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「……俺のいた正史は間違ってないと?」

『間違ってはいない。だが理想といえるかはわからない』

 

機鋼種マザー・Dを撃破したカイ達。

戦いにつかれた少女たちが眠りについた中で、カイはシドの残した伝言を聞いて。

彼が語る後悔。大始祖、機鋼種、ヒトの墓所……どんどんと新しい情報が出てくる中でカイは迷い続けていて。

 

けれど、状況は待ってくれず。

三種族の英雄達の戦いと、当代のシドたちの思惑。状況を窺っているジャンヌやバルムンク達。

正史のシドが英雄たちに残した3つの言葉と、真意。

ここにきて情報がどんどんと明らかになって。大始祖までも表舞台に名乗りを上げて。

おおよその狙いに気が付いた時には、全て終わりにされてしまった。

勝手に風呂敷を畳まれれば、反攻もしたくなるでしょうし……

 

カイがここまで歩んできた軌跡を、否定されて面白い筈がない。

預言者シドの築いた正史に戻ろうと戦い続けて。

大始祖の横やりがなくても、カイは困惑を続けたでしょうけど。だって、彼はこの世界でレーレーンやハインマリル達と交流してきたから。

 

エルフの巫女が、カイの前で口にした持論。有りえたかもしれない未来の話。

そんな理想を聞いてしまったからには。

違うエンディングを目指したくなるってものでしょう。

道のりは遠く、人の寿命の短さ故に不透明さも指摘されていましたが。

……それでも、よりよい未来の為に歩むことは、尊いのだと証明してほしい。

ずっと続いていた争いが止まった中で、下手すればそれを再開させることになる困難な道ですが。カイの選択を、祝福したい。