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「なるほど。これは強力なお守りになるな」

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「だが、強力なお守りになるのは君達が覚悟を決めればの話だ」

 

第二部、神殿の巫女見習い編完結巻。

兵士の娘から巫女見習いになったように、色々と状況が変わる事になります。

そのため、今回はエピローグ後の別視点が多めな印象。

 

マイン視点だと影が薄かった神殿長、しっかりと裏側で色々と動いていたようで。

プロローグから貴族たちと会合を開いて、不穏な会話をしていました。

マインがカミルを可愛がって、下町で家族と一緒に過ごしている心温まる場面が、このプロローグの影響もあって、少しハラハラしましたね……

 

貴族が既得権益になる、文字が多い本は造れないから、絵本に走ろうとベンノと交渉してまた新しい職人と知り合ったり。

一緒に準備をしたりと、マインとルッツが並んで商人やっている場面はやっぱり和みますねぇ。

けれど、そんな平穏な時間は長く続かず、マインが襲撃を受けることに。

ジルヴェスターがマインに渡していたお守りもあり、一先ず命の危機は脱したものの……その代償として、マインは予定よりも早く貴族に取り込まれることに。

 

マインは死に、ローゼマインという名の貴族になる。それによって事情を知っている面々もまた対応を迫られるわけですが。

ベンノの胃が心配になりますねぇ……

 

挿絵が今回も良かったです。神官長がビンデバルト伯爵にタクトを突きつけてる場面とか、ジルヴェスターが神殿長と向き合うシーンとか。

決別での家族の絵とか、今回は状況的にもシリアスな場面が多かったですが、絵が上手くかみ合っていました。