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「確かに戦うのは怖い。だけどな、自分に力があるのに……できることがあるのに……目を背けて、逃げて、自分の大事なモノを失っちまう方が……余程、怖い」

学修旅行から帰ってきたら、白猫ことシスティーナに求婚してくる男がいて。
教員に欠員が出た関係で、その男は学校に臨時教師として潜り込んでくる。
伯爵家の御曹司。次期当主候補。魔術師としても優秀と非の打ちどころがない人材。
セリアは、協力関係にある家とはいえ、お家騒動もあるのに御曹司自ら出てきたことに疑問を感じているようで。
実際、爆弾が仕込まれていたわけですが。

その後の流れで、グレンとその婚約者が担当クラスを率いての決闘をすることになって。
裏側で動いていた事情なんかも明らかになってきたわけですが。
今回の騒動システィーナの事情ではなく、グレンの過去にこそ原因があって。

システィーナを白猫と呼ぶ理由。
かつて彼の隣にいた、白犬と呼んでいた女性。彼が戦いの中で失ってしまったもの。
喪失を得た事件と同じ犯人が動いていて。当時を思い出してグレンは焦っていて。
……あの「正義」は、いい感じに狂ってますね。
自分の理想を信奉しているから、それにそって行動するとき、止まることが無い。言葉は届かず、負傷しようが歩みは止めない。狂信者って言うのは本当怖い。

しかし、今回はやっとシスティーナに見せ場があった感じですかね。
これまでのところ、彼女ヒロインとしての活躍ってほとんどないというか、ルミアのヒロイン力が強すぎてかすんでた印象なんですが。
……実際今回にしたって、魔導士として非常に徹して敵と戦うグレンの姿に、一度は逃げ出してしまいますし。
けど、彼女はそこから自力で這い上がり、グレンの元へと戻り彼を助けたわけで。すこしは成長できた感じですね。

「正義」が敵に廻った理由を真実を知ってしまったから、と述べてますが。
それもまだすべては明らかにならず。
王家の秘密と天空の城、そして「禁忌教典」。タイトルにでていて、これまで幾度も名前が出ますが、その正体がいまだに分からないもの。
そろそろ真実の一端だけでも明かされないものですかねぇ。気になります。