「それだけだったら、全然マシだよ。そうじゃないところにも行けちまうから、アイーシャの姐さんは七人の誰よりも傍迷惑なカンピオーネなのさ」
再読。
ついに、この巻で姿を現すのは妖しき洞穴の女王、アイーシャ夫人、
存在だけは前々から示されてましたが、登場は遅かったですね。……その権能の傍迷惑さを思うと、そう簡単に出せる人でもありませんが。
別の場所へ移動できる通廊の権能。それだけ聞くと便利そうですが……制御は出来ず発動はランダム。
その上生じたら逃れようもない力で引き込まれる、と。
生と不死の境界はおろか、遠い過去にだって行けてしまう。しかも、同じ通廊を用いれば同じ場所に行けるものの、時期については運が絡むとか。
そして過去に何度も飛ばされる中で、その力を気儘に振るっている。歴史には修正力があって、王が死んでも影武者が立つし、死すべき人を救っても別の場所で死ぬ。
……それを実感できるくらいの事を、積み重ねてるってことですよね。えぇ。そりゃあ、アイーシャ夫人を知ってる人は口が重くなりますわ。
知ったところでどうしようも出来ない爆弾がある、なんて誰も知りたくはないだろうし。
ドニの遊びに巻き込まれて、護堂たちも過去に飛ばされ、この時代の神殺しに遭遇して、戦う事になって。なんだかんだ上手いこと適応してる辺り凄まじいですね。
護堂以上に好き勝手やってるドニってヤツも居るわけですが。何やってんだ……