『我が国には海がある。海とは“心”である。
穏やかなときもあれば、荒れることもある。
包み込んでくれることもあれば、拒絶することもある。
一部しか触れられないのに、どこまでも果てしなく広がっている
いつも同じようでいて、常に違っている』
ついにキノの旅が20巻の大台に突入。
ここまでくると、ネタを考えるのも大変だと思うんですが。
手を替え品を替え様々な世界が見られるのは中々に楽しいです。
あとがきのネタの方が考えるの大変なのでは、と思うことしきりですが。
今回はパズル形式というか、編集者が大変だったんでは、とちょっと思いました。
冒頭の「海のない国」が割と好みです。
海が無いからこそ、その本質を知りたいと願う。
エルメスの発言であってもそれを受け入れることを躊躇わないあたりは良いと思います。
「仲の悪い国」は、もうどうしようもないなぁ、と。
この三国が手を取りあう事があれば、国力を伸ばせるだろうに。
……というか、嫌いだからこそもうちょっと情報収集をするべきなのではないだろうか。
師匠の「宝探しの話」は、相変わらずの師匠節といいますか。
結果として皆殺し……いや、救いようがない阿呆ばっかりだったから、仕方ない結末ではあるんですが。
事情ある相手へのフォローも入ってましたしね。
フォトの経験した「夫婦の話」も嫌いじゃないです。
彼女は彼女で、なんというかいろんな事態に遭遇してますよねぇ。
今回は撮影を依頼された夫婦に、実は隠された事情があって……と言う話ですが、どんな確率だとそんな事態になるんだ……