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「てめぇが、何を目指しているのかはさっぱりだが……いつの日か、てめぇが俺の前に立ちはだかったその時は……俺が必ず、てめぇを必ずぶっ倒す。肝に銘じておけ」

 

相変わらず短編集はコミカルに全振りって感じですね。

オーウェルとセリカが便利と後書きに書いてありましたが。

えぇ、スペック高くてノリが良いから、イベント発生させて良し、オチつけさせて良しと美味しいキャラですよね。

振り回される周囲はたまったものじゃないでしょうけど。

 

オーウェル謹製の惚れ薬によって、ルミアに迫る教師と生徒。なぜか効果を発揮しなかったグレンが、彼女を守るべく奮闘し……

事態を収拾させたのもオーウェルの開発品でしたが、もうちょっと手段選べ……最後囲まれてボコボコにされてましたが、うん、それは仕方ない……

グレンに十分な効果を発揮しなかった原因は、まぁわかりやすかったですが…もう早く付き合ってしまえ。 

あとは虫歯の治療を嫌がって逃げる『リィエル捕獲大作戦』や、魔術の失敗で猫になったシスティーナを描く『猫になった白猫』。

この二つも笑えましたが、室長時代のイヴを描いた『室長サマの憂鬱』が好きですねー。

 

室長時代はかなり高飛車というか、笠に着た言動が多かったですが……特務分室って、切り札ではあれど、それ故に良い用に使われてる感じありますよね。

人手不足なのに補充要員は来ず、任務ばかりが増えていく。

それ故に、即戦力とは言わずとも育てれば使い物になる人材を探そうとしたわけですが……えーっと、お疲れ様です。ちょっと同情しちゃった。

 

書き下ろしで収録された『THE JUSTICE』でも、イヴ頭抱えてましたしね……。

分室在籍時の、グレンとジャティスのエピソード。

独断専行してグレンは単独で戦果を挙げ、ジャティスは敵対した組織を殲滅した。

不始末を成果でプラスマイナスゼロにしている問題児たち。不始末がなければ、表彰されていておかしくないだけに、放り投げるわけにもいかないという爆弾。

彼ら二人が、初めて一緒に受けた任務。ジャティスがグレンに執着するきっかけを生んだエピソードです。なんなんだコイツは……描写が増えて更に怖くなったんですが。