「いいか、一つだけ教えてやる! 真実は与えられるものではない。自分で掴み取るものだ! 自分で考え、自分で悩み、自分で受け入れるものだ! 考えるから人間なんだ。悩むから人間なんだ。 何も考えない人間など、二本足で歩くだけの家畜に過ぎない!!」
魔女と魔法が存在する世界。
最も世界に溶け込んでいるわけではなく、異端であると認定し、裁く対象として存在が認められている、って感じですが。
その魔法も、血統によって継がれるモノである上、自由度は高くないモノも混ざって入るんですが。
作中で一年前、魔女が魔法を使って連続殺人事件を引き起こした例もあって。
『リーパー事件』。触れただけで相手を殺す、なんて反則級の魔法ですが。
それは既に、現時点で世界唯一の魔法研究者である「魔女狩り女伯」によって解決していて。
新人騎士のウェルナーは、その女伯――ルドヴィカの調査に同行する護衛として、彼女と対面を果たしました。
……かなりの曲者で、振り回されてましたがね。
ある遺跡の調査に赴いたところで、思ってもなかった事件に巻き込まれ。
……ルドヴィカがその犯人だろうと、疑いをかけられることに。
流れるように異端認定されて、処刑を待つだけ……となったところで、ウェルナーが暴走して。
まぁ、結果として真祖に辿り着いたんだからファインプレーと言うべきなんでしょうが、綱渡りにもほどがある展開ではありました。
明らかになった真相には、多少驚きましたし、キャラも嫌いでは無いんですが……うーん、なんかモヤモヤしたものが残りますな。