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「オレに、それができるなら。だからが救えるなら。オレはそれをやるべきだ。できるだけの力があるのに、見なかったことにして、尻尾を巻いて逃げるのは、それは、――」
(略)
「それは――『人でなし』のすることだよ」


小説家になろうの書籍化作品。
ゲームにそっくりな異世界に転移してしまったケイとアイリーン。
城郭都市には無事に辿り着いたものの、そこから先に進む足が無く。
流浪の旅人である彼らは信用がなく、それゆえにあちこちで足元を見られているんですよねぇ。
そのあたりはやたら現実的です。

チートで無双するわけでもなく、英雄とたたえられるわけでもなく。
彼らは必死に、今を生きている。
それだけに危険には怯えたり、見捨てておけぬと踏み込んだりするわけですが。
その辺のさじ加減は割といい感じなんじゃないですかねぇ。
モンスターを相手に戦うのではなく、暗躍している裏の人間を傷付ける流れはアイリーンにとっても衝撃の強いものだったと思いますが。

ケイに対してまっすぐから意見を述べた姿は、格好いいものだと思いましたよ。
まぁ、ケイはこの状況に適応せざるを得なかったというか、前回アイリーンのために無茶をした時からちょっとタガが外れたような状態だったと思います。
それを何とかアイリーンが引き戻したような印象。
上手く二人でバランスがとれているんじゃないですかねぇ。

巻き込まれてしまった少女、リリー。
……あの最後の台詞は、正直なんかこわいんですけど。
普通に甘味求めてるならいいですけど、あれ変なもの混ざってましたし。
平穏に暮らせるといいんですがねぇ……