ico_grade6_3
GM ちょっと待ってね、今数を決めるから
(略)
GM (ころころ)18か。ちょうど割り切れるし、9匹ずついるね。
一同 ちょっと待ったぁぁぁぁあああああ!!
GM ん? どうしました?
エリヤ 1、数が多すぎる。2、故に確実に全滅する。3、そもそもSWでd20を使うな!

GM兼執筆者のベーテさんは、本名だとか。
日米のハーフで、アメリカ生まれ、幼少期は日本で過ごすも、以降はまたアメリカ。
で、なんでもアメリカTRPGは結構メジャーというか、巻末の解説には「アメリカにおけるTRPGは、ベーテ君曰く『インドアな趣味を持つ子なら、中学生までには一度は触れるぐらいポピュラーな遊び』だとか」と書かれています。
その環境はちょっとうらやましいですねー。
俺がTRPGに手を出したのって大学入ってから、高校時代の後輩に影響を受けてなので、結構遅いんですよね。まだ、初めてルールブックやリプレイの類に手を出してから、二年は立ってないですね。1年半ってところでしょうか。
でも、環境が充実しているがゆえか、リプレイっていう読み物は存在していないそうで。そんな、アメリカ出身のGMによる一風変わったリプレイ。

蛮族がPCとしてプレイできるようになった、という事でその要素を取り入れています。
具体的にはPCの一人がドレイク。
アメリカ出身という事で、そういった事情についてもちらほら書かれていたり。
自分のキャラクターに陶酔するタイプや、最強を目指すタイプのように『自分』がしたいことを追求するのが多い中で、『物語』を意識したプレイングを見て、結構GMとしても新しい発見をしているようですねー。

鍛冶に興味持ち、兄の計画を阻止しようと行動するドレイク、アンセルム。
奴隷として囚われていたもののアンセルムに助けられ、名誉点と金を溜め姫騎士と結婚するという目標を掲げ生きる人間、クリフ。
女だてらに騎士神ザイアの神官戦士を務める人間、エリヤ。
貴族の中で忌子として生まれ、他に子がないゆえに後継ぎとして育てられたものの、弟が生まれ居場所を無くしたナイトメアの少女で妖精使いのウィスト。
陽気で快活、細かいことを気にしないグラスランナーのミケ。

……なんか一人へんな変態紳士がいるぞー。いや、実際プレイ風景も主旨一貫してそんな感じでいっそ尊敬してしまいそうで怖いんですが。
一応名誉点ルールに則って、爵位を得られる⇒爵位を持った配偶者を得るルールもある⇒ゆえにルール的には姫騎士と結婚できる。
……まぁ、うん。本人幸せそうだからいいんじゃないかな。爵位を持った配偶者得られてもそれが姫で騎士かはわからないとおもうけど……本人が幸せなら……

スタートが明暗くっきり分かれて、男子チームが暗で、女子チームが明。
野宿してタンパク質に飢えた2人と、おいしいチーズを堪能している3人。
それぞれの事情によって彼らはある村へと赴き、そこで出会う。
村ではアンデッドが湧き、それの対処を求められる。
ロマンを求める変態紳士さんが、ちょっと引かれてましたが、まぁ、初めて会ったパーティーでしかも蛮族込みにしては、結構心温まるやりとりがあったかなー。

そして、2話は、前半のシナリオで呪いを受けたPCが発生したので、それを解除しようと"集いの国"リオスの第二都市リリオの中で神殿巡り計画を立てたり、赴いた先で試練を受けたりする話。
……こうして、街の有力者に対面すると、いずれ逃げられなくなったり、いつの間にか中枢に絡むような事件に巻き込まれるんだぜー、とか言ってみる。

まぁ、結構楽しんだので、その内続刊も買おうかなーと思います。