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「この世には“流れ”がある。人が流れのままに生きるのが最良とは言わん。しかし流れに逆らう事が良でもない。肝要なのは唯一つ」

(略)

「受け入れることじゃ」

「受け入れる……」

「望まぬことも、何かの縁だと思うてな」

 

縁を結ぶうさぎと、それに振り回されるお人よしの大学生。

……縁が結ばれてカップルになった人の近くにいる学生ってことで、疑いの目を向けてくる人が出てきたり。

ハイスペックの西院さんも色々思う所がありそうな感じで見守っていますが。

今回も、色々な縁を結んでいく……中で、他の「縁結び」が彼らの前にたって。

 

ヨーロッパ出身の縁結びの少年ローランと、長い年月縁結びをしている兎ユリシーズ。

彼らはどちらがより良い縁を結べるのか、と勝負を申し込んできて。

最もローランは縁を見る「目」がまだ発展途上の段階でゆかりよりも曖昧な形でしかとらえることが出来ぬ状況。

そんな彼がゆかりたちの前にやってきたのには、ユリシーズの事情も絡んでくるわけですが。

 

今回は、世知辛い展開が多かったかなぁ。

夢破れる話や、「最も見るのが難しい『見えてはいけない縁』」の話なんかも出てきました。

登場時から好き勝手言って、引っ掻き回してくるローランは余り好ましい感じではありませんでしたが。

ゆかりと交流していき、ユリシーズの事情なんかを知り、最後にはわりと成長出来ていてほっとしました。

……動き回ってたゆかりが追試の海に沈んで、彼の大学生活を案じずには居られぬ終わり方でしたが。

……なんだ、きっとその内良い事、あるといいね……