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『以前も言ったと思うが……』

『女には逆らうな、か? あんな論理性のカケラもない感情論に屈しろと言うのか?』

『反論したければしても良いが、どうせ無駄だ』

 

魔法使いを拒絶し、魔法使いが見つかれば追放する、という徹底した排斥主義の街カムツィエ。

魔法使いの狂気によって壊滅寸前まで行ったものの、英雄の行動によって、何とか全滅は免れて。

その英勇の子孫が最初の領主になったとか。

過去に在った事が事なので、この街では事件以降かなりの間魔法使いを殺し続けていたとか。今では、周囲の説得もあり追放にとどめられているそうですが……

 

しかし、その領主の館の奥に、風の精霊王の魔法使いが居る、という話で。

きな臭いというか。嫌な予感しかしない、というか。

精霊王の大安売りとばかりに精霊王の魔法使いと出会えたのは、風の精霊王と出会ったゼクロスが指示を受けていたから、という裏事情も描かれてましたねー。

ユリウスに戦闘技術をたたきこんだ師匠がやって来たり、風の精霊王の魔法使いが案の定領主の娘であるユファ姫だったりと、目まぐるしい状況ではありましたが……

治療法を無事に獲得し、風の精霊王とユファ姫は害されることのない街の外へと連れ出すことに成功。

 

そのままこの地方から離れるのかと思いきや……

かつてカムツィエで起きた事件、魔法使いの狂気を止めた英雄に会いたいと精霊たちが言い始めて。英雄の霊廟に足を運ぶことに。

嘘は言わないけれど全てを語ってくれるわけでもない。精霊たちには精霊たちの事情があるようですが、真意を測れずユリウスもゼクロスもちょっと疲労してますな……

 

そして、たどり着いた英雄の前で、クワンは炎の精霊王の魔法使いとして決断を迫られることに。ユリウスが他の人の意見を並べ、クワンはどうするのか、と判断をゆだねてくれたのは良かったなぁ。

ただまぁ、時期と状況は良くなかった。精霊たちにも環境が整ったのだから急ぎたい、という想いはあったのでしょうが……

最後、ああいう状況になったのは、驚きようがないというか。なるべくしてなった感じです。