ico_grade6_2h
「僕は、自由な存在だ。ドラゴンとは、本来そうあるべき生き物なんだ。誰にも縛られず、誰も縛らない。人族や蛮族と違い、僕らは常に“個”でありたい。もちろん、欲しいものや、愛すべき相手はいるけれどね」
「ハーヴリーズ……しかし、それでは……」
「だから僕は、自ら君に封印されることを望むよ。いまの僕は。望まない者たちにいいように使われているだけだ。そんなことをされるぐらいなら、君の力に包まれて、いつまでも眠っていることを選ぶ……これも、自由のひとつだよ」

ノベル版完結巻。
ユリスがすごく女神らしい活躍をしていた、だと……?
まぁ、オチで結局堕女神なところを見せて安心しましたけど。
結局、なんか「いい話」だったことにして終わったかなーという感じ。
ザウの呪いも解けなかったし、評価とか諸々含めて、大体ジェダの手柄になっていて、ザウが得たものほとんどないじゃないですか。
仲間を得たんだ、だけで3巻分の危機とぶつかっていくっていうのは、個人的には微妙。 

相変わらず、規模の大きい災害が襲ってくる展開ですね。
ザウエル達の拠点にドラゴンの大群が襲ってくる、という驚き。
これはどうしようもないかなーってところを何とか対抗しようと気合を入れるのは良いんですが。
こんな時ですら、呪われているから、勘弁してくれみたいな扱いされてるのが気に食わない。
読んでいて、爽快感が足りない。
結局、ザウエルが主人公である必要はどこまであったのだろうか、とか思ってしまう。

ユリスの元カレを自称する、竜神ハーヴリーズが現れ、ドラゴンの群れ云々以前にザウエルの周囲が動いているんですよねー。
ただ、ジェラルディンとか、アリエルが、ザウエルをユリス取られていいの、みたいな感じでけしかけているけど、この二人にそんな空気あったか?
みたいな感じで、置いて行かれている感じが凄い。

拠点の街に、ユリスカロア最後の神殿が残っていた理由とかがあったのは良いですけど。
楽しみきれなかったなぁ、という感じ。