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「死ぬかもしれなくても、だからって死ぬために戦ってるわけじゃない。欲しかったのは意味だ。自己満足かもしれなくてもそれでも、……納得して生きて、納得して死にたいってそう思って、」

いずれ必ず、死ぬとしても。

それだけは。

 

ロア=グロキア連合王国編、後編。

1巻を読んで、最新刊までまとめて読んだんですが。もっと早く読んでればよかった、と思うと同時に、56巻を続けて読めたのは幸せだなぁとも思いました。

 

〈シリン〉の存在。その使われ方。

エイティシックス達は、戦場に在るという誇り一つで戦ってきて……迷子になっていたようなものですよね。

それをレーナは囚われていると言って。アネットが伝え損ねた、目指す先が見えないという気付き。シンの迷いを、ベルノルトは「可愛げ」と表現して。過去の戦いぶりを知る整備士グレンには「変わってない」と口にした。

 

そうした迷いの中で、シンが珍しく失態を見せたりもしていましたけど。

レーナと喧嘩して。彼女の方も机に伏せて涙を見せることになったり。

グレーテがレーナに優しく接してくれたのは良かったですね。

シンはヴィーカに「どこかで思考を止めている」と指摘されてましたが。

迷子になって、立ち止まっては居られなくて。進み続けた果て、帰る場所を見失っていた子供たち。

 

エイティシックスの生き残り、リトの言葉が。臆病ながら言葉を紡いだシンの態度が。

あの苛烈な戦場において、輝いて見えました。

人の可能性は、まだ広がっているなぁ、と思う一方で……レギオンの的確すぎる動きに、情報漏洩が疑われていた件。まーたあそこか……みたいな雰囲気が。

後書きによると次回はライトらしいですよ! うそだ……