ico_grade6_3h

「俺がなんとかなるとおもってるかどうかなんて関係ない。なんとかするんだ! ナコルル!」

 

未来の剣聖、ハキム・スルト住まうタルズ山脈の山頂に辿り着いたジョン達。

ジョンが経験した未来と同じように、ハキムの磨かれた技を、王国の兵士にその剣技を教えて欲しい、と協力を依頼するためで。

ジョンの父がナコルルを、最初の時間軸よりも早く表舞台に引っ張り出したように、実力者を引っ張り出して、人類の未来を繋げる計画。

 

その為にジョンは、前世で起きた事について隠し事をすることなく打ち明けて。

ハキムは、嘘のような話だが、ハキムの事を詳しく知っている筋も通る。だが、本当にそんなことがあったのか。

それを確かめる為に、ハキムの技をジョンが知っているのかを実戦形式で試すことに。まぁ、そうなるような気はしていましたが。

結果的に、それはうまく行って。……ジョンは一発入れたところで力つき気絶するオマケ付きでしたが。相変わらず締まらない。

 

ジョン達が山中で出会った女性がハキムの孫だという情報も出てましたね。

ここにきて新キャラ登場、ジョンもハキムの血縁について知らなかった……という事で、未来において彼女はジョンと会うことなく死んでいたんですかね。

ハキムをその気にさせたジョンは、王都の闘技大会への出場を彼に進めて。彼自身は下っ端の兵士として、運営側でこき使われていましたがねー。

 

そして、その大会中に、ジョンの知る未来よりよほど早く、魔族の襲撃が始まって。

けれどジョンがナコルルと準備してきた魔道具や、前世の話を聞いていたナコルル、ハキム、そしてジョン自身の尽力もあり、王都を追われるほどの被害は出ずに済んで。

……一方で、対峙した高位魔族には逃げられてしまい、「強力な戦力を確保している」という情報を魔族側で共有されてしまったり課題も残ります。

未来においてジョンが倒していた魔族も無事だったりと、差異も広がってきてます。

 

フランダとその実家が、策略の隠れ蓑に利用されていてとっても危険な状況ですしね。

魔の森でせっかく縁が出来たんだから、できれば彼の家の問題も解決したい……というか潜り込んでいるスパイを上手く炙りだしてしまいたいところですが。

まだジョン達は、魔族のスパイがいるって情報を掴んでないしなぁ。魔族側にも人間を恨む事情があるような片鱗が見えましたが……

他国への襲撃も計画していましたし、相手に事情があるとはいえ、和解してハッピーエンドとは中々行かなそうですが。どんな未来に辿り着きますかねぇ。

平兵士は過去を夢見る〈7〉
丘野 優
アルファポリス
2016-11