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好きなだけで一緒にはいられないふたりだから
これからもぼくは 世界の違いに悩んで その肌に触れることを恐れるだろう
だからって 僕は彼女を失うわけじゃない それならば
だいじょうぶ だいじょうぶだ
彼女を好きだというきもちが 彼女の幸福を望んでくれるだろう

シリーズ完結巻。
最初から2巻で完結させることは決まっていたそうで、結構すらすらと話が進んでいきましたね。
とりあえず、最初の病院関係者はくたばればいいのに。
まぁ、あれがあったからこそ、二人の距離が近づいたり、依存状態になっていたのを振り切って多少は健全に距離をつかめるようになったりと、悪い事ばかりではないですけど。
それは結局結果論だからなぁ。

失明という難題を突き付けられ、お互いに依存しあうような状態に。
明春は、その状況に絵の進みも遅くなりがちで、展覧会にも絵を出せない。
そうして、関係が、距離が代わってしまっても、二人でいることを選んだ……と思ったら、また、驚きの展開に。
病院関係者云々はそこにつながるわけですが。
教育者(生花父)と画商(明春の友人)は病院事情に疎かったんですね。
悲劇的状況を作っても、ちゃんと最後にはいい終わり方になってたので、いいんじゃないですかね。
多分本人たちはどうあっても幸せなんでしょうし。

白磁 第2巻 (花とゆめCOMICS)
モリエ サトシ
白泉社
2010-07-16