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「間違っちゃいねえよ。身内でもない相手に、同情や善悪を押し付けてもしょうがねえ。――だがな。俺にだって、大事に守っているポリシーの一つぐらいある。コイツはその第一原則を真正面から破りやがった。捨てておくわけにはいかねえな」
(略)
「……お前の言うポリシーとは、幼子に手を出さないことか?」
「違う。俺はただ――強い力は、強い奴にのみ振るっていい――そう思って、今日まで過ごしてきただけだ」 

連盟旗編の序章と言った感じで。
箱庭の下層が仮称「魔王連盟」に襲われたことで、北側、サラマンドラの本拠にフロアマスターが集まることに。
ノーネームの面々も、二度、魔王連盟と戦ったこと。
元・魔王連盟のペストが陣営にいることなどを考慮して、この会議に参加することに。

会議前に会場入りして、観光したりゲームに参加したりしている面々。
しかし、都では今、神隠しが横行していたり話題は尽きない状況。
飛鳥が修理されたディーンを受け取ったり、最後の同盟相手との面通しがあったりと、イベントも着々と。

ペストとのコンビがいい味出してきているジンですが、今回は北側ということもあって、サラと行動。
まー、街歩いていたら、上からサラが降ってきたんですが。
その上、サラは魔王連盟のリンと殿下と行動を共にしていて。
ジンが、1巻の時から比べると成長しているよなぁという感じで、かなり頭回るようになってますよね。
もともと持っていた素質が、十六夜たちに引っ張られるように伸びてきた、というところでしょうか。
ノーネームの惨状ばかりが目の前にあって、そこから先を考えられていなかったのに。

あと少し気になったのは、マクスウェルが神隠しの魔王の姿見えているところでしょうか。
子供にしか見えない魔王じゃなかったのか。
リンや殿下はともかく、マクスウェルはどう見積もっても子供じゃないと思うんだがなぁ。
魔王なら見えるとか、マクスウェルがそういう恩恵を持っているとか、そういう話なんだろうか。

コウメイの存在、箱庭世界について。
春日部の父が箱庭の内外を行き来していたのが、どういう能力なのか、っていうのが謎ですよね。
それさえわかれば、ノーネームの同士を助けられるかもしれない。
金糸雀と同様に箱庭の外に放り出されていたとしたら、ですけど。
ま、その辺手を抜かないだろう敵ですし、実際やっているんでしょうけど。
色々と十六夜が考察していますけど、鍵となるというか、情報を持っていそうなのはやっぱり「クイーン・ハロウィン」ですよね。
女王騎士である、フェイス・レスも結構な好キャラでしたし、ぜひともいつかは、その親玉にも出てきてほしいものですが。

ついにノーネームと魔王連盟が退治して、これからが熱くなってきそうな感じですね。
というか、巻末の舞台裏。
「十六夜はまだメインになってない」っていやいや、マジですか。
次回は、全面戦争となるらしいですし、楽しみですね。
十六夜の謎もそろそろ明らかになってくるのでしょうか。  

あとは今回忘れちゃいけないのは、ペスト回でもあったというところでしょうか。
エピローグで触れられていた、ペストの目的。
優しいんですよね。この目的果たされるとそれはそれで大変そうですが、どうか彼女が再び魔王とならないように願ってます。
ジンや十六夜なら、なんか奇策妙策思いつくかもしれませんし。