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――聖杯を欲するのは、子孫繁栄のためなどではなく。
――聖杯を欲するのは、ただ獅子劫の名を遺したいが為でなく。
――ただ、忘れてはならないものを。無意味にしてはならないものを、意味有るものにしたいだけ。

それは誓いの声。己の誇りと、命を懸けてでも守らなければならぬ矜持だった。


Fateの外典、第3巻。
巻頭のイラストは、黒の側のサーヴァントのデータ。
一部隠されている部分とかもありますが、本編中で明らかになったりもしてますし。
3巻開始時点でまだ使われていない、黒のキャスターの宝具のデータ隠されているのは分かりますが、黒のライダーのヒポグリフとか、普通に使っているやつに隠しデータがあると何かなーって思いますね。
本編中で明かされると良いんですけど。
逆に黒のアサシンのデータは開示されているんですが、これ結構怖いというか、強いんじゃなかろうか。

赤の側の裏側で暗躍していたシロウの正体と思惑が前回のラストで明らかになりましたが。
あっさり寝返るサーヴァントが居たり、もともと7対7の「聖杯大戦」っていう大風呂敷何で、状況が混沌としてきましたね。
あと、黒のライダーとジーク、ルーラーの3人が、なんか、戦争そっちのけでいちゃいちゃしてるんですけど、どういうことなのか。
 
シロウが把握し損ねた、赤のセイバーの乱入によって、ルーラーと黒のアーチャーは空中庭園を離脱。
寝返ったサーヴァントの宝具によって、黒の陣営に攻撃を仕掛ける。
その上で、空中庭園を使って距離を取る、と。
黒の陣営もまぁ、サーヴァント一騎の宝具に倒されてくれるほどやさしくはないですね。
苦戦はしていましたけど。どーせなら、一騎ぐらい道連れにできなかったのかなーとか思ったりして。

さて、シロウの存在によって赤対黒という構図は崩れて、シロウ軍団と、黒陣営+赤のセイバーの同盟、黒のアサシンっていう三つ巴な感じに戦力がばらけましたね。
殺人鬼なのに賢いっていうのは、反則じゃないか。まぁ、それを言い出したらサーヴァントって存在とか、その宝具とか反則じゃないものなんてないんですけどね。
一介の魔術師が勝てないって言うのも当然の、考えるまでもない戦力差。

途中で英雄たちの夢を挟むのは良いんですけど、人数多いから、というよりは、背景説明がどうしたって長くなるから、ちょっと混乱しそうですよね。
ルーラー、赤のセイバー、黒のアーチャー、黒のライダーから、黒のセイバー。
なんか、勢いで畳みに来ている、っていうような感じで。もう少しばらしてくれてもよかったのよ、というか。

個人的には、黒のアーチャーが好きですね。
教育者でもあったっていう賢者のサーヴァントなんで、あちこちで迷っている相手に助言を与えたりと、まともな性格のサーヴァントだし。

ロード・エルメロイⅡ世こと、ウェイバーの描写とかもあって、個人的には嬉しかったかなー。
あの英雄の触媒が見つからないって書いてあったから、どうなっているのかと思っていましたが。その辺も補完されていたのは安心。

さて、結構残っていますが、そろそろ終盤でしょうか。
綺麗に終わってくれるといいんですけどねー。