「……教官」
(略)
「……いつも、あなたは正しかった。守るべき相手を間違えなかった。そうですよ。いくら強くたって、たかが知れてる。誰をも助けられるわけじゃない」
(略)
「……だから、今回も、あなたが正しい。ありがとうございます」
ある日学園の生徒から、創神使いとしての訓練を依頼された蒼士郎。
ロータス・ブライドの差し金で、担当教官として指名されたこともあり、しっかり教えることは教えてます。
根が真面目というか、結局のところお人よしというか。
教育の中で……かつての戦争時代の過去を思い出し。
そうしたら、その過去の教え子が思惑をもって近づいてくるんだから因果なもので。
そうだよなぁ。16歳を過ぎれば失われる能力だから、若者が戦い散っていった過去があるんですよね。
前回も描かれてはいたものの、その凄惨さには胸が痛む。
必要な能力を入手するために手段を選ばないあたり、末期的というか。
四王の子といい戦争後のエピソードとはいえ、どこも叩けばホコリが出まくるなぁ……
かつての弟子と相対するために、身体を張った蒼士郎の姿勢はいい感じでした。
……剣帝の無茶苦茶ぶりにも磨きがかかっていたような気がしますけどね。
今の弟子が過去の弟子を打倒する展開ではなく、救う流れにしたのも流れとして綺麗だと思いましたが。
昨今のラノベ業界の厳しさを鑑みて、2巻くらいでまとめる予定で考えていたようですけど、売れ行き好調でとりあえず3巻は出せるようです。
この世界観は結構好きなので、続きも楽しみですなー。