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「後悔はしないさ――どれだけ後悔しても、その後悔を、今の俺は認めない」

『憧れで身を滅ぼし、希望から闇に進み、闘うために苦痛を選ぶ、か。青臭いことだ』

(略)

『実に、私好みの傲慢だ』

 

最高位の悪魔『皇帝』を下したエリザベート達。

物語の冒頭にて『公爵』を蹴散らし……その前に『大総裁』も戦闘場面すら描かれることなく倒されているようです。

 

『皇帝』を下したんだから、あとは簡単に倒せるかと言うと……そういう訳でもなく。

あれは、契約者であるヴラドが美学故に自滅しただけで、『皇帝』そのものに勝利したわけではない。

他の高位の悪魔、特に『大王』の情報を持っていないため、好条件で戦いを望めるわけではない、とエリザベートは結構冷静ですね。

 

ヴラドの遺産を探り情報を得ようとするも成果は出ず……そこに『大王』が行動を起こしてくるんだから容赦ないというか。

自分より上位の『皇帝』、その契約者であるヴラドに気を使ってこれまで使わずにいた「悪魔の心臓」を用いた術でエリザベートがピンチに。

 

頼りになる主が動けなくなってしまった時、従者である櫂人は自ら動き。

前に進んだというか、進んで罠に踏み込んだというか、虎穴で踊るような真似をしたというか。

正直言って、正気じゃない。

元からずれてはいましたが、今回の出来事によって決定的になったと言いますか。

最後の決着がどういう形になるのか今から楽しみなような……恐ろしいような気がしますが。

それはそれとしてなんか王都ピンチらしいですね。脆すぎないか……?

異世界拷問姫2 (MF文庫J)
綾里 けいし
KADOKAWA
2016-09-23