なんか突発的に書きたくなったのでオススメ5作。
ぼちぼちラノベ感想が1000件を突破しそうなので、その時にもまた書くかも。
番号、作者名(敬称略)、『タイトル』の形で記載。タイトル部分に感想記事のリンク張ってあります。

1、あやめゆう『ブレイブレイド
当ブログ初の感想記事がこの作品のハズ。
C★NOVELSですね。最近はもう茅田砂胡さんの作品か、戦記物しか出さなくなってしまいましたが。
数々の面白い作品も刊行していたんですよ。言うて私もあまり追いかけ切れてないですけどね。
そも、私がラノベブログ始めたのだって、この作品を誰かにオススメしたい、という気持ちがあったからなんです。
他の方の感想サイトを見て購入を決めた作品もあるので、そういう場の1つになりたいと思ったというのも要因ではありますが。
懐かしいなぁ。当時私が見ていたブログの多くはもう閉鎖してしまったり、更新を辞めてしまったりして自分の心を動かした言葉を読めなくなったのは悲しい。

えー、脇にそれまくりましたが。本編について。
「英雄」の息子であるジンは落ちこぼれ故に、蔑視されていた。
けれど彼は気にせず、自分に出来る事を学んでいたけれど、ある日研修で赴いた遺跡で不思議な少女と出会って。
そこから物語が加速するんですが……ジンは、決して正義の味方では在りません。
「俺を止めたきゃ殺すんだな!」とか言いますし。
我慢をやめて、好き勝手振る舞って、不利益を被る。それを、納得して行っている彼の思考回路というか哲学が好きなんです。
ちょっと前の作品なので、新刊書店にはないかと思いますが……電子書籍版はありますね。



2、古宮九時『Unnamed Memory
オススメを語るとなったら、これは外せません。
小説家になろうで面白そうな作品を探している時に偶々見つけて、一気に引き込まれたのは覚えています。
『監獄学校にて門番を』を刊行されるという時にも喜んでた記憶があるので、少なくとも5年以上前から好きな作品です。
作者様サイトに掲載の短編ですとか、世界観を同じくする『-world memoriae-』シリーズ、別世界の『月の白さを知りてまどろむ』等々。
どの作品も面白くて、読んでいると思わず時間を忘れてしまう引力を感じています。

でも、どれか一作しか推せないとしたら、この作品を選びますね。
『-world memoriae-』の根幹であるからではなくて、この作品の軸をなす王と魔女が魅力的だから。
呪いを受けた王子オスカーと、最強と謳われる魔女ティナーシャ。
日常パートでは「結婚しよう」「しないよ!」ってやりとりをしていたり。
気まぐれにどこかに出かけようとするオスカーをティナーシャが窘めたり、軽快なやりとりが見られてそれも楽しいんですが。
二人が共に戦えば対処できない問題はほとんどないってくらい、能力が高いんですよね。
王として、或いは魔女として。力ある存在であることを自覚して、責任を果たそうとする姿勢が美しいと、そう思っています。

目出度く今年1月に創刊された電撃の新文芸より2巻まで刊行中なので是非。



3、河野裕『サクラダリセット
アニメ化もした作品で、BDBOXも買いました。
この作品自体も好きなんですが……作者さんの文体が好きなんですよね。
階段島シリーズや、北野坂探偵舎シリーズでもそうですが、キャラクターが澄んでいると言いますか。
それぞれに譲れない軸があって、ブレることがほとんど無いように思える。
そう見せる為に、言葉を費やしている。
実際、作品で起きている出来事の多くって、語弊があるかもしれませんが大きくないんですよね。規模が。

サクラダリセットの1巻なんて、『リセット』という強力な力を使ってやることが猫助けですからね。
いや、もちろんそれが悪いなんて言うつもりは全くないです。
キャラクターたちにとっては大きな出来事だったんでしょうし、実際どの巻も良いエピソードが描かれています。
異能力がある世界で、主人公のケイが持っている「記憶を失わない」能力は強くは、ないです。
基本自分にしか影響しないし、物覚えが良いだけですからね。
でも、これ以上なく堅固な能力でもあって。
彼が理想に向けて歩んでいく様子が、隣に春埼美空が居てくれることが。とても素敵な事だと思えるので、好きです。

挿絵がある角川スニーカー文庫版と、角川文庫版と2種出てます。
お好みでどうぞ。ただ、7巻後半のあるキャラの台詞が角川文庫版では変更になったりしてます。
細かく読み比べてはいませんが、あそこの変更は印象的だったので、触れておこうかと。



箱庭という修羅神仏の織りなす世界。
そこに招かれた3人が、彼らのコミュニティが、多くのゲームや戦いに参加していく作品。
問題児たちの自由気ままっぷりが、一番好きですねー。
特に十六夜が普段はふざけたりもしますが、決めるべき時に決めてくれるのが爽快です。

途中から第二部に入り『ラスト・エンブリオ』とタイトルを切り替えてますが。
そこまで行くと、周囲も優秀なキャラが増えて来たり、敵の規模が大きくなったり、十六夜自身に迷いが生じてたりと爽快さが薄れて来てるのはちょっとだけ惜しいと思ってます。
けど、それを差し引いても面白いんですよ!!
箱庭を荒らす魔王たちの譲れない信念というものが、それに負けじと戦う人々の勇気が、とても眩しい。
やはり特筆すべきは、最後の難関として立ちはだかった悪一文字の御方ですが。
どうか、十六夜が「悪一文字の真の意味」を問う、あの場面を見て欲しい。あそこは本当に鳥肌が立った。



5、細音啓『ワールドエネミー
結構多作な作家さんですよね。『黄昏色の詠使い』とか『氷結鏡界のエデン』とか。
今刊行してる所では『なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?』ですとか。他にも多数。
特に最初の『黄昏色の詠使い』には思い入れもありますが……1つを選ぶなら、今は『ワールドエネミー』推しですかねー。
このシリーズは、ノベルゼロから2017年に1・2巻だして音沙汰ないのが残念ではありますが。
ライトノベルでも何でも数年ぶりに新刊が、というのも珍しくないので、希望を捨てずに待ちたい。

吸血鬼や屍鬼などが存在する世界で、中でも強大な12体。
アークエネミーと呼ばれる彼らと人類の戦いのお話です。
最強と謳われるノアは、実際に多くの敵を退けて来た実績の持ち主で。
「ゲームとかでよくある、スポットで参加する強力なユニットだけど、事情により途中で別れざるを得ないとかそういうお助けキャラな立ち位置に居るべきキャラクターだと思います。」
なんて、1巻の感想記事には書いていましたが。
準備をして戦いに臨み、それでも何かがずれていたら負けていた、というギリギリの緊張感がたまりませんね。



長文になってしまったので今回は以上。