「当たり前だ! どこの世界にパンに打ち負ける剣がある!? それはパンではない、金属もしくは岩石からなる武器だったはずだ!」
(略)
「はぁ、パンで打ち砕かれてしまいまして。現在修理中であります」
「これお前か!! だから恥ずかしくなって二番目においたのだな!?」
笑った。笑ってしまった時点でこっちの負けな気がするので★4です。
かつての戦乱で街を守り抜いた英雄たちの末裔が住む、国境沿いにある街リキュール。
英雄たちの血は今なおリキュールに継がれていた……とか格好良さそうな雰囲気ですが。
タイトルからしてバカどもですし、えぇ、スペック高いのになんか発揮する方向が間違ってるキャラが大量に出てきます。
かじりついた歯を砕き、剣すら砕く超硬度のパンを焼いたりとか。それいったい何で出来てるんだよ……そして恐ろしいほど硬いのに、スープでふやかして食べると上手いという不思議。
他国に理不尽な要求を押し付けられ、抵抗すればより大事になるという状況。
そんな中でも街が国家的に動いてると思しき部隊に喧嘩売るのも辞さないあたり矜持があるというか喧嘩っ早いというか……男連中の行動原理を思うに「愛すべきバカ」であるが故、としておくのがいいだろうか。
救援を呼ぶ精鋭を27名派遣し、15名は捕まったものの、3名は山を抜けた。……あからさまに9名遭難してるが気にする数ではないな。……とかやり取りしてる辺りはひどかった。(褒めてる)。
そして最後の普通なら格好つける場面で、ひどい絵面が披露されたからなぁ。「これがリキュールだ!」「これでいいのか!?」「(確認して)……いいわけあるか!」という流れは綺麗でした。
ある意味新しい伝説を築いたわけですが……かつての英雄たちも同じようなノリで街を守ったとしたら、もうあの街に手出さない方が平穏でいられるんじゃないかなぁ……