ico_grade6_3h
「はは。遠まわし過ぎる言い方だったね。僕は、意固地になって、優秀な人が合わない道を選んでほしくないだけだよ。それはとても非効率で美しくない。二人とも優秀だから、表に出て仕事をするにしても、陰になって支えるとしても上手くやれるだろう。極めるかは別として。ただ、本当にやりたいことを目指すなら、効率も何もなく、その心情が美しいとだけ言っておく」


壬氏の衝撃的な行動によって、道連れにされた猫猫。
秘密を共有してしまったために、彼の治療を行う事となって。
最低限の知識と技術はあるものの、猫猫の本領はあくまで薬屋。
医官として求められるものがあまりにも不足している。

今後の事を考えると、より知見を深めなくてはならないだろう、と彼女は考え……
羅門に教えを乞おうとしたものの、彼から不思議な課題を出されることに。
彼がかつて住んでいた部屋に隠された、とある医術書を受け入れよ、と。
世界的にも医術の知識は発展途上にある状態で。
猫猫が死体に触れないよう育てられた、というのは語られてきましたが。
医官付き宮女三人は、医術の業を見せつけられることに。
まぁ、2人ほど予想していて、ある程度のみ込んでたのは流石でしたね……

さらには、様々な思惑から西都に壬氏が派遣されることとなって。
猫猫が限られた時間の中で、出来る事をしているのがいいですね。
巻き込まれて、逃げられない以上はベストを尽くす気概が感じられる。
一方で、壬氏は今回は大人しかったと言いますか。前回ラストみたいな勢いは、感じられず。
猫猫に軽く叱咤される場面すらありましたからね。
ま、彼の戦いは西都に着いてからが本番、とも言えますが。もうちょっと頑張ってもらいたい。
西に派遣された中には変人軍師ややぶ医者なんかも居て、道中も中々に賑やかで楽しい巻でした。