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「あいつらさ……」
はい、と頷いた瞬間。こう言われた。
「――自分たちの勝ちに持ち込む総合力が半端ねえんだ」


極東という抑圧された場所。
そこで培われた、後がないからこそ笑って生きようとする生き方。
同時にそれは、これ以上の最悪がないという現状把握を行うことで。
クリスティーナが、武蔵の外道度に敗北した感じが中々笑えました。
その前の羽柴との交渉時の第七艦隊でもすっ飛ばしていたけど、書記はどんどん痛くなるなぁ。
いいぞもっとやれ。

忍者とメアリは何かやると即座にスレ立つほどの人気っぷりですが。
アデーレがツッコミ入れてましたが、第二特務のウルキアガ達の方が時に重症に見えます。
まぁ、その後「あれはあれで完結していて無害」と真理が語られてます。
相変わらず、身内同士での掛け合いしている場面があちこち楽しくて仕方がない。

代表委員長の大久保がどんどん外道副会長の餌食になっている感じがまた愉快。
正純と大久保のコンビは、毎度笑わせてくれるので好きです。
大久保、優秀なのに不憫。優秀だからこそ、副会長の無茶ぶりに振り回されるんですがね……
羽柴との交渉時に、正純の言動が各国に理解されていましたが、その理解のされ方って、正純がいかにこれまでウォーモンガ―だったかってことなわけで。
「間違いなく罠だな!」で一致されるとか、流石ですね武蔵副会長。

あとP408で上げた「最終手段」が本当に最終手段すぎで吹いた。
武蔵勢が「勝利に持ち込む総合力」がすごいとしたら、正純は「最終的に戦争を引き起こす」能力に長けすぎてないだろうか。
だって、最後がアレですものね。武蔵は関西にいかない、だけど――というアレ。
そこに至るまでに魔女同士のチキンレースがありましたが、十本槍はまだ武蔵の外道度には勝てないか……

織田陣営の、十本槍とか可児たち後輩とか、なんかまだまっすぐな感じがしますよね。
登場人物癖あるキャラクターばっかりだから新鮮ですけど、対処しとかないと、武蔵勢のいつものノリに持っていかれそうな不安があります。
早いうちになれたほうがいいと思うけどなぁ。織田陣営でも柴田とか上層部は結構変な人多いから、そっちから何か学べたりとかしないんだろうか。

京が近づいて、東やミリアムが結構重要な役割を果たすんじゃないですかね。
この二人、交流の断片が描かれるばかりで、ミリアムなんか背景ほとんどわかってないですからねぇ。
今から、次の巻が楽しみです。来月に発売予定なので、上中と連続して読みました。あぁ、早く10日来ないだろうか。