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「……やっぱり訂正。私、嘘も好き」

 

嘘が分かる、という特異体質を持つ男子高校生遠藤正樹。

彼の通う学校には嘘をつかない少女と、常に嘘を吐いている少女とが居て。

その二人の共通の友人が亡くなったことで、正樹は真実を知るために少女たちと距離を近づけていくことに。

 

傍から見てると、可愛い女子と急激に接近して羨ましいシチュエーションではありますが。

目的が、学友の死の真実を暴くというもので。

旅先で事件ばかりと遭遇する類の探偵とかでなければ、踏み込むのは中々躊躇われるよな……と思ってしまいますが。

 

この一件にかかわったおかげで、彼は自分の嘘が分かるという体質に少し折り合いをつけられたでしょうし、苦手に思っていた相手の違う側面を知る事だってできた。

正樹が見つけた真実を聞いて「後悔していない」と言ってくれる子だっていた。

少女は何故死んだのか。嘘に隠された真実は……かなり重いというか暗いものでしたけれど。結末は優しいものだったと思います。

少なくとも、救われた人が居るのだから。