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「世界は美しいのかもしれない」

「少なくとも 報われてほしい人がいて守りたい人たちができた」

「幸せの輪郭に触れた気がした」

 

完結巻。

……とは言っても、かなり駆け足でまとめこんだ、という感じで。

カバー裏のあとがきで作者も不完全燃焼だと認めていて、どうにか違う形でまとめられないかを模索し続ける、との事です。

 

カラフルが何を想って『英雄のib』を探し求めていたのか。

魔女さんが便利キャラ過ぎてもう……確定した未来だから使いどころが難しいといっていましたが、割とうまく使っていた気がします。

一気に畳み込んだ感じなので、キャラごとの見せ場が上手く光らなかったというか。

クロが瀬良のところに行く場面。カラフルが足止めにやってきて、それを諸木たちが食い止めて「ここは任せて先に行け!」と道を作ってくれて。

展開としては王道なんですが、もうちょっとカラフル陣営の話とかを描けていたら、もっと盛り上がったのになぁ。

 

総括していうなれば、惜しいの一言に尽きますね。

不器用な少年少女の生き様、優しくない世界で、それでも生きていく彼らの話が好きだったので。

もし本当にリメイクしてどこかから出るとなったらそちらにも間違いなく手を出すくらいには、好きな作品でした。