「ぼくにとって小佐内さんは、必要だと思う」
(略)
「うん、小鳩くん。また一緒に居ようね。たぶん、もう短い間だけど」
新聞部で取り上げていた連続放火事件はどんどんエスカレートしていき。
部長に就任した瓜野くんは、記事にするだけでは飽き足らず、自ら怪しいと踏んだ現場に張り込みまでしてました。
……瓜野自身も、もう止まる事なんて出来ないとこまで行ってるなぁ、という感じで。危うさばかりが目につきます。
小鳩君の恋人仲丸さんが、二股をしているという話を聞いて……
それでもそれまでと変わらない関係を続けられるあたり、小鳩君中々神経太いというか、大人物ですよね……
顔は覚えていたけれど、名前もよく知らないクラスメイトの告白を受け入れるくらいだから、まぁ、彼らしいと言えば彼らしいのかもしれませんが。
結局、変わらないままの小鳩に業を煮やして、仲丸さんから別れ話を切り出されてました。
……そんな小鳩君が、小佐内さんとの会話の時には、最後まで言わせるわけにはいかないと気を利かせてましたからねぇ。本当にもうあの小市民コンビは……
別口で連続放火事件を負っていた小鳩君と、小佐内さんと……新聞部の瓜野君。
小鳩君が犯人を追い詰めた脇で、瓜野君は見事誘導されて、全く違う答えを出して、追い詰められてましたねぇ。
まぁ、最初から役者が違うって言うのは分かっていた話ではありましたが。
そして、結局一年かけて小市民たちは元の形に戻ってきましたが……既に彼らも受験生。
残り僅かな時間の中で、さらに彼らの関係が変化するなんてことがあるだろうか。
冬期限定に期待したいところですが……未だ刊行されてないんですよねぇ。最近ぽつぽつとミステリーズに短編が乗っているので、書籍化を待ちわびているんですが。
さて、あと何年待てば、続きが楽しめるだろう……何年でも待つつもりではいるんですがねー。