「本当に滑稽なことを書いて来るものだ。お前は魔導王陛下が亡くなられたということをどう思う?」
「まず間違いなく、絶対に、それ以外ないというぐらいの確率で超大嘘ですな」
かなり厚くなった大作ですねぇ。楽しく読みました。
帯の「遂に、アインズ死す」って文句を見た時は「うっそだー」と笑いましたが。
ジルクニフやリユロと言った、アインズを良く知る被害者達にも全く信じられてないことにさらに笑った。
八本指の面々が、バカに振り回されて苦悩し、連帯責任を恐れるがゆえに、仕事が滞っていればフォローし、体調を、精神状態を気遣うようになっている辺りも、必死さがうかがえますな……
とまぁ、アインズを知る面々は死ぬなどありえない、と思っても。
聖王国の人々からすればそれは分かりえない状況なわけで。
大群に包囲された状況下、アインズはヤルダバオトに備えるという名目で様子を見ていたが、途中から参戦し、亜人を蹴散らして評判を上げてましたが。
その後現れたヤルダバオトとメイド悪魔のチームとの激戦の果てに消息不明に。
……裏側知ってると茶番にもほどがありますが。
他国の王を招き、共倒れを狙ったとはいえ、ヤルダバオトが生きてる状況で、アインズに脱落されて、悩みが尽きない状況。
アインズとの戦いでヤルダバオトが負傷したタイミングで、北部の都市を奪還したい、という流れになり、アインズから弓を託されていたネイアがシズと潜入作戦をしたりしてましたが。
このネイア……防衛戦の中で、アインズこそが正義だという芯を自らの中に確率してしまって。
潜入作戦によってネイア自身も英雄の如く名を上げて。
……感銘を受けたアインズの生き様を語り、同志を増やし、シズが非公認ファンクラブとか零してましたが、そんな感じの団体を設立してるのには、感嘆の溜息しか出ないと言いますか。
……このエピソードの間で、ここまで変わろうとは予想できなかったな……あまりにキャラが変わりすぎたからって、巻末に二回目の紹介乗ってましたからね。
聖王国はかなりヤルダバオトに蹂躙されましたが、最後はアインズによって『魔皇ヤルダバオト』役の悪魔を撃破。
聖王国はひとまず目の前の危機からは脱したものの……中枢に毒が残ってるからなぁ。この後が、また大変なことになりそうな予感しかしませんが、どうなるやら。