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「強くなるさ。あの英勇にも負けないくらい。キリシェもフィアもエリーゼも、周りのすべてを守れるように。……これ以上、守ってもらう立場でいたくない」
(略)
「来いよ光の木偶人形。俺はもう偽英勇じゃいられないんだよ!」

2巻が竜たちの元へ訪れるキリシェ回で、今回は天界へ足を運ぶフィア回。
……丸々天界編になるかと思っていましたが、案外あっさり解決しましたね。
他種族が踏み込むと問題になるから、とフィアとレンだけが天界へ入り、女神と面会し。
容姿が幼いから、迫力を出そうと頑張っているとか可愛い。

そしてフィア先輩が予想以上に前衛特化すぎて泣ける。
表紙で弓持っているので、弓使うのかなーとか思ってましたが。
昔は、確かに使っていたそうです。本人も嫌いじゃなかったとか。
しかしある日、弓使うより拳で殴った方が強くないかしら、と気づいてしまって。
「才能とは残酷ですわ。あんなに頑張って練習した弓よりも、単なる暴力の方が強いなんて」と零してますが。
レンにもツッコまれてましたが、残念すぎる……

秘境といえど、安息の場所ではなく。
覇王をトップに頂く王立七十二階位特務騎士団が天界に侵攻。
侵略が行われるというなら止める、とレンが行動を起こしたのはいい感じ。
剣聖が属する旅団、精霊の調べの面子との縁もできて、順調に進んでますね。

そして、天界から主要都市に異動できるという話になって。
もう一人の古代詠唱士である聖女エリエスとの邂逅まで済ませてしまうとは思ってませんでした。
ここでレンはある誓いを自身に課したわけですけど。
あの場面は中々に格好良かったんじゃないでしょうか。
フィアの歩法を教えてもらって、戦闘能力も着実に上昇してるようですし、今回の戦闘を通して、彼の到達点についても一つ答えが出てましたし。

次回は覇王との邂逅ということになるんでしょうか。
剣聖も直々に動いてくるようですし、中々いい感じに盛り上がってきた感じ。

世界の終わりの世界録<アンコール>3 熾天の女神 (MF文庫J)
細音 啓
KADOKAWA/メディアファクトリー
2015-02-24