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「ほんの幼い少年で、実力は未知数です。でもなぜだが、彼の言葉を無視する気にはなれないな」

「それは予想屋というより、詐欺師に向いた才能だね」

 

架見崎でついにトーマと再会した香屋。

かつての親友は、2年余りをこのループする街で過ごし、最大の領土を持つ「平穏な国」に所属して、それなりの立場を獲得していた。

香屋と秋穂が一緒に架見崎に来たけれど、この二人、かなり別行動してるんですよね。

それでも相手の事を分かっている感じが好きです。

 

戦闘力が無い香屋が、トーマの手も借りながら情報を集めて、架見崎で勃発した争いに介入するのが楽しい。

闘う力がないから、事前に準備したり交渉したりして。手札が足りないと嘆きながらも、どうにか成果を上げている辺りが凄いな。

良い予想屋と言われたり、詐欺師呼ばわりされたりしてますが。どの評価も納得できる部分がある。

 

そんな彼の本質が臆病者で、だからこそ行動するという姿が、どうしてか眩しい。それはトーマが、彼がいることで未来に少し希望を持てると思っていたのと同じような気持ちなんだろうなぁ。

結構あちこちに変化がでて、これからどうなるのかが気になります。秋穂とコゲが気づいた、架見崎の秘密、というか彼らの違いとかもありますし。3巻が楽しみ。