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「この世に真理はなく、万能は遠く、おれたちは必ず、いつか何かを間違える!」

 

激闘を制し、一時の安寧を得た真人たち。

鬼と人と神とが協力して、特別な刀を生み出したことで、人に歩み寄る鬼も出てきて。

概ね順調に進んでいるかと思いきや、厄介事を持ってくる輩が居て。

女神アメノウズメと名乗る少女は、荒神霊に狙われた都を救ってほしいというものの……真人は、絶対に嘘を吐いていると取り付く島もなく。

 

当人は行く気がなかったものの、常夜の説得などもあり都に足を運ぶことに。

そこではまた、これまで見てきたものとは違う神と人との交わりがあって。

どこまでも勝手で、目の前の事しか見えていない、愚かな人間。自分たちの行いを横に捨てて、目の前の救いに飛びつく。

 

アスラウグなんて「何故、あの愚か者どもに罰を与えないのです?」と常夜に直接聞いてましたからねぇ。……いやまぁ、常夜への嫌がらせって言う面もありましたが。

そうして浅ましさを目にして、責められて、それでも人を幸せにできる神なんだと自分を信じると宣言する常夜は眩しいですねぇ。

 

元クラカヒメ、ことアスラウグ。

あの戦いの後、真人に縛られていた女神。

滅びゆく神話世界を渡り歩き、極東までたどり着いた乙女。

幼い頃に見た夢、抱いた願いの為に旅をして、戦い続けて敗れた後に死ぬこともできず自暴自棄になっていた彼女。

諦めの淵から浮上して、新たな願いを抱けるようになったのは何よりです。