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「ううん。その……」

(略)

「…………ありがと」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

このシリーズは紙でも持ってるんですが、実家に置いてきてしまったので。

不意に読み返したくなった時に、こうして読めるので読み放題サービス、中々快適だな……。

 

『アンティーク』と呼ばれるものが存在する。

わざわざ断りを入れる以上、年代物の骨董品や美術品ではなく……「幸運を呼ぶ石」、「夜な夜な髪が伸びる人形」みたいな、オカルト的な能力を宿した物品の総称。

主人公の刻也も『アンティーク』を所有していて、バイト先の同僚・咲と一緒にアンティーク絡みのトラブルに見舞われたりする物語。

 

店主が『アンティーク』収拾を目的としている、「付喪堂骨董店~FAKE~」でバイトしているのもあって、二人とも知識はありますが。

基本的には平凡な学生で、トラブルをパパッと解決するようなことは出来ず。泥臭く足掻きながら、なんとか結果を出す感じ。

 

第二章の「像」が、好きですねー。

「どんな病を治す」と「不治の病にかかってしまう」という正反対の噂のある像を、店主が見つけて来て。うっかり咲が触ってしまい、どうにかしようとする話。

弱ってる咲が可愛くていいんですが、一歩間違うと危うい所でもあったんですよね……『アンティーク』の方の逸話も、皮肉が効いてるというか、救われないオチが苦味があって良い。

 

あとは、第四章の「プレゼント」。

『アンティーク』の財布に、刻也が振り回される話なんですが……

刻也のアイデアが力技すぎるというか。相手の事考えられてなかったのは、減点対象というか赤点も赤点でしょう。

最後に「本当」を用意していた部分は評価できますが。もう少し頑張りましょう、って所ですなー。