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「違うだろ。なんであんたが諦めるんだよっ!! 後輩が追い抜ていくのを笑ってみてるんじゃねーよ。先輩なら先輩らしく、先に行って待ってろよ!!」

その言葉は、先に進むと決めてなおどこかで諦めていた心の深い場所に、痛烈に響いた。

「俺達はすぐに追いつく。追いついてやる。〝あいつ“に辿り着いてやる」

 

WEB版でも気に入っていて何度も読み返している、新人戦が描かれています。

書籍化の改稿によって、いくつかシーンが加わってますね。

 

ダンジョン篭もりでの修行により、グワルから手ほどきを受けて。

新人としての成長で見れば100点以上だが、アーシャに勝てるかって意味では1点以下というような評価されてましたが。

挿絵でのサージェスのインパクトが全体的にひどい。ヒュージ・リザード戦では普通にできる人みたいな感じだったのに、新人戦でのアレは……ひどい(褒めてる)。

そりゃアーシャさんも固まるよ。むしろ初見で固まらない人いるのかよ……

 

綱が治療室に転送された後、「謎ギフト」に絡みそうな過去を回想していますが……彼の死因、失われている死ぬ数年前の記憶。

追加されていた「あいつに辿り着く」という言葉。未だ本編でも明らかになっていない、黒幕について伏線張られてる感じですねぇ。種明かしが今から楽しみです。

 

オマケに、短編と描き下ろしの中編も。短編はトマトさんが遠征してオリ主さんに会うアレなので良いですが。

描き下ろしのストーリーはダンジョンマスターとその仲間たちのエピソードで、かなり興味深いものでした。

 

いや、ダンジョンマスターたちの印象変わるな。

ダンマスが限界だって言うのは、ユキと逢った時から言われていましたけど、ダンマスの仲間も、同じ時間を過ごしているだけあってかなり歪んできてる様子です。

水の巫女。迷宮都市の領主。ダンマスの妻。多くの肩書を持ち、WEB版でもほぼ描写がない那由多についても触れられていて。

 

ダンマス以上にヤバい状態だとは。彼女が動き出したのって、やっぱり自分と同じことをした存在について知ったからかなぁ。

アーシャさんたちの両親って元ダンマスのパーティーなんですねぇ。夫の方は今も参加しているようですけど。

他にもダンマスの奥さんの名前とか、経歴なんかも触れられていたりして。

綱の出身地の事情についても、裏側暴露されてましたね。綱が去った後に崩壊したのか、現存してないなんて情報もしれっと描写されてました。

色々と新発見が多い読み応えのあるサイドストーリーだったと思います。

 

後、コレを読んで分かる新人戦のひどさ。

WEB最新話でされている無茶ぶりが難易度7なのに、新人戦難易度10だったのかよ……ダンマスが流星衝使うように誘導していたこともあったし、無理ゲーだったのは間違いないようで。

 

可能性が0ではないってだけで、奇跡の連発が前提という、ほぼ達成不可だろそれという課題。まぁ、綱達はダンマスの想定以上に食らいついて、影響を広げたようですが。

最初にハードル上げておけば、覚悟もしやすいという思惑もあったようではありますが。

これがバレたら綱達に殴られそう……いや、まったく聞かないですけど。どうか、綱達には見事駆けあがってダンマスどつけるぐらいに成長してほしいものです。

その無限の先へ (4) (MFブックス)
二ツ樹五輪
KADOKAWA/メディアファクトリー
2016-05-25