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「それでみんなが幸せでいられているんだ。俺は人が絆を結んで集まって、お互いを思いやって生み出すルール、秩序をけっして否定しない。それは文化や社会そのものだ」
「いつか腐敗するよ。人と人の絆の終着駅が、腐敗なんだ」
(略)
「それでも俺は人を信じる」
「私は人なんて信じない」


ついに、総生徒会長を決める決勝戦が行われます。
まぁ、その前に光先輩と輝夜先輩が戦う三位決定戦とかも行われているんですが。
どちらを応援するのか、とみられた時に妹に声をかけるとか、ハーレム王はさすが。
昼休憩に一樹以外の女子が作った弁当をつまんでから決勝戦へ。
食事風景は・・・まぁいつも通り。爆発しろっていう気力もおきん。

決勝は、前回から暗躍をしていた他国のスパイである静と華玲が率いるチーム。
他の参加者のように操られているだけかと思いきや、自分の意志で参加していた壬生たちが嫌いではないですよ。
華玲の為に。意地があるのはいいけど・・・と思わないではない。
ただ、謎印がでてしまったから、この学校に来るしかなくなり幼少期の夢を叶えられなかったという過去を想えば、そういう方向に行ってしまうのも仕方のないことなのだろうか。
力はあるけどまだ学生だから、壬生たちの迷いはまだ許容できますが・・・
そのあとの展開がなぁ。この国の大人はもう駄目だろう。

一樹は自分の力の為に攻略をするのではなく、純粋に彼女たちが好きだからこそ行動をして、好感度を上げていくというスタンスでした。
決勝でそこを曲げて、どうにか勝利をしますが・・・
ポリシーを曲げてしまったことと、一樹の事情をよくわかっていなかった一羽とちょっと微妙な距離になってしまい、失点取り返すために走り回ることに。
一羽が出した条件がロマンチックなキスをしてくれれば許すって話で・・・他の女子にアドバイスをもらうついでにキスして回るとか・・・お前はいったい何をしているんだと。

主人公が何をしているんだという話でいえば、自分を殺しに来ていた華玲を監視ついでにどんどん攻略していっているのがもう何とも言えない。
静から捨て駒として扱われていて、同じように切り捨てることができなかった。
うん、主人公としては分かりやすい善性だと思います。だから、一緒の部屋で寝泊まりします。
なるほどわからん。まぁ、結果的に功を奏して、仲間入りを果たすわけですが。

そして、選挙の裏側で事態は進んでいく。
一羽のフツヌシノカミ曰く、日本神話の神魔と連絡が取れなくなったという。
総生徒会長として色々と活動をしている中で飛び込んできたニュース。
騎士団の支部が襲撃され、情報が遮断される。西日本がクーデターを起こし、東西戦争が勃発してますよ・・・
あの怪しげな理事長が姿を消したこと、実際に駆り出された一樹たちが、静やロキを目撃しているなどなど。
分かり切っていることですが、暗躍している人たちがいるようで。
どれだけ計画打ち破っても、また次が出てくるとか、この国よくこれまでもっていたなぁとか思うんですが。
最後一樹と一羽が二人で適地潜入する作戦たてられてましたが、随分とステキナデートですね・・・

魔技科の剣士と召喚魔王<ヴァシレウス>5 (MF文庫J)
三原 みつき
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-04-24