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「まだ身体ができていない幼少期から剣を学ぶ者は、今すぐ強くあろうとしてはならないと、どの流派でも教えます。それではいずれ成長したとき、ひどくバランスの悪い剣術になるからと。おそらくそれは、学問でも何でも同じなのでしょう。人は、いつか成長が止まった時に完成していればよいのです」

 

蘇った戦士たちによって騒乱渦巻くアスヴァール島。

偽アルトリウスは、王族や背いた者にこそ容赦のないものの、恭順した者は臣下として認めて運用しているとかで。

ギネヴィア派はギリギリのところで踏みとどまっている感じで、バランスが崩れれば瓦解しそうな所が他シリーズよりも強くてハラハラしますね。

 

舞台がアスヴァールという、ティグルやリムにとって異国でバックアップが心もとないのもありますし、敵が何を企んでいるか分からない神器を扱う伝承寄りの強者という事もありますが。

そこに本編では病を抱えていたサーシャを蘇らせて、完全無欠の戦士として鮮烈に加えるんだから容赦がない。いや円卓の騎士だけで持て余してるのに、本当に鬼。

後書きでもサーシャのスペックの高さについては触れられていましたが……ロラン以外と対峙した場合の原案担当の川口先生のお言葉よ。逆にあれと張れるロランが凄いというべきか。

 

サーシャを交えた会戦は、一先ずの決着はついたものの損害も多く。

ギネヴィア派は、未だ騎士を鮮明にしていない諸侯を取り込もうと動いて。

アルトリウス陣営も、本土に派遣していた円卓の騎士を戻したりもしていましたが。

蘇った人々もまた一枚岩ではないのが明らかになったと言いますか。モードレッドが、ヒールとして完璧なロールを徹底していたよなぁと言いますか。

あそこまで悪者&小物ロール出来るのは凄い。態度に見合った実力があるのがさらに酷い。

新たな円卓の騎士との戦いもあり、ギネヴィア達はいくらかの情報を獲得していましたが……まだまだ後手に回っているなぁ、という感じ。

どうしたって劣勢側なので仕方ない部分もありますが。サーシャ、アルトリウス、弓の王。少なくとも敵には強力なカードが三枚あって、結果がどうなるか不安で仕方がない。