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「……お前、性急さを直せ、と神官長に言われたんじゃなかったのか?」

「そうでした。自重、自重……自重、捨ててもいいですか?」

「いいわけがあるか、この阿呆!」

 

プロローグはギルベルタ商会のダプラ見習いになることが決まったトゥーリとルッツの話。

これまでとは環境が変わるため準備が必要だ、と。

ルッツがマインのギルドカードを預かり、そこから金を出したりしてましたが。

トゥーリの髪飾りが他の職人と比べて見劣りするようになれば、他人の作った髪飾りをマインに納品しなくてはならなくなる。

それは嫌だ、と専属であり続ける努力をしたトゥーリが眩しい。

 

ブリギッテに新しい衣装を送ろうとして、それが母にバレて当初の予定より大事になったりしてました。

根回し大事。ベンノも胃が痛いだろうなぁ。

あとはダームエルに、魔力圧縮の方法をこっそり教えたりもしてました。

アンゲリカが護衛に復帰して、かわった魔剣を入手する事になったり、神官長が還俗したりと色々と状況が変わっていましたが。

 

一番大きいのはやはり、領主会議。

そしてそこでジルヴェスターの姉ゲオルギーネとのやり取りがあり、エーレンフェストにやって来たことでしょう。

大領地アーレンスバッはの第三夫人として嫁いだはずが……いつの間にか第一夫人になっていた。ジルヴェスターが生まれるまでは、エーレンフェストの領主になるはずだった、領主候補生。

エーレンフェストに騒乱を招く、混沌の女神。彼女がやって来た事でエピローグがかなり不穏なものでしたしね。あぁ、怖い怖い。