「歩ちゃん走くんを嫁に欲しいのだが」
「それは本人と両親に聞いてくれないと…」
前作「家族ゲーム」でも時たま登場していた、ゲーム倶楽部。
今時珍しい「街のゲーム屋」という感じで。カードゲームも販売していてデュエルスペースもあるので、子どもたちの遊び場になってる様子。
前作で幸せなカップル描くのに疲れたり、ご近所密度が高くなりすぎたので、今回はそれぞれの家庭に何らかの問題があったり、住んでるところが離れたりしてるそうです。
家族ゲームとは違う方向に持ってこうとしてるんだなぁ、とは思ってましたが、そういう事情もあったのか。
元サッカー少女だったけれど、顔に怪我した影響でやめた少女遊亀歩。
弟の走に連れられて、新しい趣味としてゲームを始めようか、という少女。
ゲーム倶楽部に通い詰めて、友人を作ったりゲームをしたり……という展開。
これまた前作からの影響か、メインの登場人物は遊亀姉弟と、その友人の男子中学生工助、工業高校に通う一年生の壱、語尾がざますの不思議小学生すうの5人。
他にそれぞれの両親とか、ゲーム倶楽部店主とか、モブでゲーム倶楽部のお客さんたちとかもいますが。
名前あるキャラクターが少ないですね。メインとその家族以外で名前あるのって他の作品に登場経験あるキャラとかですし
ゲーム屋が舞台という事もあり、ゲームの話題が多いですね。前作は、後半恋愛要素強くなってきてましたし。アレはアレで好きだった……というか。
今回はメインキャラの年齢が離れてる関係でどうしたってゲーム倶楽部集合の流れが多すぎて、目新しさには欠けるよなぁ、と思わなくはない。
個人的にこの作品の見どころだと思うのは、ゲーマーへと転向しようとした遊亀歩のポンコツぶり。
いや、ほんとこの少女残念で。一か月たってゲームのボタン配置覚えられなかったり、小学生の弟に女子力負けたり色々残念。
後者は走のスペックが高すぎる、という救いもありますが……「ダメゲーマーの才能ある」と太鼓判押されてるしな……
作者解説によれば姉の方はラジオとかで仕入れたダメエピソードで強化され、弟はそのダメっぷりを引き立てる為にできるこエピソードを追加していった結果だとか。
走の解説なんて最後「男子小学生離れして完璧超人に近づいていきます。誰かヤツを止めろ」ですからね。笑った。今後も姉の駄目エピソードには期待してます。