分割感想、今回は『Rotted-S』と『月の白さを知りてまどろむ』まで。
なんと今回2項目だけ! ……いや、どっちも好きすぎで文字数がですね?
2項目しかないのにどうしてか、2000字を突破していてですね。
通常の記事が500~1000程度で書いているので分割です……分割4個で終わるかな!?
ネタバレ注意。
◇Rotted-S
・冷夜
「大体七人くらいか……まあ余裕かな」
本編後。二人の顔をする傭兵と遭遇してしまって。
疑い程度であろうとも、情報を持ち帰らせるわけにはいかない。ましてや、相手が金になりそうだからと二人を追ってくるならなおさら。敵の数が多くても、軽くあしらっているアージェが強い。
あと「レアは綺麗だよ」と口でいった数倍の事を考えていて、アージェかなりレアガチ勢というか。強火ですよね。大事にしてるなぁ。
・探索依頼
「私がやるから。私が探すから落ち着いてアージェ」
だまし取られた宝石を取り返す為に、レアと一緒に依頼を受けたアージェ。
潜入方法がかなり力技だったというか。そうだよな、普通はいろいろと苦労するもんだよなぁ。どこぞの王様と魔女が飛び抜けて対応能力高いだけで。
実際こういう細かい依頼は苦手だと思っているアージェ。敵の拠点を壊して「見つからなかった」って言う最後の手段を最初から取ろうとするなよ……
・書付
「で、何を書いていたの、アージェ。聖句?」
アージェがディアドとして、ケレスメンティアに残った後の話。村育ちで信仰にも疎い彼は覚える事が多くあって。覚書を残している彼を見て、レアが聖句と思ったのもまぁ無理はないか。
実際には、ただの思いだったわけです。いや、忘れる事などなにもない、とか「ただの」思いと言うには結構重そうですけどね。「冷夜」まで行くと多少は言葉にするようになったのかなぁ。言わない事も多そうですけどね。
・友人
「大丈夫みたいだ。行くか」
まだアージェが旅の空で、不定期にレアが訪れていた頃。
保護者枠の傭兵二人と一緒に仕事を受けたものの、はぐれてしまって。雇われの魔法士に所在を掴まれてましたけど、相手が1人だったという事もあって撃退。ちゃんとレアを送り届けいったので満点。
◇月の白さを知りてまどろむ
・?
「あなたのそういうところが好き」
この作品は無題なんですかね。月白のタイトルから直接スタート。
客を迎えた後の、休日の話。どうして自分を好きになったの? というサァリからの問いかけ。黙秘権を使いたいと思いながらも、しっかり答えるシシュが好き。いちゃつきやがって。もっとやれ。
・云納
「私、シシュが神供で良かった」
いいいれと呼んで、結婚の申し入れをする意味だそうで。知らなかった。
サァリを客を取った数日後、王様から送られてきた荷物を見てサァリが茫然とする話。
その中には、シシュが母から継いだ白無垢もあって。普通の結婚じゃなかったため、それを纏えなかったと気にするサァリと、構わず羽織らせて似合うというシシュ。どうしたシシュ、気が利く男みたいだぞ(こら)。彼の眼の保養になることを喜ぶサァリが可愛かったです。
・約束
「でも、そのままでいいよ、シシュ」
客となってから二週間後。ちょっと月白から足が遠のいていたシシュの下に、サァリが寄ってくる話。正統故に断らなかったでしょうけど、他の店の前に立って、シシュに声かけをするな……見目麗しいんだから下手すると騒動の種になるぞ。
まぁ、今回はシシュが距離を取り違えたというか、彼らしい気遣いで通いそびれていたので彼が悪い。でもまぁ、相手が夜の女だからって、生活サイクルを夜型にしようとしていたとは思うまい。そりゃサァリも笑うよ。というか正直私も笑ったよ。
・奉日
「いや……巫が楽しむのは当然の権利だ」
アイリーデの祭りを巫と一緒に回るシシュの話。化生斬りの警備としての顔が強いから、客取前のエピソードですかね。まだこの街の空気になれておらず、それでも伝統を重んじようとするシシュと、彼と祭りをまわれて楽しいサァリの温度差が楽しい。
・神
「うん。いつも最後にはちゃんと帰って来てくれるもんね。時間かかるだけだもんね」
シシュを理解しきっているサァリが強い。
そしてシシュは娼妓が殺されたという事件について聞いて、店を離れようとしていた所で。そこで、私の街からと動向を申し出る辺りがサァリだよなぁ。
少女のような顔、娼妓としての顔、そして神としての顔。どれも彼女であり、情が深い彼女の在り様が素敵。
・宵月
「急に話を飛ばさないで。まだ怒ってないし」
客取後の話。所用で王都に戻ったシシュが、久しぶりに月白に戻ってくる話。
今回は、更に揉め事に遭遇して当初の予定よりも帰還が遅れたとあって、さすがに決まりが悪そうではありました。初手言い訳しようとしたものの、バッサリ切られて……うん、巫には勝てないんだから諦めな……
可愛がってと言われて頭をなでる辺り、シシュはシシュで強いですけど、それ別軸だからな。客取してるのに、どうしてそう察しが悪いの!
・もしもの話
「シシュを骨抜きにするの、簡単だよ。だって私、あなたのこと大好きなんだもの」
もし、化生斬りと巫としてではなく。王弟と婚約者として出会っていたら。
シシュとエヴェリの話です。どんな縁談がこようと断ろうと思っていた彼を、速やかに骨抜きにするエヴェリ強い。このもしもは、コレはコレで良かった。
・道筋
「構いませんわ。それも楽しみの一つです」
客取前。既に思いを確かなものとしたサァリが、他の男からの求婚をすげなく断る話。断られてなお食い下がって、シシュに対する言及を引き出した当て馬君はグッジョブ。次にいい恋が待っていると良いね!