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《あやかしは約束を破らない。嘘もつかない。人間とは違う》

「……ダカラ、約束ヲ破ッタ者ヲ許サナイ」

 

今回のモチーフは「眠り姫」、「白雪姫」、「かぐや姫」。

最後の「かぐや姫」が特に短いエピソードで、「白雪姫」は登場した敵役が逃げたので次回に持ち越し、な感じです。

 

1巻の人魚姫のエピソードに於いて、黄龍は彼女の最期を見送った縁から「人魚刀」という品を譲り受けてました。

これは人魚の骨から作られた刀で、「妖を滅ぼす」力があるという噂があった。

最も、今回はその効果を発揮せず黄龍にはペーパーナイフ程度にしか使えないな、と酷評されてるんですけどね……

 

「眠り姫」は、事故によって長い眠りについた少女の話。

魂だけ抜け出てしまって、事故の怪我で動けなくなった体には戻りたくない、と目覚めを拒否していた少女。

彼女は、ひょんなことから凍雨の父、白夜と友人になり約束を交わしていたようですが。

基本的に妖怪は、嘘が付けないし約束を破れない。無理にそれらを為せば、存在が変じてしまうから。

恋は盲目、といいますが。思い詰めて約束を破ろうとして大参事に。理解できてなかったのかも知れませんが……白夜に喧嘩売るとか、度胸あるなぁ……としか。

 

「白雪姫」は、過去に囚われた男に因縁をつけられる話。

ここでも重要なのは人魚刀の存在で。相変わらず凍雨の価値観はドライだなぁ。

友人の家族が攫われたから、探す。けど、それはあくまで友人のため。その攫われた子の為に体を張る理由にはならない……ってあたりは、価値観の違いを感じたなぁ。

最も、人から妖怪に変じた「変化」であるところのプリンスも違和感バリバリでしたが。執着してる物があるから、まだ人間らしさがありました。

そして、今回は一端退きましたが、絶対また来るヤツだよなぁ……

 

「かぐや姫」は過去の失敗から時の檻に囚われた女の話。

愚かさ故に囚われ、けれどその状況を満喫しているために、変わることがない女。

毒にも薬にもならぬ感じの話ではありましたね。