生きていくために、その知識を活用する。
最初に立ち寄った村が、まさに山賊に襲われようとしていたから、対策を練ったり。

その中で自分の行動によって誰かの命を奪ったり、自らの策によって死者が出ることに大分葛藤してますけど。
WEB版に比べると、作者の意図としてそのあたりの悩みを重くしたそうです。
あまり悩みすぎても、テンポ殺しちゃわないかなぁ、と思うんですが。まぁ1巻目ですし。
今回重荷を背負う覚悟をして、決断して。覚悟したからには、そのまま進んでほしいものですが。