ico_grade6_4
壊れてほしいのか。
壊れてほしくないのか。
壊れるところを見たいのか。
ひょっとしたら壊れないところを見せてほしいのかもしれないな、と思った
だとすれば、実に勝手で、実に僕らしい話だ。

あやめゆうさんの新作。
やっぱりこの作者さんの文章とか、キャラクターとかは好みにあってますね。
これまでの2作は異世界ファンタジーでしたけど、今回は現代ファンタジーという事で。

異能をもった人々の話。
超能力のようなものではあるけど、分かりやすいものではない。
瞬間移動や念動力とかそういった方向に発現していない。
例えば、雰囲気やその場の空気といったものを幻視する能力だったり、死角に入り込むものだったりします。
強くもないし、万能でもない、けれど確かに普通とはかけ離れた異質な力。
そうした相違をうまく描いていたんじゃないかと思います。

連続して発生する、飛び降り事件。
特殊な調査会社のバイトをしている主人公は、ビルの窓から人が落ちるのを目撃する。
目撃者の一人として、いろいろと事件について調べていくわけですが。
まともな解決をするわけじゃないんですよね。
彼らは決して探偵ではない。謎を解くのではなくて、事件を終わらせることが仕事。

異能を持つものは世間の外側にいる。
主人公は、人の雰囲気を視覚化するがゆえに、空気を読めすぎて、距離を取るようになった。
自分の異能と折り合いをつけるという事は、そうやって多くの事象の外側に立つことになるようで。
だから彼らは『外側の者』という意味を込めて『異能者(アウター)』を自称する。
そんな人たちがまともなはずがなくて、誰もかれもがアクが強い。
主人公がそんな人たちからもやたらと嫌われているのはなぜなのか、とか気になりますねー。
あとは、今回所長なにもしてないし、早坂刑事の妹の必要性とかも少し疑問ですが、次回以降活躍してくれることを祈りましょう。
隔月刊行らしいので、今から楽しみですね。

アマゾンで書影でなかったので、よそから持ってきました。
普段とサイズが違うのはそのせいです。
【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】夜を歩けば 1 あやめゆう/著