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「かっこよかったよ」

 

未来に起きる事の確立を予測するシステムが完成し、誰でも簡単に利用できるようになった世界。

そこで様々な確率を調べる人々の人生の話。元は小説家になろうで表題の「妻を殺してもバレない確率」が掲載されていて書籍化。

新作書き下ろしを加えて、刊行されたようです。手元にあるの初版なんで2年くらい積んでるな……

 

「妻を殺してもバレない確率」、「あの子が同じ電車に乗ってくる確率」、「明日、世界が終わる確率」、「彼が奥さんと別れる確率」、「空から女の子が降ってくる確率」、「娘に彼氏ができる確率」、「私が一生独身の確率」。

以上7編からなる短編集。

 

表題作がやっぱり好きですねー。政略結婚で好きでもない女性と結婚する事になって。妻を上手く殺すと遺産だけゲットできないか、みたいな空想をして。

当人の前で行ってる辺り、実行するつもりのない夢想の類ですけどね。妻も「頑張って」とか言いますし。

妻の方は同時に「愛されたい」と表明して、彼へアプローチも続けてますしね。予期せぬ事態に石化してる場面とかは可愛くて良い。

なんだかんだで相性いいのでは? みたいな空気になりますが。有る時、確率が跳ね上がって……

うん、綺麗にまとまっていて好きです。

 

あとは「彼が奥さんと別れる確率」。

最終的にそれを調べていた女性が、旦那さんの背中を押してあげる場面が格好良くて好きなんですよねぇ。

店の大将もいいキャラしてました。

他の作品もそれぞれに良い所があって、お気に入りの一遍を見つけられるのでは。