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「レイン。人が命を懸ける時は、自分のためでないといけないんです」

 

無作為に人にとりつき、過去の事件を再現する『死書』。

世界最大の情報機関である大図書館には、それを回収するために『死書』を扱う史書記という職業があって。

史書記見習いとして二年を活動したものは、式典に参加することで正式な史書記として認められる。

 

今年行われるその式典『神授式』に参加するのは、四つの国から6人の予定で。

死書を扱い、その事件を解決するという職務上、身体能力や戦闘能力などに秀でたキャラが多いですが。

同期の史書記として交流を深めようとした矢先に……史書記を狙った連続殺人の予告があって。

実際その通りに死者が出てしまい、かなりの騒動になっていましたが。

 

何と言いますか、惜しい作品だとは思います。

世界観的にもキャラ的にも、面白くなりそうな雰囲気はある。

けれど、詰め込み過ぎたというか、駆け足過ぎて粗さが目立ったと言いますか。

連続殺人事件が起き、犯人が誰か判らないっていうシチュエーションを作り出すためには名前ありの登場人物を多くしなくてはいけなかった。

……って言うのは予想できますけど、それで個々の描写が薄くなってしまった感じがして残念でした。

結局黒幕も迷走していて、全ての目論見が上手くいったとして彼の願いが叶わなかったという空回り感とか、エピローグの雰囲気は嫌いじゃなかったので、次回作があるようだったらそれに期待、って感じでしょうか。

 

アイレスの死書 1 (オーバーラップ文庫)
蓮見景夏
オーバーラップ
2017-04-22